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子供へのリスペクトの第一歩は「期待しない」こと

こんにちは!かずまです!

先日、オンライン教室のモニターをスタートさせました。そして昨日その第一回の授業!!とっても刺激溢れる時間でした。子供は大人が思う以上に、いろんなことを感じているし、考えている。それを改めて感じました。

さて、今日は、教育におけるリスペクトについて。今まで幼稚園児から大人まで、いろいろな方を対象に授業をしてきましたが、その経験で思うのは常に相手をリスペクトする大切さです。子供であろうが、同世代であろうが、年上であろうが、リスペクトがなければ、安心して学びを提供することはできないし、学びを受けることもできません。

リスペクトと期待

リスペクトというと、「尊敬」とか、「敬意」と和訳されます。いまいちピンと来ないのですが、僕は「同じ人間として接すること」と解釈しています。そしてその一歩は「期待しないこと」です。「期待しない」というと、随分突き放しているように聞こえるかもしれませんが、そうではありません。リスペクトしている結果として「期待しない」のであって、興味がないから「期待しない」のではありません。そのことについて、ご説明しましょう。

期待ってなに?

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期待というのは、「何かがそうなるだろうと、望んで待つこと」です。

たとえば、「うちの子、サンタさんに手紙を書いたもんで、プレゼントにゲームがもらえると期待してるんだ」とか「あの選手はコンディションがいい感じだったから、今回の試合は期待できる」という使い方をします。前者は「プレゼントが欲しい」という望みがあり、「サンタさんに手紙を書いた」ことでそれがおそらくそれが実現するだろうと思っています。後者の例も「試合に勝つ」という望みがあり、「練習でいい感じだった」ことはその望みが実現性が高いことの裏付けとなっています。つまり、「何か望みがあり」且つある程度「これは実現するだろう」と思っている時に人は「期待する」と考えていいでしょう。

(これがプレゼントに何をもらえるか全くわからない状況だったら、勝てるかどうかわからないような試合だったら、「期待」という言葉は選ばないでしょうし、使った場合、違和感を感じます。)

目上には期待しない

前述のとおり、「期待」という言葉には「望みどおりになる」という思いが含まれています。だからその期待にそぐわないことが起こると「期待が外れた」となるわけです。また「期待」という言葉は目上の人には使いません。それは、「目上の人を望み通りに動かす」ことは日本の文化ではないからです。「弟に皿を持って来させる」ことはできても「先生に皿を持って来させる」ことはできません(実際はあり得るでしょうが、日本語の言葉使いとしては違和感があります)。

影で「あの先生の授業はつまんないから、来期も期待できないよ」と言っても、直接「先生、今度の授業、期待してますよ」なんて言いません。

ところが、対象が年齢や立場が下になると途端に「期待」し始めます。「怒るのはあなたに期待しているから」とか「期待を裏切るなよ」とか言うようになります。

「期待」の対義語は「失望」です。とても強い語気だと思いませんか。「キミには失望した。」と言われたら、とても上から言われているような気がします。

恋人や夫婦でも、出会った頃、メールの返事が来るなんて夢にも思わなかった時、ピコンと返事が来ただけで舞い上がっていたのに、それが当たり前になり、メールが来ることが「期待」になる瞬間があります。すると「なんで返事が遅いんだ」とか「一言じゃなくて文章で返してよ」となるわけです。これは、一種「期待が裏切られた」から怒る訳で、出会った頃はそんな期待もないから怒りも湧きません。(もちろん、恋人や夫婦の場合は、ほかにたくさんの原因と理由があるでしょうが)

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期待するのではなく、信じる

リスペクトしている状態とは、期待ではなく、信じている状態です。「お前はお前、できるのは知っているし、どんな結果になっても俺との関係は変わらないぜ。」という状態です。本当の親友は期待しません。期待せずに信じます。「あいつは大丈夫」と思っていますし、困ったときは「いつでも言ってくれ」とも思っています。これが本当の相互リスペクトの状態です。

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「期待」という色眼鏡を外そう

「期待」という色眼鏡を外してみると、子供は本当に素晴らしい。「なんでそう思ったの?」「なんでそんなこと知ってるの?」「そのアイデア最高じゃん!」などと、大人はとても敵いません。子供は子供の世界があります。そこに大人が勝手に自分たちの「望み」を押し付けているのが「期待」です。

相互リスペクトにあると、子供は安心してどんどん自分の世界を披露してくれるようになります。そして自分は自分でいていいんだと自信を持つようになります。これほどいいことはありません。

以上、今日は『子供へのリスペクトの第一歩は「期待しない」こと』についてでした。ぶっちゃけ、なかなか夫婦間だと難しいんですよねぇ…。


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