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【バトン連載】私のあしあと|縁をつなぐエッセイ vol.11|文:山田陽子@石垣島

はじめまして

「石垣三兄弟」の亜実さんからバトンを繋いで頂きました、山田陽子です。

「三兄弟」の亜実さんとはフォトウエディングのお仕事つながりで、彼女のブライダルカメラマンとしての初仕事で、私が花嫁さんのヘアメイクを担当させて頂いたというご縁があって、それ以来のお付き合いです。

また、彩乃さんさんとは商工会の勉強会で同じグループになったことがあり、物静かで女性らしい雰囲気を持ちながらも、グループセッションでは熱心に取り組んでいる様子がすごく印象的でした。

そして美月さんとは、今年の2月に彼女が経営する「ライブハウス&バー MIZOO」で、ギニア出身のミュージシャン、ママディ・コナテさんを招いてアフリカンライブをさせて頂いたときにお世話になりました。

石垣島に移住してもうすぐ14年になります。
ここに住みたいと思い始めたのは、かなり昔の話になりますが、私が東京表参道の美容室でまだヘアメイクアーティストの卵だった20才の頃に、たまたま仕事で訪れたのがきっかけでした。
当時まだ駆け出しの私は、日々の業務や雑務に追われ、心が折れそうになりながら働いていましたが、そんなときに訪れた石垣島の青い海や手つかずの自然に癒やされ、日本にこんな素敵な場所があったんだと、いつか住んでみたいと、この島に憧れを抱くようになりました。

今回機会を頂きましたので、私自身のことを振り返りながら、少し書いてみたいと思います。

3つの夢

美容業界を志した学生時代の私には「3つの夢」がありました。
1つ目は「ヘアメイクアーティストになる」こと。
2つ目は「自分のお店をもつ」こと。
3つ目は「子供をもつ」こと。
のちに、これに加えてにもう一つ、「石垣島に住む」という夢が加わるわけです。

私が美容専門学校に入学した当時、恩師のある言葉に愕然としたのを今でも鮮明に覚えているのですが、同期60人のうち、美容師になれるのは半数足らず、その内自分のお店を開業できるのは5人程度だろうと言うのです。
美容業界は一見華やかだけど、厳しく不条理に満ちた世界でもあると言うことを、まずここで教わりました。

実際に私が身を置いた平成初期の美容業界はとても厳しく、毎日クタクタになるまで働いて、やりたかった仕事につけているという喜びなど、感じる余裕もありませんでした。
それでも、「とりあえずやってみるか精神」という、楽観的とも開き直りとも言える、自分でもよくわからない主義を貫きながら下積み時代を過ごしてきました。そういう時代を過ごして得られた経験や人との出会いは、現在の私の財産であり糧となっていると思います。
当時の同僚や友人たちは、30年以上たった今でもお互いに行き来し、交流が続いています。

宮古島、そして石垣島へ 

さて、時間を少し早送りしますが、30代半ばにさしかった頃、縁あって沖縄のウエディング会社への転職とともに宮古島へ移住しました。20才のころから憧れていた石垣島ではないものの、仕事は楽しくやりがいを感じていました。
しかしそんな時大病を患い、やむなく地元の栃木に帰省し病気の治療に専念することになります。闘病については長くなるので端折りますが、病気のために「子供をもつ」という夢は諦めざるを得なくなりました。

その後治療を続けながら、なんとか仕事にも復帰するわけですが、まだ叶えていない夢が残っています。「石垣島」です。
大病を乗り越えた私は、”覚醒”したというべきか、”生まれ変わった”というべきか。覚悟が決まり、夢を実現すべく37才の時に石垣島へ移住、そしていまから5年前に美容サロン「fatima」も開業しました。

マツエクの技術を習得し、バリ島へ行って本場のバリニーズマッサージの修行をし、シロダーラとフェイシャルエステのセラピストにもなり、内面からの美しさを求める思考のリセット術”アクセスバーズ”、フェイスリフトの資格も取得。
ウエディングサロンとして花嫁さんのキレイをひたすら求め続け、美を追究していったら、たくさんのサービスが提供できるサロンになりました。

旅行のこと

ここまで仕事のことを中心に書きましたが、仕事を頑張るためには自分へのご褒美も必要だと思っていて、実は私は旅行が大好きで、むしろ旅行するために働いていると言えなくもないです。
旅先で出会った雑貨やランプを自分のお店に飾って、そういう素敵なものに囲まれて仕事をしている時間が好きです。

それから、アフリカの太鼓ジャンベの修行のために訪れたギニアでは、コラと呼ばれる不思議な民族楽器(弦楽器)に出会い、魅了されて習い始めたのですが、今では語り部ライブの共演者として演奏させて頂くこともあります。

美容師歴30年、ヘアメイクアーティスト歴20年、マツエク歴13年、セラピスト歴5年、それから大好きなアフリカ音楽は10年。経験してきたこと、続けてきたことが今の私を造り、私そのものだと感じています。

半世紀を生きてきたこのタイミングで、自分の人生を振り返りながら、思ったことをとりとめもなくつらつらと書き並べてみましたが、最後まで読んで下さりありがとうございました。

最後になりますが、今回執筆の機会を与えて下さった『月刊まーる』の編集部の皆さん、そして私へ縁をつないで下さった亜実さんに感謝して、結びとさせて頂きます。

次のバトン

さて、『縁をつなぐエッセイ』次のバトンを繋ぐのは、私が所属するアフリカンドラムバンド『ヤイマカン』のメンバー、前田郁恵さんです。
郁恵さんは、ご主人と一緒に「手作り 体験工房 ゆんたく」を営み、一児の母であり、カイトサーフィンをやったりと、パワーあふれる素敵な女性です。

郁恵さん、よろしくお願いします!


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この記事を書いた人

山田陽子(やまだようこ)
栃木県宇都宮市出身
アートホテル前にて美容サロン『fatima』を営む。
趣味はアフリカの民族楽器(ジャンベ、コラ等)。
そして旅行がなにより好き。
旅先で出会ったかわいい小物やランプを店内に飾り、異国情緒あふれる空間に仕上げていますので、お客様にもきっと楽しんで頂けると思います。
お気軽にお立ち寄り下さい。

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