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心地よく生きる

 2023年もあっという間に終わり、2024年がやってきた。今年は年男で本厄の年。どうなっちゃうんだろう。

 とは言いつつ、年越しはなんとサウナで迎えてしまった。毎年大晦日には下北沢のARTISTというライブハウスで、演者だけの年越しオープンマイクに参加するのだが、見事に飲み過ぎてしまった。なんとかして都内のサウナに潜り込み、フラフラのまま年をまたぎ、気分が良いままにLINEで新年の挨拶をして寝た。

 気づいたら朝7時半。初日の出も見れず、二日酔いのしんどさだけが残った。何やってるんだろう。馬鹿かお前は、という声が内臓の奥の方から聞こえる。まあ新年早々初サウナも良いじゃないか、なかなかできないぞ、という声も頭の上の方から聞こえる。とりあえず1セットだけサウナに入って、逃げるように電車へ乗り込んで寝た。恥ずかしくて消えてしまいたい。

 家に着くと、両親がすでに飲み始めていた。初日の出を見て、初詣に地元の神社に行ったところ、御神酒が出て飲んでしまったので、もうどうでも良くなったとのこと。すでにおせちも半分以上食べてしまっている。これはいけない、と思って自分も食べ始める(二日酔いだが腹は減っていた)。新年のために買っていた日本酒もなくなるかもしれないと思い、迎え酒をしてしまった。なんたる新年の初めであろう。

 このあと、お昼過ぎからすっかり眠くなってしまい、孤独のグルメを見ながら寝落ちしてしまったのは言うまでも無い。

 眠りも束の間、けたたましいアラートの音で飛び起きた。夢なのか現実なのか分からないが、こんな正月から地震速報が出るなんて。嘘だろうと思っていたら気持ち悪い横揺れが来た。大きい地震だと言うことはすぐに分かった。テレビをつけると石川や北陸、能登のあたりでの地震とのこと。なんとなく東日本大震災の時を思い出す。

 大津波警報、連続する地震、倒壊した建物と地割れ、火災。正月の特番は全て報道に切り替わり、正月気分が一気に青ざめていくのを感じた。
 今年はどんな年になってしまうのだろう、自分には何かできないのか、という負の感情が渦巻いていく。これでも根は真面目だから、人並みに悩んでしまうのだ。

 キツくなったら報道は見ない。SNSも見ない。とにかく平穏に過ごす。できることは募金と祈ること、そして北陸の特産を買うことだ。とにかく今日は夕食を食べて風呂に入り、黙って寝る。そして明日は初詣にちゃんと行く。そう決めたら、なんだか心が軽くなった。

 自分をダメにしてしまう前に、社会に対して自分がいかに無力かに気づくこと。そして開き直って、やれることだけする。今年の目標はそれでいこうと決めた。

新年の目標「自分が心地よく生きるために、できる努力は一切惜しまない。」


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