第六釜 : お兄様が檸檬よりうどんが好きなはずがない。
お世話になります。MARUNOUCHI MUZIK MAGAZINE 編集長 Sin でございます。
今日は讃岐の西端、仁尾から観音寺を巡る旅。近年、遠浅の父母ヶ浜とフローズンフルーツのかき氷で、にわかに脚光を浴びたインスタの聖地。ちょっとイラっとしますね。
今日の運転サウドントラックは、ドイツのギター求道者 Axel Rudi Pell の "Black Moon Pyramid"。「ジェフ・スコット・ソートが歌えば何でもカッコよくなる説」は定説。その JSS ディスコグラフィーの中でも、このアルバムはベストの一つだと信じます。
今でこそ、そこそこ適切なギターソロを聴かせるアクセルですが、当時は何もかも尖り狂っていました。テクニックが全く追いついていないのに、高度なフレーズばかりを頭に思い浮かべてしまうせいでしょうか。結果として左手と右手と脳みそすべてがズレまくり、リスナーに音の残像ばかりがとどく "残像拳100倍ギター" を勝手に発明してしまったのです。
一方で、DEEP PURPLE, RAINBOW の遺伝子をよりスピーディーにエピックに進化させた楽曲の充実度、メロディーのカタルシスは圧倒的。アー写と楽曲から判断すれば完全に伝説のギタリストですが、肝心のソロは残像のみ。その謎を封じたのがきっとこの邪悪なブラックムーンピラミッドでしょう。
ソートはもちろん、ヨルグ・マイケル、さらに RAGE のピーヴィーまでゲスト参加とくれば、悪いものが出来るはずもありません。ハードロック/メロディックメタル最高の方程式が完成です。余談ですが、ヨルグとウリ・カッシュはもっと世界から尊敬を受けても良いと思います。
朝は嫁を連れて近所の中西うどんへ。亡き志村けんさんも訪れた名店です。
昔風の田舎うどんなので、麺が極太。蕎麦とのハーフ&ハーフでコントラストを楽しむの一興ですね。インゲンの天ぷらがチヂミのようにカリカリ。ここに来るとダシまでいつも飲み干します。
一軒目は、父母ヶ浜の正面に陣取る501うどん。昨年出来たばかりの新店ですが、すでにものすごい評判です。
晴れた日はこんなにフォトジェニックです。自分で撮っておきながらちょっとイラっとしますが。
でも海辺なのでアオスジアゲハを見つけましたよ。
ここに来れば仁尾レモンぶっかけ一択です。地元で採れた新鮮なレモンの酸味が、冷たく引き締まったぶっかけうどんとマリアージュ。まるでデザートを食べているような感覚に陥ります。
パプリカと小エビのサクサクかき揚げを、うどんの残り汁に浸してはパクッ、浸してはパクッ。
新鮮卵の自販機で卵を購入。やはり卵は自販機にかぎりますね。
二件目は観音寺の港近くにあるかじま。床屋からうどん屋に転身した異色の店で、店内にはまだ床屋の痕跡がそこかしこに残っています。
ここの売りは釜揚げ。やはり、うどんは釜からあげて口に入るまでの時間が短ければ短いほど美味しいのです。量も存分。少し甘めのダシまで時々啜りながら、アツアツを楽しみます。ウズラの卵が食べ放題だそう。
もうだめだ、うどんなんて見たくもないと思いながら、高松に着くと厳かにうどんの田中駐車場へ着床。そのまま、207メートル勝手に敷地を掘り進んで汲み上げている、深層水のネギ味噌うどんを完食。家の井戸水とそんなに違うのだろうかと思いながら完食。
ここにきたら、唐辛子酢を投入して味のバリエーションを楽しむのが通のやり方ですね。
というわけで、第七釜がもしあればお会いしましょう。シェイクちんぽ!
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