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映画 名探偵ポアロ ベネチアの亡霊

ミステリーの女王、アガサ・クリスティの
映画。水上の都市であるベネチアを舞台に
ハロウィンパーティーの後に降霊会が開かれる。
降霊会が開かれたのは、子供の亡霊が出ると噂に
なっている館。
主催者は元オペラ歌手で、亡くした最愛の娘
アリシアを降霊するためだった。
ポアロは霊媒師に懐疑的だが、招かれたベネチアの古い館で、巧みな演出なのか超常現象なのか。
ベネチアのハロウィンの降霊会の後に、招待客の1人が不可解な死を遂げる。
犯人は招待客の中にいる。天候が悪化し、館に閉じ込めらるなか、次々に殺人が繰り広げられる。
ポアロは予想外の展開の中、ポアロ自身も命を狙われるが、招待客の一人一人と対話し、推理を進める。

アガサ・クリスティの「ハロウィンパーティー」を元に映画化された作品で、ベネチアのハロウィンの様子も観れる映画だった。
降霊会は19世紀半ばから20世紀にかけて、
欧米で一世を風靡した近代スピリチュアリズム
(心霊主義)から生まれた。
降霊術では、特殊能力を持つ霊媒師が死後の世界の霊魂と現世に生きる人の橋渡しをする。
アガサ・クリスティもその心霊主義に影響されている。
また、アガサ・クリスティは薬剤師の資格を
取るために薬局で仕事をしたことがあり、
作品の4割が薬物による殺人の設定となっている。
降霊術の際に、タイプライターが怪奇現象のように、一文字ずつタイピングする場面があり、
クラシック調を醸していた。
ベネチアのハロウィンに古い館で、という設定で格調があり、巧みなトリックとポアロの話術で見応えがあった。




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