志戸るい

ニュータイプなアングラ詩人、アングライター目指してます。三日坊主なとこが短所でもあり長…

志戸るい

ニュータイプなアングラ詩人、アングライター目指してます。三日坊主なとこが短所でもあり長所👨‍🦲言葉好き、詩好き、太宰治てきなものに惹かれる人はフォローしあいましょう!

最近の記事

あぁ、青春。

10代の4分の1を過ごしてきた僕らは、20代の10分の1も越せなかった。 徒歩30分かけて毎日のように送った君の家までの道のりは、今じゃ車で数分かけてたまに通りかかるだけ。 「思い出のままが良かった」。 数年ぶりに再会した君の薬指には、僕が知らない20代と過ごすことのない未来があった。

    • 初めての仮想通貨、たった3日間で6万円損失して気付いた大切なこと

      たった3日前に始めた仮想通貨FX。「暴落しつつあるビットコインを買って億万長者になるぞぉ!」という突発的な想いがきっかけだった。 TwitterやGoogle検索でリサーチにリサーチを重ね、手数料の安いXRPを国内取引所からレバレッジ取引ができる海外取引所へ送金。 初めに入れたのは、たった1万円だ。 素人ながらにMAやボリンジャーバンド、MACDをみながら20倍のレバレッジをかけて取引した。滑り出しは好調で、すぐに数千円の利益が出た。 しかし、これがいけなかった…。

      • みんな孤独を感じながら生きている

        三浦春馬さん、藤木孝さん、芦名星さん、竹内結子さん。 今年に入ってから、多くの芸能人が自殺している。 なぜ、みんな死を選んでしまうのか?と考えているうちに、ふと思った。 「みんな孤独を感じながら生きている」と。 年齢を重ねるにつれて、アイデンティティーは変化していく。子供から大人へ。 純粋無垢に楽しめていたあの頃から、何かを得たり失ったりしながら大人になっていく。その中で、ふとした瞬間、猛烈な寂しさに襲われることはないだろうか。 それはきっと、満たされているように見

        • 【アングラ人生感】幸せ恐怖症を克服するために

          突然ですが、私は〝幸せ恐怖症〟を抱えています。(正式な診断名・病名などではありません。) 「幸せが怖い?なんじゃそりゃ」と思われる方もいらっしゃるでしょう。というか、普通はそう思いますよね。 稀にいるらしいです、幸せに恐怖を抱く人って。 私の場合は、主に恋愛の場面で発症することが多いですね。長年付き合っている彼女といて、幸せだなー!と感じているのに、なぜか離れたくなるっていう(笑)。 そのせいで、これまで数人の大切な人を自ら失ってきました…。 断じて、幸せになりたく

        あぁ、青春。

          いのちの境目

          今日を生きたかったあなたも 今日、死にたかったあなたも 生命は等しい。 古びたビルの窓から覗き込んだ曇空は、まるで生命の境目。 晴れる日も、雨降る日も、等しく在る。 生きていく、死んでいく、生きたい、死にたい、生きたかった、死にたかった。 それらはすべて、きっと等しいから、今日も生命はそっと空に浮かんでいる。

          いのちの境目

          砂の荒野

          ただ、途方も無く砂の荒地を歩き続ける。 風が頬に触れて傷口に滲みるのが痛い。 砂で目が霞む中、凛とした姿でただ1人立っているサボテンを見つけた。 思わず問いかける。 「そんなところで1人、寂しくないのですか?」 サボテンはしばらくの間沈黙し、ただ一言だけ、「私にはトゲがあるので大丈夫です」と言った。 その言葉を聞いてから一息ついて、私はまた一歩一歩、歩き出していく。 広大な砂漠の中を、トゲを生やしながら歩き続けていく。

          砂の荒野

          たった1日で30センチほど積もった雪は、私の心を衣のように覆った。 感覚のなくなっていく指先と心。 雪の一欠片には何が詰まっているのだろう、と考える。 あの、美しく繊細な結晶の中には一体何が詰まっているのだろう。 一見美しく見えて、酷く私を傷つけるものかもしれない。 はたまた、美しい見た目の通り、私を包み込む母性のようなものかもしれない。 人は分からないものに対して一番恐怖を覚えるんだ、とある友人は言っていた。 だから私はこんなにも怯えているのだろうか。 得体

          胎児

          赤紫色の門を出たら  ぐにゃりと曲がりくねった道を進む 太陽の涙を飲み込んで  体内を駆け巡る時、熱さと冷たさが入り混じるような感覚を覚える 気付けば足は月光を浴びて 光り輝いていた 哀しい、寂しい、暗いと泣き叫べど もうどこにも心臓は無い 草を刈り落とし、根を切り落とし、腐敗した風景を盲目でもって見つめる 月の子宮に還るころには何も残っていない 沈んでゆく中で雨音だけが静かに響いていた

          祖母への追悼

          「来たぁぁぁ〜」 無機質な閃光の中、あなたがそう泣くのを聞いた。 *** 子どもの頃に、あなたがしてくれた話を覚えています。 戦時中、女学生だったあなたは、草原の中で友人が吹き飛ばされるのを見た。 軍人だった父に、女が大学なんてと非難されても、あなたはお金をためて自らの力で大学を出た。 気の強いあなたは女性活動家として、女性の社会進出に貢献もしました。 あなたは教鞭をとり、非行少年たちと体当たりで向き合いながら、生涯教師として勤め上げましたね。 退職してからも

          祖母への追悼

          彼女と鍵とオートロック

          オートロックの家は面倒くさい。 鍵がなければ入れないし、入るのにも業者を呼ぶと5000円取られるし。 だから彼女と僕は、出かける時に必ず鍵をポストに入れていた。先に帰ってきた方が家に入れるように。 たまに鍵をポストに入れ忘れると家に入れなくなったりなんてして、そのことで何度もくだらない喧嘩をした。 「あ〜、面倒くせえなあ。だからオートロックは嫌なんだよ。」なんて思いながら、何度も何度も。 *** 1つだけしかなかった鍵のせいで、あんなにも不便だったのに。 面倒だ

          彼女と鍵とオートロック

          モノクロの暴力

          内気な暴力を振るう私を許してください 大切な彼女の頬を叩くと何故か私の血が滲む 初めて飼った愛犬を破裂するほどの愛情でもって叩きつけました 内気な暴力を振るう私を許してください 血の系譜は私を徐々に溶かしてゆく 跡形もなく消え去った頃に残るのは愛だ そうすれば、私自身に戻ることができる

          モノクロの暴力

          呼吸をするように

          息を吸うときに、いつも余計なものまで吸い込んでいる気になる 吐き出すなら肺ごと無くなればいい 気怠さが充満する身体に追いつかない心 犬、撫でる 猫、撫でる 人、捨てる、捨てる。 自殺した知人のお母さんを想いました。 年老いて死んでいった祖母を想いました。 海辺で若くして死んだ見知らぬ人を想いました。 影が伸びていくときに、掴みたくなるのはなぜだろう 行って欲しくないと感じるのはなぜなんだろう 鏡越しにみる自分はどこか違ってみえる どこかに消えていく自分を追

          呼吸をするように

          春夏秋冬

          目眩がするほどの季節を乗り越えるたび、臆病になっていく。 老化する身体から剥がれ落ちていくのは未来だとか希望だとか夢だろう。 消化しきれないほど呑み込んできた現実は、日々私の心を膨張させていく。 いつ破裂するんだろう、って毎日怯えながら生きている私は、きっともうとっくに死んでいるのかもしれない。

          春夏秋冬

          真夜中のセックス

          同棲して2年になる彼女と、3日ぶりのセックスをした。 「シングルは、2人じゃ狭いね。」 と買ったセミダブルベッドに、うっすらと暗い部屋。 慣れ親しんだ空間のはずなのに、セックスの時は不思議と別世界にいるような感覚になる。 時間の概念が消えて、ただ純粋に溶け合う。 *** 仰向けのまま、ベッド脇に脱ぎ捨てたパンツを拾う。 履こうと手に取ったパンツを両手で広げたまま、なぜか10代の時に付き合っていた女の子の言葉を思い出した。 「20歳になったら同棲して、23歳で結

          真夜中のセックス

          壊してしまいたい

          立方体の心臓が、脈打つ度に形を変える。 丸くなったり、三角になったり。 天気の良い日に、公園で見つけた栗の殻。 刺々しい殻の中身は、恐ろしいほど、がらんどうだった。 つま先で蹴飛ばして、柔らかい芝生の上を転げ落ちていく、からっぽの栗。 虚しさとなんだか似ている。 私のがらんどうの心臓は、ドクンと脈打つと、また形を変えた。

          壊してしまいたい

          自分世界のアングラ

          私は会社や友人関係など、コミュニティの中では常に笑っている。 だから、いつも周りには「明るい人」と言われている。 でも、本当の私は違う。 これまでの生きてきた過程も、考え方も、何もかもが暗い。 明るい人は総じて好かれることが多い。 それに、明るい人は得をすることも多い。 ゆえに私は明るい人であるように振る舞う。 自分自身にとっても、暗い人だと思われるよりはその方が何百倍も良い。 芯から明るい人は憧れだった。 しかし、その反動は思わぬところで急にきてしまう。 自分

          自分世界のアングラ