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一度結ばれた運命は時を経ても必ず二人を結びつける『糸』

【基本情報】

製作年:2020年
製作国:日本
⠀ 配給:東宝

【個人的順位】

鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:64/103
⠀ ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★★☆

【あらすじ】

平成元年生まれの高橋漣(菅田将暉)と園田葵(小松菜奈)。北海道で育った二人は13歳のときに出会い、初めての恋をする。

しかし、ある日突然葵が姿を消した。母親が連れてきた養父からの虐待に耐えかねて、町から逃げ出したのだ。

真相を知った漣は、必死に葵を探し出し、駆け落ちを決行するも、すぐに警察に保護されてしまう。

その後、母親に連れられて北海道から移ることになった葵。漣は彼女を見送ることもできないまま、二人は離れ離れに。

それから8年後。地元のチーズ工房で働いていた漣は、友人の結婚式で訪れた東京で、葵との再会を果たす。

北海道で生きていくことを決意した漣と、世界中を飛び回って自分を試したい葵。すでに二人はそれぞれ別の人生を歩み始めていたのだった。

そして10年後の平成最後の年。二人は運命に手繰り寄せられるかのように近づいていく。

【感想】

8月12日に行われた特別先行上映にて鑑賞してきました。うん、普通に感動作ではあったと思います。13歳のときに出会った男女が波乱万丈な紆余曲折を経ながら、18年後に再びその手を取り合うというね。

縦の糸はあなたかもしれないし、あなたじゃないかもしれない。
横の糸はわたしかもしれないし、わたしじゃないかもしれない。
でも、一度結ばれた糸は必ず二人を引き寄せる。
最近観た邦画の中では一番ロマンチックで純愛でほっこりする話でした。

ただ、予告を観た段階ではもうマスクがびちゃびちゃになるぐらい号泣するかと思ったんですが、実際、僕ははほとんど泣けず。。。(笑)うーん、20歳ぐらいのときに観ていたら泣いていたかな、、、?

理由を考えてみたのですが、単に期待しすぎっていうのはありますね。歌をモチーフにした映画って、かなり歌に引きずられるから、今回のように名曲中の名曲だとけっこう期待値上がっちゃうんですよ。しかも、キャストも豪華ですし。だからと言うべきか、期待しすぎたっていうのはありました(それは、昨年観た『雪の華』で学習済みwww)。

もちろん、いい話ではあったんだけど、ちょっと気になった点もあります。

まず、出会ってからの18年間を描くからけっこう急ぎ足だなと感じました。それによって話がわからなくなるなんてことはないですし、むしろきちんと登場人物の歩んできた軌跡がわかるのはよかったです。とはいえ、あんまり余韻に浸る余裕がなかったかなーって思いました。

あと、出会ったときと8年後のキャストは変わりますけど、その次の10年後のキャストはいっしょなので、ここの時間経過はあまり感じず、ほぼ一続きだったような印象でした。

そして、特に目的がないまま進む感じが個人的にはちょっと物足りなさがあったかなって感じます。旅とか人生とかだったらアテもなく彷徨うのもありっちゃありだとは思いますけど、物語となるとやっぱり何か目的が欲しくなっちゃいます、僕は。敵を倒す、秘宝を探す、憧れの人と付き合うなどなど。それがあるからこそ、感情の揺さぶりが大きかったりもすると思うので。

まあ、この映画は単に日常を懸命に生きていていても巡り合ってしまう運命にロマンを感じるってのはあるんでしょうけど。

ただ、最初の段階では結末がどうなるかがわからないから、この先どうなるんだろうという期待はあるのと、ワンシーンワンシーンは次に来るセリフや展開が予想しやすいほどベタなので、そこはけっこう好きでした。

しかし、これを言ってはおしまいですが、もし連絡先を交換してたら、ほとんどの難題は解決されてしまう疑惑は拭えません(笑)

それにしても、成田凌と馬場ふみかが結婚する役柄なんですけど、この二人を見ると『コード・ブルー』を思い出すなって。ドラマ好きからちょっと感慨深いw

それにしても、邦画で歌をモチーフにした作品で面白かったのってあんまりないイメージなんですよねー。やっぱり話がわかりやすそうなプリンセス・プリンセスの『M』や広瀬香美の『ロマンスの神様』、SOPHIAの『黒いブーツ 〜oh my friend〜』あたりを映画化してくれたらうれしいですね(年齢がバレるw)。


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