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シリアスとコメディの神がかったバランス!北朝鮮のエリート捜査員×韓国の熱血刑事×アメリカのイケメンFBI捜査官によるスリルと笑いに満ちた最高のアクション映画『コンフィデンシャル:国際共助捜査』

【個人的な満足度】

2023年日本公開映画で面白かった順位:16/134
  ストーリー:★★★★★★★★★★
 キャラクター:★★★★★★★★★★
     映像:★★★★★★★★★★
     音楽:★★★★☆
映画館で観たい:★★★★★★★★★★

【作品情報】

   原題:공조2: 인터내셔날(Confidential Assignment 2: International)
  製作年:2023年
  製作国:韓国
   配給:ギャガ
 上映時間:169分
 ジャンル:アクション
元ネタなど:映画『コンフィデンシャル』シリーズ(2017-)

【あらすじ】

韓国に降り立った、北朝鮮のエリート特殊捜査員リム・チョルリョン(ヒョンビン)。彼の任務は、北から逃亡した国際犯罪組織のリーダーと消えた10億ドルを追うこと。

北から「国際共助捜査」の要請があり、捜査の失敗により左遷されていた南の破天荒なベテラン刑事カン・ジンテ(ユ・ヘジン)は、現場復帰を賭けて相棒に志願する。実は2人は2度目のタッグで、チョルリョンに恋するジンテの義妹ミニョン(イム・ユナ)は、彼との再会を心待ちにしていた。

互いにの真の目的や機密情報を隠しながらも、犯罪組織のリーダーの隠れ家に踏み込んだとき、FBI捜査官のジャック(ダニエル・ヘニー)が現れる。

激しい争いの果てにチームを組み直した3者・3国の前に、驚愕の黒幕が立ちはだかる――。

【感想】

コンフィデンシャル』シリーズ第2作目。いやもうこれヤバいですって!!メッチャスリリングだし、メッチャ笑えるし、メッチャアクションかっこいいし(語彙力w)、アジアのアクション映画においては、韓国を超える作品を作れるところはそうそうないんじゃないかなと思うほど面白かったです!!ハリウッド映画に並ぶほどのスケールと派手さに悶絶しました。。。

<前作はどんな話?>

軽く前作について触れておきますね。北朝鮮の特殊捜査員であるチョルリョンは、高性能なアメリカドルの偽札を作る犯罪グループを追っている中で、上司のギソン(キム・ジョヒョク)に裏切られ、仲間と妻を殺され、偽札を刷る銅板を奪われ、韓国に逃げられてしまいました。

そこで、チョルリョンも事件解決および妻の仇を取るために韓国入りし、現地の熱血刑事であるジンテと手を組み、史上初の"南北共助捜査"を極秘に始めたのでした。この2人の凸凹コンビっぷりがとにかく面白いので、よかったらぜひ観てみてください!

<振り切ったキャラクターこそがこの作品の要!>

今回の映画も推したいところはたくさんあるんですが、やっぱりキャラクターが最高なんですよ!チョルリョンとジンテが再び手を組んで共同で捜査するっていう設定が熱いのはもちろんですが、この2人の凸凹っぷりが振り切ってまして。まず、北朝鮮のチョルリョンは“渋い竹内涼真”って感じで、長身のイケメンかつ真面目で腕っぷしも強く、シリアス代表みたいな雰囲気です。まあ、今作ではだいぶ柔らかくなりましたけどね。一方で、韓国のジンテはその真逆です。人情に厚く、仕事に情熱を注いではいますが、全体的にシリアスな作風の中で、場の空気を一気に変えるほどコメディに振り切ったキャラクターなんですよ。こういう凸凹コンビっていう設定は世界中にあると思いますけど、北朝鮮と韓国という分断された2つの国で、お国柄も性格もまったく違う2人が手を組むっていうところに面白さがあるんですよね。きっと現地の人にしかわからない感覚もあるとは思いますが。

今回はそこにFBI捜査官のジャックも加わります。彼もまた韓国版トム・クルーズっていうぐらいハッキリとした顔立ちで、ガタイもいいんです。初登場時は初対面のジンテに対して「キミはホビット?アントマン?」って嫌味なことを言うイケ好かないやつでしたが、チョルリョンといるときはシリアスに、ジンテといるときはコメディに変わるオールラウンダーというか、カメレオンみたいなポジションなのがよかったです。ちなみに、ジンテを演じたユ・ヘジンは身長が174cmらしいので、別に小柄っていうわけでもないんですけどね、そのジャックを演じたダニエル・ヘニーが身長188cmとかなり大柄なので、彼から見たらほとんどの人がホビットになるんじゃないかって思いますけど(笑)

<実は一番振り切ってるキャラクターが脇にいる!>

この3人の男たちがそれぞれの思惑を隠しながら捜査を続けていくんですが、彼らに引けを取らない存在感を出しているのが、ジンテの義妹であるミニョンです。彼女の三枚目すぎる役どころがマジでツボなんですよ!!男だと"顔は二枚目で性格は三枚目"みたいなキャラクターはたまにいますが、まさにその女性版という感じでした。彼女はチョルリョンにゾッコンで、何としてでも彼をモノにしようとしているんですが、顔がかわいい分、その食い気味な姿勢がいいギャップになるんですよね!モテたい思春期の男子がやるようなことをそのままやってるっていうところに好感持てます。ジンテの妻であり、彼女の姉であるソヨン(チャン・ヨンナム)からはたまに壮絶なツッコミが入るのも面白いです(前作では頭スパコーンって叩かれてるのに爆笑しましたw)。あの少女時代のユナをして、こういう使い方をするっていうのが秀逸なんですよ。というか、ジンテの家族のシーンはマジで癒しです。映画の内容としてはバイオレンスかつシリアスなんですが、ジンテの家族がらみになるとガラッとコメディに変わりますから。本当にこの家族大好きです。

<韓国映画の十八番であるアクションシーンにも注目>

他に押さえておきたいポイントは、やっぱり韓国映画というだけあって、アクションは外せません!キレッキレの格闘シーンにド派手な銃撃戦や爆発など、それらをほとんどCGなしでガチでやっちゃうところに韓国映画の底力を感じます。中でも、ハエ叩きで悪党をボコボコにするチョルリョンの身のこなしは、かっこよさとコミカルさを兼ね備えていてすごく見ごたえありますよ。メイキングとかも上がってるのでよかったら観てみてください。

本当にアクション映画においては、邦画の5歩ぐらい先を行ってるんじゃないですかね、韓国映画は。どんどんクオリティが上がっていってる気がします。この前の『ジョン・ウィック:コンセクエンス』(2023)のときにも感じましたけど、ここまでアクションに振り切れる役者さんや撮影環境を用意するのが難しいんですかね、日本は。その分、アニメとかゲームに行くのかもしれませんけど。

<そんなわけで>

シリアスな世界観にスリリングなアクションと笑いが詰まっていてものすごく楽しめるので、これは本当にオススメしたい映画です。ハリウッド映画に勝るとも劣らない最高のエンターテインメントをぜひその目に焼きつけてほしい!!






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