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【読書感想】52ヘルツのクジラたち※ネタバレあり

※割と批判的な感想です。
この小説が好きな人は読まない方が良いです。

①イライラした

読み始めてかなりイライラしてしまった。
主人公が田舎に移住し
ないことないことの噂話をされ
静かに暮らすために来たのに…と思っていて

馬鹿かー
そんなど田舎なんて人間関係密に決まったろうがー!!

今時田舎に移住したら穏やかで静かに暮らせるあんぱんたんな主人公かと思い読むのをやめようと思ってしまった。

しかし読み進むにつれて、主人公がそこに住むことになったりゆうや、幼い時に来ていたので村の人が親切で優しい記憶があったので
その田舎村=いいところ
という思い込みがあったことに納得した。

②都合の良い人間関係の登場


最近、不遇な状況な主人公が割と多いなという印象。
不遇なんだけど、スーパーマンみたいに助けてくれる人が現れる。
この小説にも、とにかくものすごーく親身になってくれる友人が登場する。
こんな久しぶりに再会して自分の生活に介入させるくらい助けてくれる友人の登場って実際の人生でどのくらいの人が経験するのでしょう。
大体の人は、そこそこ親切にしてもらっても最後の最後は頼るのは自分の力しかない人が多く、私はそういう人に共感する。

特に、「アンさん」の都合の良さに、あー、、と思ってしまった。

しかしアンさんの事情と、アンさんが主人公にちょっとおかしなくらいの執着が出てきたあたりで違和感がなくなってきてしまった。
むしろ共感w
そしてアンさんの最期に泣いてしまった。

そうなると1番気になるのが、会社を辞めてまで田舎に追いかけてきた友人。
こんなやついねーよ。

小説にそんな突っ込みしても仕方がないのですが。
アンさんの背景や人格で、主人公に好意を抱き異常なほどのおせっかいを抱くのは説得力があるんだけど、なぜ友人がここまで主人公のお世話をするのかまるで説得力がなく超都合の良いポジションやなと思った。
それなら実はその友人は主人公に恋愛感情を持っている、の方がわかる。

いまいち、なんかなーと思いながら読んでいた話だけど、好意を持たれていた村の若い男とむやみにくっつかなかったところは安易じゃなくてよかったかな。


③最近の小説

この小説に限らず、最近家庭不和とか不遇な環境の主人公が多く、ものすごく都合の良い展開になる話が多いなと思うけど
著者って不遇な環境と無縁なんだろうな、といつも感じる。

だからメルカリで買って読んだ瞬間メルカリで売るくらい、定価で買いたくないし手元にも置いておきたいと思わない。

浅い話が増えてきた印象だけど
この小説はまだマシかな…。

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