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カサンドラ症候群①

カサンドラ症候群
身近な人がアスペルガーだったら!




筆者は精神科医岡田尊司。

カサンドラ症候群とは、
ある種の障害や特性により、
心が通わない、共感能力に欠ける
夫(あるいは妻)をもったパートナーに
生じる心身の不調。


発達障害やアスペルガーの認知が広まるとともに、
カサンドラ症候群の症状を訴える人が
増えてるそうです。

カサンドラ症候群を訴える人は
圧倒的に女性(妻側)が多いようです。

発達障害やアスペルガーや自閉症が
男性に多いからかもしれません。

そもそも、
健常な人間でも、
女性の方が共感能力は高いと言われてます。

カサンドラはギリシャ神話に登場する
トロイ王の娘。

大変魅力的な娘で、
その美しさに魅せられたアポロン神は、
彼女に未来のことを予知する能力を授けました。

ところが、
アポロンがカサンドラに言いよると、
彼女は袖にしてしまう。

怒ったアポロンは、
カサンドラに、
自分の予言を信じてもらえないという呪いをかけた。

未来を予知する能力があるカサンドラは、
これから起きることを知って、
それをみんなに伝えようとしても、
誰にも信じてもらえず、
そのもどかしさに悶えることになる。

ここから、

いくら伝えようとしても信じてもらえないという
状況に対して、
カサンドラの喩えが使われるようになった。

1988年に、
心理療法家のローリー・レイトン・シャピラが、

ヒステリーを起こしてたり、
うつ病気味の女性がおかれている心理状況について、
いくら騒ぎ立てても、
周りにまともに取り合ってもらえない
という
カサンドラ的なジレンマがあることを指摘した。


シャピラは、
カサンドラコンプレックスの要件として

①理知的だが情緒性に欠けたタイプの人物とのうまくいっていない関係

②ヒステリーを含む心身の不調や苦しみ。

③その事実を他の人にわかってもらおうとしても、信じてもらえないこと。


この3つを提起した。

その後、
この状態は、
アスペルガー症候群を代表として、
共感性の低いパートナーをもつ人に起きやすいことが知られるようになり、
カサンドラ症候群として認知されるようになったそうです。



程度の差こそあれ、
けっこう身近にこういう人は多いです。


真面目でいい人と思い結婚した。

幸福な結婚をしたはずなのに、
なんか違う。

特に子供が産まれると、
歪みが大きくなる。

女性の方がメンタルが強く、
割り切って生活できるなら夫婦関係も破綻はしない。

女性(男性)が平気なら、
心身の不調も起きず、
カサンドラ症候群とは言われない。



子供が小中学生だった頃に、
それらしき夫を持ってる人はいました。

夫は家では個室にこもってゲームばかりしてる。
子供の運動会にも行事にも参加しない。

その話を聞いた時はビックリしました。

え!
私ならそんな夫耐えられない!


思いましたが、

その女性は諦めきってるようで達観してました。

アスペルガー同士の夫婦も知ってます。
この場合は案外上手くいくようですが、
もちろん、
子供も情緒的になんか問題ある子供に
育ってます。

ところで、
強制的なお見合い結婚ならともかく、

恋愛結婚の場合は、
恋愛期間があるわけです。

何故気づかないのか不思議。

この本を読んでると、
典型的なケースとして、

アスペルガーの夫は、
当初は優しくて真面目な印象が前面に出てくる。
仕事も真面目に淡々とするので、
結婚相手として最適に思える。

デートしてる時に、

口数が少ないな、
話をするにしても仕事の話しとか、
本人が興味あるマニアックな話ばっかりだったりする。

退屈な人だな、とは思うけど、

変に面白くて女性を楽しませるような男より、
浮気もしなさそうとメリットとして捉えてしまう。

特に女性側に恋愛経験が少ないと、
真面目でいい人!

それだけでオッケーとなってしまう。

で、
結婚して数年経ってから

夫(妻)が著しく共感能力に欠ける人だと気づき、
孤独に苦しむようになる。

しかも、
夫のアスペルガーや発達障害は
子供、
特に男の子に遺伝しやすい。

自分の産んだ息子が幼児期に発達障害だと診断され、 
その症状が夫とソックリなことに驚愕する。

さらに苦しみは増える。

発達障害?アスペルガー?自閉気味?

この遺伝率ってけっこう高いと思います。

何故なら、
わたしの身内に存在するから。


身内の息子がかなり強めの発達障害。
アスペルガーなのか自閉気味なのかわかりませんが。

父親が全く同じ。
共感能力ゼロみたいな人。

驚くことに、
その父親の兄の子供の男の子もそう。

その父親の妹の男の子もそう。

その家系の男の子がみんなそうなんです。

不思議と女の子はそうではない。

何かしらY遺伝子に関係ある遺伝としか
思えない。

「共感能力がない」
「人の気持ちを思いやることができない」


犯罪者にもこのタイプが多い。

殺人や犯罪を犯しても、
口先で謝罪はしても(弁護士から勧められるし)、
実は本当に酷いことをしたと感じない。

被害者や被害者家族の気持ちがわからないから、
本当にすまないことをしたと思えない。

謝罪するにしても、
必ず自己正当化するセリフを吐く。

世の中には、
自分のことしか考えられない人というのが存在するのです。

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