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【後編】カウンセリング体験から思うカウンセラー選びのポイント

マルソルです。

今回は、前回の続きの【後編】
CASE4~6です。

▼前編

ではまいりましょう。



CASE4. 「メンタルクリニック内の心理士」

メンタルクリニックに通っていた私ですが
適応障害診断から2か月が経つ頃

医師にカウンセリングの話をしましたが
まだ時期ではなく許可が下りませんでした。

診断から半年が経ち、
再度カウンセリングの話しをすると

もう大丈夫だろうということで
予約を取ることができました。

クリニックのカウンセリングの場合
カウンセリングと診療がセットです。

初回は90分、2回目以降は60分で
カウンセリング料金(保険外)が必要です。

この時の相談内容は治療中ということもあり
「社会復帰への不安」といった内容です。

クリニック在勤なので、
女性は国家資格を持つ臨床心理士さんです。

適応障害になった私の経緯を聞きながら
その時の状況を一緒に整理していく感じで

語尾も優しく、安心して
カウンセリングを受けることができました。

私がストレスに対してどう対応すればいいか
心理検査で傾向を見て、対策を考えましょう

ということで検査をし
次回カウンセリング時に結果を聞きました。

私的にはそれでだいぶ気が済んだので
カウンセリングは2度で終結させました。

CASE5. 「保険外診療のみの医院在勤カウンセラー」

クリニックのカウンセリングから2年経ち
「アダルトチルドレン」に辿り着いた私は
新たにカウンセラーを探していました。

以前のクリニックの心理士さんの場合
診察もセットであるのですが、

現状、治療が必要な症状はなく
しかも「アダルトチルドレン」を理由に
受診できるのかもよくわからなかったので

カウンセリングだけをしてくれる
心理士さんを探していましたが難航しました。

そんな時、以前内科だった医院が閉鎖し
保険外診療のみの対応になっていて

カウンセリングをされていると知り
医院在勤なら心理士だろう
と思い予約しました。

こちらは、初回60分での
カウンセリング料金でした。

育成歴を聞きつつ、家族関係を整理しながら
私の育った状況とそこからくる思考癖など

パターンとしてよくあることやACの知識、
今後の解決に向けてできることを話され

家での(吐き出し)ワークをして
それを今後一緒に振り返っていく

という流れを教えてもらい
その日は終わりました。

話しの感じから、私が重視していた、
臨床心理士ないし、公認心理士ではない点と

私に話し足りなさが残った点があって
(これが大きい)
次回の予約を取ることはありませんでした。

CASE6. 「カウンセリングルームの臨床心理士」

心理士のカウンセリングを受けたかった私は
たまたま身近にお住いの心理士さんと
SNSで繋がっていた事を思い出しました。

彼女は隣の市でカウンセリングをされていて
ACのカウンセリングについて質問をすると

自分よりも知識の豊富なカウンセラーを
紹介します、とお教えくださいました。

紹介されたのは、私の住む市内で
カウンセリングルームをされている
代表の方でした。

ホームページから連絡を取り
女性心理士さん希望という旨と可能日を伝え

それに合わせて担当の心理士さんが決まり
初回90分、2回目以降50分での
カウンセリング料金で予約をしました。

担当心理士のAさんは、ふわっとした女性で
私の育成歴をゆっくり質問しながら
順番に聞き取って行かれました。

私が話したことを、要約と共感で聞き続け
途中必要があれば掘り下げつつ、終始、
私が話し続けられる状況を維持されました。

その合間に、意見やアドバイスや情報は
一切入れず、完全な傾聴の姿勢で

その日話したかったことを全部言えて
達成感と満足感で満たされました。

次回からもこの方とカウンセリングを
続けたいと思ったので、隔週で
カウンセリング契約を結びました。

これまでの数回のカウンセリングの中で
私は自分の歴史をずっと話し続けています。

普段人の話を聞く側に回ることが多く
ここまで自分話を延々とすることはなく

誰にも話せなかったことを話せる環境で
ずっとそれを聞き続けてもらえることは
とても安心感に繋がっています。

毎回終了時に
「何か家でした方がいいですか?」
と聞くのですが、

「何もしなくていいですよ」
と言われてしまいます。

今はその段階でないのかなと思いつつ、
毎回カウンセリング後は

話の中で聞かれた言葉を思い出し
気づいたことを振り返っています。

おまとめ

■カウンセラーと心理士の違い


ここまで6名のカウンセラーさんとの
カウンセリング体験を書きました。

お気づきかと思いますが
SNSなどで「自称カウンセラー」と
名乗ることは自由にできます。

最初私は、カウンセラーさんを探す時
国家資格保有かは気にしていませんでした。

「カウンセラー」と名乗っているから
「カウンセラー」だと思っていたからです。

でも、”カウンセリングができるか”どうか
SNSでは判断できないことがわかったり、

心理士さんとのカウンセリングで
質の違いをハッキリ知ることとなりました。

もちろん「カウンセラー」さんの中には
真剣に勉強をされ、実績を積まれながら

経験を増やしていて、信頼できる方も
多くいらっしゃると思います。
私は出会えませんでしたが。

私のようにカウンセリングを受けたいけど
リアルではなかなか接点がない

だからネットで探そうと思った時
国家資格保有を基準にしておくと

カウンセラー選びで
失敗が少ないと思います。

「心理士」を保有しているということは
試験を受ける資格として実績を積んでいるので

こなしてきている実績数や相談ケース、
知識量が違います。

それはつまり、
高い水準のカウンセリング技術を
持っている証


信頼度は、
ネットの発信よりも数百倍も高い
ものです。

これはあくまで、
民間資格で心理カウンセラーを学んだ
私が個人的に思うことです。

少しばかり、人の話を聞く姿勢と
人の心理の特徴を知った点は学びですが、

それで他人の心の奥底にある
本人すら見たくない悩みの元に

一緒に向き合えるだけの力量は
プロには到底及びません。

心理士さんのカウンセリングで

「完全な傾聴」、「間合い」、「質問力」、
個人としても、一般論としても、
「アドバイス」「意見」を挟まない

といった様子を見ると、

やはりコーチング寄りのカウンセリングは
あくまで、コーチングで
カウンセリングではありませんでした。

■心理カウンセリングとは


心理カウンセリングというのは、

相談者が話したくない本音や
消したい過去の出来事を

本人が負担にならない程度に
少しずつ話せるくらいに

お互いの信頼関係が築けてからが
カウンセリングの始まりです。

そのために相手の話を「ただ聴く」ことや
「共感」や「受容」を基本にしています。

そうやって、土台ができて初めて
過去の棚卸を一緒にしていけて、

今抱える問題の根を見つけ
それが現在にどう影響しているかを見つけ
どんな改善方法があるかを探ります。

そういったことを踏まえると
カウンセラー選びのポイントは
次のような点になると思います。

■カウンセラー選びのポイント


1.「臨床心理士」や「公認心理士」の
  資格保有者

2.専門性があり、その専門の知識と経験を
 積んでいる

3.医療や福祉、教員の場に携わった経験がある

この3点を重視したほうがいい方は、
精神疾患を患っている、もしくは
症状がある(過去にあった)方です。

生きづらさを抱えている方も
本人が自覚していないだけで
心に傷を負っていることがあります。

このような方の場合、
治療目的、心理教育目的の
カウンセリングとなるので、

民間資格のカウンセラーでは
対処が難しいと私は思っています。

また心理士であっても
得意分野、不得意分野があるようで

そういった時は、心理士さんから
自分の抱える悩みのケースが得意な方を
紹介してもらえることもありますので

そうした接点を持って
自分に合う心理士さんと出会える可能性に
繋げていくと良いと思います。

そうではなく、

気持ちを吐き出したい
ストレスがあって話を聞いてほしい
自分以外の視点からのアドバイスが欲しい

そういった方には

カウンセリングの基本的な知識を持つ
カウンセラー(民間資格や独学でも)


かつ相性も良ければ、気持ちがスッキリして
前向きになれるのではないかと思います。

そしてどちらの場合でも共通して言えるのが
カウンセリングは初回から
有料で申し込めるところにすることです。

対価を払うということで、自分の本気度や
相手の技量(経験)が見えやすいからです。

私が最初にケチって初回無料カウンセリングを
受けた結果から、その点は伝わるかと思います。

あとは、話してみて
カウンセリングの基本的な知識がなく
話を聞くはずが、アドバイスをし始めたら

もうそれはカウンセラーとは呼べませんので
別のカウンセラーを探す方が賢明でしょう。

最後に、カウンセラー選びも大事ですが、
もっと大事なことをお伝えしたいと思います。

■カウンセリングを受ける時の最重要ポイント

それは、

” 何を目的として ”
カウンセリングを受けるのか
ハッキリさせておく

ことです。

ただ、
自分の辛さや苦しさを聞いてほしい、や

自分で解決しようとする意欲がなく
他人にどうにかしてもらいたい

といった気持ちで
カウンセラーを探すと

自分の思っていた結果にならないことに
不満が出て、

どんなカウンセラーと会っても
満足がいくカウンセリングにはならないので

カウンセリングを受けることで自分は
「どうなりたいのか」

そこをしっかり意識しておくことは
カウンセラー選びよりも
もっと大切なポイントだと私は思います。

ここまで長文お読みいただき
ありがとうございました。

今日はここまで。
それではまたね。

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