陶芸には心の浄化、全身運動、ボケ防止の効果あり-2020年3月19日の薦め
前回は学生時代の陶芸サークルとそこで作った作品の話をした。
今回は陶芸の魅力について語る。
私は完全に素人だし、そもそももう何年も陶芸をしていない。それでも未だに菊練りを、土ころしを、ろくろでの成形を、釉薬の合せを、窯を開けるときのどきどきを味わいたくてたまらない時がある。だから語る。
ひとりの世界に没頭できる
陶芸楽しい!っていう人に魅力を尋ねたら大抵返ってくるのはこれ。陶芸はしたことなくても、誰だって絵を描いたり歌ったり奏でたりひたすら走ったりしたときに自分の世界に没頭した経験があるんじゃないかな。ひとつの作業に集中するって、その作業が上手くいかなくてもすごく気持ちがいいんだよね。経験したことが無い人には私の表現力では伝えきれない。陶芸をしよう。
好きな物を好きなように創造する楽しさ
創造って楽しい。今更これについて説明は不要。
たぶん人には土遊び好きの遺伝子がある
土をこねているだけなのになぜか面白いという人は意外と多い。気付いていないだけで、多くの人は土遊び好きの遺伝子を持っていると私は推測している。なお、はまると永遠に菊練りし続けるので注意が必要。パンや崛起いーを焼く時にも菊練りしだしちゃうので気を付けて。
組み合わせの妙
いろんな土があり、いろんな釉薬がある。しかも焼き加減によって仕上がりにかなりの差が出る。どれをどのように組み合わせるかを考えるのがとても楽しい。一蘭やサブウェイに通い詰めて「これが私の黄金オーダー」を作り上げた私が陶芸にはまったのは、当然の結果かもしれない。サークル時代にもっと早くに白萩釉に出会っていたら、と悔しい気持ちでいる。(理由は前回の記事)
※以下の説明は私独自のものなので、間違いがあるかもしれない。
土は種類によって粒子の細かさが違う。
同じ白い土でも磁器土のようなきめ細かいものから、白御影土のような、「い、石が混ざってる!ろくろ回すと痛い!」となるような荒いものがある。
それから色も大まかに、白系と赤系と黒系がある。しかも同じ土でも焼き方で変わる。
あと伸びの良さ。うまく言えないが、成形し易いものとし難いものがある。
初めて陶芸するなら信楽土をお薦めする。実際、陶芸サークルの体験教室ではこれを使っていた。間違ってもいきなり御影土を使ってはいけない。ちなみに前回の記事の小皿のひとつは御影土。隣の器と光の反射などを比べると、表面が凸凹しているのがわかる。
それから釉薬の種類。
いやその前に、陶芸をしたことが無いに人は想像しにくいかもしれないので釉薬について簡単な説明をする。そもそも器に塗る時の釉薬は泥水に近い。たいてい粉状で売られていて、それを水に溶かして使う。また、焼き上がりの色とは異なる色をしている。見やすい動画があったので見てほしい↓ こんな感じで釉薬掛けはされる。
色は無色透明のものから青、赤、白、緑など様々。しかも釉薬を塗った厚みや焼き方でも色が変わったりする。触り心地、質感も、ツルツルだったりマットだったり。
釉薬掛けの方法もいくつかある。上の動画みたいに漬けたり、ひしゃくですくって掛けたり、プラモデルみたいにコンプレッサーで吹きかけたり。スポイトで垂らして一部分にだけ塗るといった手法もある。コンプレッサーは単純な形の器になら均一に塗ることができるけど塗った厚みが分かりにくくどうしても薄くなりがち。釉薬のアジを出すなら、動画のように漬けたりすくって掛けるのがいい。でもいきなりこんなに上手にはできない。ムラができてそれをアジと呼ぶことになる。それも楽しい。
焼き方に関してはあまり説明できない。自分で窯の設定をしたことがない。ただ「酸化」と「還元」の2種類があることは知っている。あと焼き加減によって仕上がりに差がある。
土や釉薬などを調合して自分だけの表現をする人もいると聞く。プロかな。
とにかく深い。深すぎる。説明しきれない。だから楽しい!
買い物や食事が楽しい
店で陶器が売られていると足を止めてしまう。居酒屋で出てきた器にも注目してしまう。陶器を眺めているだけであっという間に時間が経つ。そうなった方はぜひ陶器市へ。360度陶器に囲まれて幸せになれます。今年のをまとめているサイトがあったので紹介↓
ダントツでオススメなのは波佐見です。
トップ画像は去年の波佐見陶器まつりのサイトのスクショです。すごく好きなデザインだったので保存していた。今年のもまた素敵なデザインになっている。
陶器を日常使いするということ
ここまで「陶芸が好き!」「陶器が好き!」って言い続けてきましたが、私が普段使っている食器はプラスチックです。土ですらないじゃないか!詐欺か!?違います。陶器はお手入れが大事なのです。キナリノさんがたっぷりの画像付きで説明しているのでご覧ください。
私はズボラなので、使った食器を一晩水に漬けっ放しにするなんてザラなのです。陶器でそんなことしていると、カビが生えます。必ずではないけど、生えやすいことに違いはありません。
あと陶器は割れます。お気に入りの陶器を割ってしまったら…考えるだけで辛いので、使いません。ただ器は使われてこそ美しいものなので、時々慎重に取り出しては大事に使っています。
感覚的にわかりやすいかと思ってプラと説明したけど、本当は合成漆器とか合成樹脂らしいですね。ニトリなんかで売ってる、軽くて割れなくてレンジもいけちゃう便利な食器を普段は使っています。お薦めです。
ちなみにこちらはラーメンを食べるのに最適です。ただ頻用していたら塗装が剥げてきました。
話がそれましたが、陶芸の体験教室は意外なほどたくさんあるので、ぜひ試してみてください。以上、陶芸はいいぞ!
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