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たゆたえども沈まず
“たゆたえども沈まず” という言葉を知った。元はパリの市章に刻まれた言葉。
※「Fluctuat nec mergitur」はパリ市の紋章に描かれたラテン語の標語です。「どんなに揺さぶられ、ふらふら漂っているだけの状態でも、船を沈ませさえしなければまた復活できる」という意味で、ローマ時代からセーヌ川の舟運で交易を行ってきた船乗り組合の標語です。
波の中で、浮かんだり、沈みかけたりしながら来た自分を慰めるかのような言葉。
沈みさえしなければ大丈夫と、これからのお守りになってくれそうな言葉。
何度も沈みかけても全てを終わりにはしなかった、沈みきらなかった自分を、誇りに思えた。
近頃感じている、今まで自分の中になかったこの気持ちは、きっと「自尊心」というやつだ。
生きる方を選べた、自分への誇らしい気持ち。よくやったと褒めたくなる気持ち。
この「自尊心」というやつは、じわじわと胸の奥にしみこんで、「感謝」を連れてきた。
向こう側に行くことを選ばずとも、色々な方法で生き続けることは可能なんだよと教えてくれた人たちへの、とめどない感謝の気持ち。
ねたみや寂しさの混じっていない、「あなたが嬉しそうで私も嬉しい」という気持ち。
相手が自分に向けてくれている愛に気づけること、受け取れること。
自尊心が、ぜんぶ連れてきてくれた。
自分を慈しむことができている今の毎日は、とてもうれしく
ただただ、尊い。
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