こんにちは。岡山県倉敷市玉島で青果市場を営む丸一青果です。 最盛期の晩柑類。高級柑橘が豊富に出てくるのもこの時期です。 『せとか』『紅まどんな』『甘平』などなど・・・・ 最近では栽培が減ってきた『文旦』なんかも高級柑橘になっていく勢いで価格が上がっています。 今日はその中でも『甘平』について・・ 『甘平』の親は『西の香』と『ポンカン』になるのでみかんからは少し距離を感じます・・・・ 甘平の特徴は名前にある通り甘味ではないでしょうか!? 他の柑橘に比べて酸抜けが早いので酸
こんにちは。岡山県倉敷市玉島で青果市場を営む丸一青果です。 前回の記事の流れで今日は『ポンカン』について・・・・・・ みかんが大人気の日本では脇役的な存在の『ポンカン』ですが、実は高級柑橘の『デコポン』や『甘平』の親になったすんごいポテンシャルの持ち主なんです。 そのまま食べても美味しいのですが、食べ頃によっては酸味が強かったり身がスカスカになってたり。種ありなところも相まってイマイチ人気が出ません。 でも美味しいポンカンはコクのある味わいとプリプリの食感がたまらなく美
こんにちは。岡山県倉敷市玉島で青果市場を営む丸一青果です。 晩柑類が主力となってきたこの時期。美味しい柑橘として有名な『デコポン』は知っている方も多いと思います。 清美とポンカンの掛け合わせで生まれた『デコポン』ですが、両親の良いとこをそのまま受け継いで、甘味・酸味共にあり、プリプリの食感で食べ応えも最高です。 実はこの清美とポンカンの掛け合わせ、『はるみ』と『不知火』を生んだ掛け合わせでもあります。 『不知火』は『デコポン』と完全に同じ組み合わせで、できた果物が糖度・酸
こんにちは。岡山県倉敷市玉島で青果市場を営む丸一青果です。 私が農業を辞めてから丸一青果で働き始めてて一年が経過しました。 野菜や果物は一年通して全国各地から季節の物が市場に届けられるので、去年働き始めたばかりに入荷していた果物と同じ箱を見ると、ついに一周したなぁ・・・と心の中で独り懐かしい気持ちに浸っております。 去年としか比較できない私でも、果物が少なく、高くなっていると感じるのですが、30年以上この業界で働いている私の師匠も 「高齢化で生産者が年々減ってる、果物はど
こんにちは。岡山県倉敷市玉島で青果市場を営む丸一青果です。 恥ずかしいぐらい久しぶりの更新ですが、時間に余裕ができてきたので私の中ではnote再出発です。 相変わらずのコロナ流行、蔓延防止の継続で会社としては大変な状態が続いております。 市場に仕入れに行っていて感じることは、コロナが流行した最初の頃は飲食店は元気がなくてもスーパーマーケットは逆に売り上げが好調だったのに対し、今回のコロナ流行はスーパーマーケットも全く元気がありません。 みんなコロナに慣れてきたのに、自
こんにちは。岡山県倉敷市玉島地区で青果市場を営む丸一青果です。 福山の地方卸売市場が開く日には毎日仕入れに行くのですが、仕入れを教えてもらっている大ベテランの先輩がよく言う言葉で気になる事があります。 それは『この品種は一番美味しいけど、お金が合わないから生産者がほとんどいなくなった。』という言葉です。 なぜ味が美味しいのに作られなくなるのか・・・・・ プロ用品種と自家用品種各野菜や果物毎に無数にある品種。実はプロ向きの物と自家用の物とが存在しています。 プロが農作物
こんにちは。岡山県倉敷市玉島地区で青果市場を営む丸一青果です。 先日岡山県でも緊急事態宣言が出されました。 飲食店さんも大変な時期がやってきましたが、飲食店への卸が中心業務のうちの会社もヒーヒー言ってます。 配達させてもらっている荷物はいつもの3分の1ぐらいまで落ち込んで、かなーり厳しいです! 緊急事態宣言が明けても先行き不透明! ワクチンが行き渡るまではこんな状況が続くんですかねぇ・・・ 飲食店の仕入れパターン飲食店さんが食材を仕入れる場合、多くは3通りに分けられま
こんにちは。岡山県倉敷市玉島地区で青果市場を営む丸一青果です。 最近ではスーパーなどでも有機野菜や無農薬野菜を見かけるようになりましたが、皆さんはそういった野菜や果物の栄養、安全性についてどのように考えていますか? 今日はそういった栽培方法の違いが生む農作物の中身の違いについて私の意見を書いていきたいと思います。 無農薬野菜は安全?農薬や化学肥料は危険なの?有機野菜や農薬といえば最初に思いつくのがこの議論ではないでしょうか!? 農薬は絶対NOという人もいれば、無農薬野菜の何
こんにちは。岡山県倉敷市玉島地区で青果の卸売市場を営む丸一青果です。 今日は私がたまに思う農業の面白い部分について書かせてもらいます・・・ プロが素人に負ける!?どんな世界でも、ある仕事に従事している人はその仕事のプロと呼ばれたりします。アルバイトの人であっても、素人の人に比べたら明らかにいい仕事が出来ますし、何十年も同じ仕事を続ける職人さんに至っては素人とは雲泥の差が開きます。 しかし農業だけは違います。 食べ物において大切な栄養や味の部分に関して言えば、素人の作る農
こんにちは。岡山県倉敷市玉島で青果市場を営む『丸一青果』です。 なぜ私が小さい農家さんにこだわるのか・・・・・小さい農業が持つ大きな力について今日は書かせてもらおうと思います。 大規模農業があれば十分?戦後に進んだ農業の近代化。海外を見習って、大型機械の導入や農地改革で大規模化・効率化が押しすすめられました。 その結果もあり、日本の農作物は綺麗で価格もある程度安定しており年中色々な野菜を食べる事ができます。 しかし一方で、海外と違って小規模な田畑の多い日本においては多くの問
こんにちは。 岡山県倉敷市玉島地区で青果市場を営む『丸一青果』です。 今回は市場に並ぶ野菜や果物について少し思ったことを・・・・ 等級と階級『中央卸売市場』や『地方卸売市場』に卸される野菜や果物には全て等級と階級が付けられています。 等級というのはその青果物のランクに相当し、A、B、良、優、秀、青秀、赤秀などなど品目によって様々です。また、階級はSやM、Lなどのサイズを表します。 この等階級ですが、農協出荷物においては明確に区別されていて、青果物の値段は等階級によって大き
こんにちは。 岡山県倉敷市玉島地区で青果市場を営む丸一青果です。 今日は青果市場について少し書いてみます・・・ 青果市場とは青果市場と言いましても、全国に160箇所ある『中央卸売市場』、1255箇所ある『地方卸売市場』、全国に沢山ある私たちのような小さい市場があります。 中央卸売市場と地方卸売市場が1番の大元。 ここに全国の生産者や農協から青果物が集まり、私たちのような地方の市場やスーパーマッケット、仲卸業者が買い付けにきます。 前回の記事で少し触れましたが、一番元気
初めまして。岡山県倉敷市の玉島地区で青果市場を営む『丸一青果』です。 note初投稿………というかブログっぽい事はnoteが初の試みです。 最近になってSNSやオンラインショップ、HPを立ち上げまして、それならブログ的な物も必要だろう、という事でnoteを始めました。 ネットに取り組み出した理由今まで昔ながらの営業を続けてきたうちの市場ですが、スーパーマーケットなどの大規模化、チェーン店の自社物流網の発展、インターネットの普及などを受けて今までのやり方に限界を感じてきました