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トルコ料理の世界へ!家庭料理や地域差、トルコ農業も

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私は、オランダ在住時にトルコ料理が大好きになりました。トルコ人の友人たちやトルコと関わりがある友人たちに話を聞いて、ひたすらトルコ料理についてまとめてみました。ただ、好きなだけです。

オランダとトルコの関係

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オランダでは、1960年代後半から1970年代前半にかけてのいわゆるゲストワーカー政策により、トルコからも多くに移民がやってきました。それに続いてかなり寛大な定住と家族再会のプログラムが行われたこともあり、オランダにおけるトルコ人の人口は約41万人(2020年/Statista)で、人口の2.3%を占めます。特に都市部ではトルコ、モロッコ、スリナムの大きなコミュニティがあり専門店で食材が手に入り、「本物に近い」レストランもあります。

それだけでなく、トルコ人の友人がいたことや、オランダ人の友人の兄が結婚してトルコに移住したことなども私がトルコ料理にハマったことに影響しているかもしれません。

トルコの家庭料理はタマネギ、ニンニク、トマトがベース

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トルコで生まれ育ったSinem(シネム)は夫の転職でオランダへやってきました。住み始めて10年近く経過しますが、ほぼ毎日トルコ料理を食べると言います。家庭で調理するときは煮込み料理。煮込み料理のベースはほぼ同じで、その中に入れる野菜や肉類を変えます。

トルコのあらゆる煮込み料理のベースは、最初にタマネギを炒め、ニンニクを入れてからトマトペーストを加えます。そこに、2番目の野菜としてジャガイモ、ナス、ズッキーニ、豆類などを加えて調理します。

ケバブだけでないトルコ料理

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Sinemは、オランダ(ヨーロッパ)で外食でトルコ料理を食べるときはケバブ一択だと言います。トルコだと、ビジネス街にあるesnaf lokantasi(職人レストラン)に行くと、多種多様な本物のトルコ料理を楽しめるそうです。

トルコに関わりがあるオランダ人の友人Dominique(ドミニク)には好きなトルコ料理について聞きました。(以下の写真提供:Dominique&Geesje)

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フラットブレッド(ナンっぽい)にチーズや肉類、野菜、ハーブ、イモなどを入れて食べるGözleme(ギョズレメ)が「ヘルシーではないけどおいしくて大好き」だと言います。

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 dolma(ドルマ)キャベツやブドウの葉でコメや野菜などを包む。写真はピーマン詰めも。ナスのディップとともに。

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manti(マンティ)肉が入った水餃子っぽい。ヨーグルトソースとトマトソースを添えて。

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kumpir(クンピス)ベイクドポテトの中身をマッシュポテト状にして中に野菜やオリーブなどを挟む。クリームソース、ケチャップ、バター、ガーリックソースから好きなものを選ぶ。中に入れる野菜も、マッシュルーム、コーン、オリーブ、ソーセージ、チーズなどなど。おおおお!

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iskender kebab(イスケンデルケバブ)

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börek(ブレク)とbaklava(バクラヴァ)ピスタチオなどを入れたパイを焼き上げたあとにシロップにつける。

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simit(シミット)ゴマ付パンなども好きだそうです。

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伝統的なお米と白いインゲン豆のトマト煮込みや...

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ヨーグルトソースや野菜たっぷりなトルコの家庭料理も。私もドルマをはじめに口にしたときはそのおいしさに度肝を抜かれました。

地域によって調理方法や食材が異なる

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地域によって気候が異なるため、栽培作物もそれに伴い変わります。

地中海・エーゲ海地域(トルコ南西部)では、トマトを中心とした野菜類やサクランボ、イチジク栽培が盛んです。海洋性気候の黒海地域(トルコ北部)では、ヘーゼルナッツや茶、ステップ気候の中央アナトリア(内陸部)では、飼料作物の大麦、コーン、小麦、ジャガイモ、雛豆、レンティル、テンサイなどの穀物類を栽培しており、内陸の南東部では綿花やピスタチオ栽培をしています。

Sinemによると、トルコ料理も地域によって異なると言います。アナトリア半島にあるトルコでは、もともと異なる文化が入り混じっていました。トルコ料理だとイメージされ、人気があるのは北方のレバントに影響を受けた料理です。西部では、ルーム・セルジューク朝の影響を受けています。

南部では、トマトペースト、バター、スパイスをほかの地域より多く使い、肉類をたくさん食べます。西部ではかなりの量のオリーブオイルを使った軽い食事が多く、野菜をたくさん食べます。北部ではトウモロコシ粉とバターを使います。肉も野菜も少なく、代わりにトウモロコシとケールを食べます。

帝国時代からの大地主制が残るトルコの農業

トルコの農業経営体数は約310万戸(農場)で、1戸あたりの農地所有面積が2~5ヘクタールの経営体が最も多く3割強を占めます。農地面積におけるシェアは10~50ヘクタールの比較的規模の大きい経営が中心となっています。1筆あたりの面積はおよそ0.6ヘクタールで、複数箇所に分散していることから栽培の合理化や機械化が難しいそうです。というのも、帝国時代からの大地主制がトルコの農業における大きな課題の一つで、現在でも大地主が多く残存しています。その大地主の下では大型機械を活用した大規模農業が営まれていますが、一方で多くの小規模農家は十分な収入を得ることが難しいのが現状です。

ヨーグルトソースを作ろうっと

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書いていたらトルコ料理が食べたくなってきました。キュウリのみじん切り、ニンニク、レモン汁、塩をヨーグルトと混ぜて、水でやわらかさを調整したヨーグルトソースを作って、お米や揚げた肉や野菜にかければそれっぽくなるので...作ります。

参考:トルコの農林水産業/農林水産省
トルコの農林水産業概況/農林水産省

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