File1.とにかく設定が多い女、かまたさんvol.2
前回ご紹介したかまたさんの設定は
①私は死ぬほどモテまくる
でした。
一度ランチに行ってから、かまたさんは頻繁に職場用PCにて連絡を入れてくるようになりました。
その後増えた設定は以下です。
・実家がめちゃくちゃ貧乏で、更に大学時代父親がリストラに遭い自身がキャバクラで働くことで学費をすべて支払った。
・経験人数が覚えている限り30人以上、その中にはプロ野球選手や芸能人も多数いる。
・昔めちゃくちゃギャルだった。
・今現在オフィスワークと並行して地下アイドルをやっている。
・今イケメンの外交官に言い寄られているが付き合うかどうか考え中。
など、すごい速さで設定が増えていきました。
ところどころ発言の辻褄が合っておらず、私が ん…?と感じてもすべてスルーして聞き流すことにより会話が成り立っていました。
しかし私のその反応がかまたさんを助長させるきっかけになったのかもしれないと思い1ミリくらいは反省しています。てかまあ反省してないしあっちが頭おかしいやろ☆
そんなモテモテのかまたさんではありますが、彼氏欲しいから男を紹介しろと毎日毎日私に懇願するようになりました。
♡♡♡ある日の会話♡♡♡
かまた「◯◯(私)の彼氏の周りに彼女欲しいイケメンいないの?合コンセッティングしてよ」
私「えっ?? かまたさんそんなにモテモテじゃないですか! いっぱいいる中の誰かと付き合わないんですか? てか出向中の5人の彼氏の中の誰かが東京会いに来たりしないんですか?? あれ?てか外交官どうなったんですか??」
(※私はからかったりカマをかけているのではなく本気で驚いた上この質問をしています)
かまた「………」
私「………………?」
かまた「………」
私「………………??????」
かまた「周りどんな男いる?イケメンいる?とりあえず男友達の顔がわかる写メ全員分今見せてみて」
私 (ふぁっ…?)
といった、
シノゴの言わずさっさと男紹介しろよ使えねえなクソが!!!
な かまたさんと、
え???いや今までの男たちいったいどこ行ってもうたんすか????
な 私の
噛み合わない会話が頻繁に勃発するようになりました。
話は少し変わりますが、私の友達で、男が常に途絶えない女がいます。
彼女は別に、元カレとか適当なしょうもない男を常にキープしておいて今彼と別れた直後にキープ達に速攻で片っ端から電話し「ごめんねこんな時間にぃ…」「え泣いてる?なんかあったの?」「ごめんね…あのね…今彼氏と別れちゃったぁ…そしたら、ケントの声聞きたくなっちゃってぇ…ごめん、私何言ってんだろ? 変だよね、ごめんね…ぴぇん」「今から行こっか?」的な安い女ではなく、
さっぱりした性格で彼氏と別れてすぐに男友達の方から「実は前からいいと思っててー…」とオファーが来るタイプの正真正銘のモテ子さんです。
化粧はあんまりしておらず(日焼け止めくらい)服もユニクロとかGUのもので安くてシンプルで(けどなんかおしゃれ)、メンヘラのメの字もないような心身ともにかなり健康的な女子です。
本当のモテ子さんって結局あざといとかエロいではなくそんなんだと私は思います。色を使って男性と接しない故、一切のセフレ対象にはならないし、彼女と一緒にいると皆元気になる、すごく癒されるし楽しい。
そして彼女は誰にも何にも依存しません。そして男女皆に平等でいつも穏やかで優しい。そしてそういう子は女子にもモテるし誰からも嫌われない。
まあそれはさておき、かまたさんのモテ設定と反比例して私の周りにいる男を漁ろう計画は彼女の中で(勝手に)進行していきました。
私の家に勝手に泊まりに来ようとしてしまったり、当時の私の彼氏の家に私が行く時ついて来ようとしてしまったり(なんでやねん)と、私の私生活というより住まいに無理やり踏み込もうとしだしたのもこの時期からでした。
♡♡♡ある日の会話②♡♡♡
かまた「はぁーあ サッカーの試合テレビで今週金曜の夜誰かと観たいな〜夜中3時くらいなんだけど」
私「あーサッカー興味あるんですねー」
かまた「誰かと観たいな〜」
私「あー(スルー)」
かまた「あっ!!!そうだ!!◯◯(私)さんちで見ればいいんだ!!!!!」
私「………?(´v`)」
メモ: あっそうだ の違和感
かまた「行くから。準備してて」
私「やー家汚いんで無理ですね〜 あと私、人を家に呼ぶのあんま好きじゃなくて。すんません」
かまた「大丈夫一緒に片付けてあげるよ」
私 (What?(´v`)
といったことがだんだん起こるようになっていきました。
きちんとお断りしたはずだったのですが聞いていないのか忘れているのか、トイレでバッタリ会った時に
「ねえ明日何時に家行けばいいかな?なんかお酒とか買ってったがいい?」
とめちゃくちゃナチュラルに聞かれ驚愕と共に確信しました。
(この人友達おらんのやろうなあ……………。)
金曜の夜に一緒にいてくれる男子も友達もおらず、大して仲良くもない同僚の家に行こうとするこの行動はさて置き、何より人との距離の取り方が絶望的に下手くそなのです。
というか、本来ある距離感を俯瞰で見て判断する能力に欠けているため人と仲良くなっていく自然な工程を作ることができない。
人との距離の取り方が下手くそな人、自分の欲求をただ人に押し付けてそれを受け入れてもらうことでしかコミュニケーションが取れない人に対して他人は冷たいものです。
だんだん私の中でかまたさんに対し、憐れみに近い感情が芽生え始めました。(その後この手口で計5回私の家に泊まりに来ようとしました)
♡♡♡ある日の会話③♡♡♡
かまた「ねえそのバッグどこの?」
私「あーこれmiumiuです」
かまた「いくら?」
私「えっ」
かまた「自分で買ったの?
それとも彼氏に買ってもらったの?
どこの店で買ったの?
いつ買ったの?
新作?
ってかいくら?
ってか家賃いくら?何LDK何平米?
ってか彼氏の年収いくら?
ってかお父さんの職業なに?
ってか結局バッグはいくらなの?
その財布もいくら?
あ、あと今着てる服の値段いくら?
シャンプー何使ってる?」
と堰を切ったように彼女の私への質問が5分間の間に私の耳から脳内になだれ込みました。
人のことを何でも把握したい理由は、人を支配してコントロールしたい人です。そして何より自信がない人。自信がある人は他人の私生活にそんな興味がありません。
きっと彼女は「何もせずとも人の目を引きたくて叶わなかった人」だと思います。きっかけはわかりませんが、何かしらの理想像があって沢山設定を作り出すようになってしまったのでしょう。
本来の自分を愛せず、どうにかして「私は特別な人間だ」とアピールしていたい。そしてそれを他人に刷り込みたい。だけど実際の体験があまりにともなっていないため嘘がバレバレになってしまうのですおいたわしや。
その後、私はアメリカ人の男性とお付き合いを始めました。(今もう別れましたが)
有休と夏休みを使って長期休みを取得し彼のアメリカの実家にお邪魔することになった時、やはりかまたさんが登場しました。
「私アメリカ大使館の職員と友達だから紹介してあげてもいいよ」
(^ν^)…?
「? いや、? 大丈夫です ありがとうございます…?」
「遠慮しなくて大丈夫だよ!その人ほんと面白くて、
アメリカに留学中出席日数が足りな過ぎてビザ取り消しになったのに逃げ回って不法滞在してたら逮捕されて強制送還になったらしいよ!」
メモ:不法滞在と逮捕と強制送還という北朝鮮関連のニュースでしか聞かないパワーワード
「? いや、 大丈夫です… え、アメリカで逮捕歴あって強制送還されたのにアメリカ大使館で働いてるんですか…?」
「………」
「………」
沈黙の後かまたさんが紡いだ言語、それは
「私の実家ね、かまたの本家なの」
メモ:それを言うなら家元では?
「ほ?ん?け…??????」
「この間ね、私の実家にいきなり知らないアメリカ人が突然来たの。
そのアメリカ人が日系で、名字がかまたで、だからうちに是非挨拶に来たかったんだって!」
(^ν^)…!? おっとぉ………?
「その人アメリカで大企業の社長なの。だから
ウチ、アメリカにでかい会社持ってんのよ!
彼氏と結婚してアメリカで働きたいんだったらうちの会社で働いてもいいよ!」
そう言い切ったかまたさんは高揚感に満ち満ちており、まるで目標を達成したような誇らしげな表情で真っ直ぐ私のことを見てきました。
私は笑顔で確信しました。
こいつまじくっそやべえ奴やどうしよう
おかしいとは思っていたけどここまでとは…!ヒイ!
いややべえ奴だってことはわかってたけどこんなアホみたいな嘘までつくようになっちゃったどうしようこいつ
という危機感を感じその会話は終了しました。
●●●かまたさん設定まとめ●●●
・モテモテで常に周りに男がいるし5人彼氏がいる上イケメンの外交官に言い寄られているが彼氏が欲しい。マッチングアプリにも登録しているがいい出会いがないのでとにかく誰でもいいから男を紹介してほしい。
・実家がかまたの本家で知らないアメリカ人がアポなしで家に来た。その人の会社は自分のものでもある。
メモ: そのアメリカ人はかまたさんの実家の住所をどこで手に入れたのか。そしてその人の会社はかまたさんのものってお前のものは俺のもの俺のものは俺のもののジャイアンさんで相違なかったでしょうか。
・実家が貧乏でお父さんがリストラに遭ってキャバクラで働いて学費を稼いだが実家は家元である。そしてアメリカに大きな会社を持っている。
・アメリカでの不法滞在が原因で逮捕され強制送還させられたアメリカ大使館員と友達である。
・会社の重役と立ち飲み屋で飲んでいる際、ベロベロになってしまいタクシーに乗せられそうになった。重役に「友達に電話して。来てもらって」と言われ友達がその場に迎えに来てくれたがあれは私をホテルに連れ込もうとしていたに違いない。
以上でございます。
一番気になるのが、嘘ついてる自覚があるのかないのかなんですよね。
自覚なかったら精神疾患だと思うんですが、見せたい自分を演出しようとしすぎて口からでまかせ口走ってしまうという方が印象として大きいです。
ただこれらの設定はかまたさん自身を追い詰めていくわけです。収集がつかなくなった嘘はどんどん人生の中で重く膨らんでいきますので。
皆さんも気をつけましょう。(まあこんな人そんなにはいないと思うけど。)