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サンドアートの枯山水

枯山水は、水を一切使わずに山水の景色を

表現する日本庭園の最も古い様式のひとつ

です。枯山水は石や砂などにより山水を表現し

ます。

平安時代に編纂された「作庭記」に枯山水は

記されています。

枯山水は庭園の一部に用いられていましたが、

室町時代になると、禅宗寺院の庭を中心に独立

した庭園として造られるようになりました。

作庭家の夢窓疎石は、仏教の宇宙像である

須弥山(しゅみせん)の世界を造ろうと

しました。

庭の白砂には水流を表した砂紋が描かれて

います。砂紋を学び、描くことは禅宗の修行

にも通じ、早朝から時間をかけて行われる

もので、住職自らが行うこともあるそうです。

枯山水の模様はいつも変わらずに一定の模様

ですが、即興で描かれる画のように枯山水も

即興の模様を描かれたら一興であると考えられ

ます。


サンドアートというアートがあります。

サンド(砂)を素材とした芸術作品です。

チベット仏教の砂曼荼羅はサンドアートで、

色砂を用いて何週間もかけて曼荼羅を描く

宗教芸術です。極彩色の砂曼荼羅は、仏が住む

宇宙を現します。

その美しさは、一目見るだけで悪行を清め

世界の浄化を促すといわれます。

そして、砂曼荼羅は描き上げられ祈りが終わる

と、すぐに壊されます。諸行無常の教えの象徴

であるといわれています。


枯山水も砂を使うアートのため、サンドアート

と呼べる芸術といえるでしょう。

ベージュ系統の砂で微妙な濃淡のグラデーショ

ンの枯山水を描いたら、美しいアートになりそ

うです。

ベージュの定義は、染色していない羊毛のよう

な色です。ベージュには、ライトベージュから

サンドベージュもあり、アイボリー、キナリ、

クリーム色などがあります。

ナッツ色、と総称してもいいでしょう。


江戸時代には園芸がブームになりましが、

歌川国貞の画に、秋の縁日の植木市に

蝋燭の灯りに植物が美しく照らされて

描かれています。

江戸時代の園芸では、アサガオが流行しまし

た。アサガオは江戸時代まではまだ単純な

円形で、色も青と白しかない素朴な花でした

が、アサガオブームで華やかな色どりになりま

した。アサガオがブームになったのは、当時の

江戸の大火によるそうです。

1806年の文化3年の大火によって、更地と化し

たところにアサガオを植えてみたところ、

おもしろい形のアサガオがたくさん咲いたそう

です。アサガオは突然変異しやすい性質があり

珍しいものが好きな江戸人は、アサガオの栽培

をしました。早朝にはアサガオ売りがあり、

アサガオの専門書も出版され、アサガオの

コンテストも開催されました。

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江戸の園芸そのものも華やかになり、文人画に

は植木鉢の土を隠す飾り石も細やかでカラフル

なドット柄で描かれています。


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