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陶芸めちゃくちゃ楽しい-2020年3月18日の薦め

#わたしの卒業制作 というお題を見て思い出したのが、学生の頃に所属していた陶芸サークルで最後に作った器だった。

大学生になりたての頃いろんなサークルの新歓にお呼ばれしたものの、どれもいまいち馴染めなかった。イベント、ボランティア、スポーツ、音楽には全くと言っていいほど興味が無く、かと言ってそれらを除くと残るのはオタクっぽいサークルか完全にオタクなサークルかがほとんどだった。
そんな中なんとなく参加した陶芸サークルの体験入部のおかげで、もしくはせいで、陶芸の楽しさを知ってしまった。

その陶芸サークルにはプロや先生のような立場の人はおらず、学生の先輩が大体のやり方を教えてくれて、あとは自己流でどうぞという感じだった。
土や釉薬、なめしなどの道具は基本的に共有だったが、土だけは定期的に個人発注する機会があった。また大きな窯があり、無料で焼いてくれた。個人の土にはお金がかかったが、他は月々のサークル費だけだったので、お金が無い学生でも続けられた。
とにかく自由に好きなものを好きな時に作って良い風潮があり、また互いを批評はしても批難は無く、楽しく作品作りができた。


展示会も年に何度かあり、まあまあ盛り上がった。
そして学生生活最後の展示会に出したのがこの5点。


春1

タイトルは「春はあけぼの」。
一番のお気に入り。直径11cmくらいのお椀。
その名の通り、1~3月頃の明け方を表現した。冬の明け方が一年の中で最も好き。寒いけど。でもだからいい。
黒泥土に白萩釉を掛けて、縁に赤い釉薬を塗ったんだと思う…けど、その釉薬がなんだったか思い出せない。辰砂釉?レッド釉かもしれない。


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タイトルは「秋は夕暮れ」。
直径は25cmくらい。重い。
こちらは夏の終わりの夕暮れを表現した。多くの人がこの季節のこの時間帯にノスタルジーさを感じるんじゃないだろうか。
展示会中は器に自由に触れたので、器の向きが青が手前だったり赤が手前だったりでよく入れ替わって面白かった。私自身、赤を手前にして写真を撮ったけど正解は分かっていない。
土は何だったかな。唐津土か、信楽土。あ、嘉麻かも。とにかく赤っぽくてすこし荒い。釉薬は、青は瑠璃釉だと思うけど、赤はなんだったかな。調べたら鉄赤釉に似ている。ほぼ何も覚えてないじゃないか。


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こちらは直径6cmか7cmだったと思う。小皿。小鉢。
思うっていうのは、もう手元にないから。
陶芸が趣味って人は必ず直面するであろう、家に器が溢れかえってしまう問題。ひとり暮らしの1Kに余分なスペースなどなく、そのため最初に載せた2点以外は人にあげるか10~100円で売ってしまって私の手元には残っていない。そもそも素人が作った器なんて使いづらいしすぐ割れる(と思う。使っていないのでわからない。偏見込み)。というわけでこの3点は最後の展示会が終わった際に持って帰るのが億劫になり、「それなら譲ってほしい」という人が居たのでその場で渡してしまった。写真はその時に撮ったもの。撮っといてよかった。

3点とも大きさが揃っているけど、意図して揃えたわけではない。何かを作ったあと、ろくろの上にギリギリあとひとつ何か作れるだろうってくらいの土が残っているときがたまにあって、そんなときに面白半分でチャレンジした小皿が気が付けば同じようなサイズで3つも揃ったので、まとめただけ。器の背丈がそれぞれ違うのは残っていた土の量が違うから。
なのでタイトルも無い。展示会にはタイトルが必要だったから何かしらの名前は付けたはずだけど覚えていない。

まさしく自画自賛になるけど、写真右の器は成功したと思っている。良い幾何学模様だ。フリーハンドとは思えない。それに比べ左の器の内側の絵付け、どうにかならんかったんか。ひどいデザインだな。正直なところ、左の器は黒くて荒い土(黒御影土)だったので絵付けなんてしても絵は見えないと思っていて、あまり期待せずに描いたってのが原因。外側は頑張ってるけど。
ちなみに右の器は黒泥土、真ん中の器はたぶん信楽。釉薬は全て長石(透明)。
真ん中の絵付け、下手だと思うでしょ?でも焼く前はこんな感じだったんです。

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上手くない!?

でも焼いたらあんなふうになった。
だから絵付けは嫌いなんだ。嘘。好き。でもリスキー過ぎる。


陶芸サークルは本当に楽しかった。
近所に安く手軽に陶芸出来る場所があればいいのに。社会人になってからも陶芸を続けたくていくつかの教室を巡ったが、器ひとつ作るのにも結構なお金がかかるので断念した。


いったい陶芸の何が楽しいってんだ!?って人のために陶芸の魅力を語ります。と思ったけど長くなったから分けます。


何卒、何卒。