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masa
2022年11月12日 00:10
海賊が歌う。死者を弔うために。右手には、サーベルを持った。左手にはジョッキを掲げた。荒々しい海賊たち。 一人の若い海賊が、マストを登った。マストの先端から、遠くを眺めた。空の果てまで見えるような気がした。これが俺の生きる世界だ。 男の目には海が映っていた。不安ももちろんあった。しかし、それ以上に希望が男の前に広がっていた。 波がうなる。太陽が注ぐ。海面が金色に輝く。まるで財宝のようだ。