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原作ゲームの恐怖が再び味わえるサバイバルホラー『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』

【個人的な評価】

2022年日本公開映画で面白かった順位:6/16
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★★★
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【ジャンル】

ホラー
サバイバル
アクション
ゾンビ

【原作・過去作、元になった出来事】

・ゲーム
 『バイオハザード』シリーズ(1996-)

・映画
 『バイオハザード』シリーズ(2002-)

【あらすじ】

アメリカ合衆国中西部に位置するラクーンシティ。自然豊かなこの街の郊外に、以前は製薬会社アンブレラ社の工場が存在したが、今はそのほとんどの施設は移転してしまっている。

このアンブレラ社が秘密裏に研究開発を進めていた“何か”が街の住民たちに大きな健康被害を与えているとのメッセージを受け取ったクレア(カヤ・スコデラリオ)。ラクーンシティの施設で育った彼女は、その真実を突き止めるべく、R.P.D.(ラクーン市警)で特殊部隊=S.T.A.R.S.の隊員である兄・クリス(ロビー・アメル)のもとを訪ねる。クレアはクリスにこの事実を訴えるも「デタラメだ」と取り合ってくれない。

しかしそのとき、街中に大音量のサイレンが鳴り響く。アンブレラ社から住民に自宅で待機するよう警報が発せられたのだ。クリスは急いで署に出向き、S.T.A.R.S.の隊員である、ジル(ハナ・ジョン=カーメン)、ウェスカー(アヴァン・ジョーギア)と共に、郊外にあるスペンサー邸で消息を絶った同僚を捜索するため、ヘリコプターで出動する。

一方、クレアはクリスを追いかけR.P.D.に。しかし、既に住民たちの身体には変化が起き始めていた。皮膚は腐乱し、口や目から血液が流れ落ち、死体のような状態にも関わらず、人肉を欲してさまようゾンビと化したのだ。

スペンサー邸ではクリスたちの壮絶なサバイバルが繰り広げられ、R.P.D.内でも、クレアと新人警官のレオンに、ゾンビたちが襲いかかる。

【感想】

日本発の超人気ホラーゲーム『バイオハザード』シリーズの最新映画です!映画としては第7作目にあたるんですけど、ミラ・ジョヴォヴィッチが出ていたシリーズとは別物で、新しくリブートされた形になりますね。

ちなみに、身の上話で恐縮ですが、僕はゲームの方は『3』と『5』だけやっているっていう中途半端さなんですよ。『1』は、当時小学生だった自分には怖すぎたのと、操作が難しかったので、まともにプレイできなくて。友達がやっているのを横から観ているだけでした(笑)

だから、今回の映画が原作ゲームに近いっていうこともあって、本当はゲームシリーズを全部プレイしておきたかったんですが、、、原作がゲームだと、予習・復習に時間がかかりすぎるがの難点ですよね。しかもこれシリーズ長いですし。有名なゲームで大雑把なストーリーや世界観は知っていたので、今回は何もせず映画の方を観ました。

<ゲームの『1』と『2』を融合させたストーリー>

先ほども触れたように、ミラ・ジョヴォヴィッチ版は完全にオリジナルストーリーだったのに対して、本作はもっとゲームに近い話になっています。細かな設定や人間関係に違いはあれど、うまく『1』と『2』を足したなっていう印象でしたね。『1』でクリスたちが洋館に出向くところや、『2』でクレアとレオンが行動を共にするところなど、ゲームをプレイした人は懐かしい気持ちになるんじゃないかなあ。僕はいずれも未プレイでしたけど、なんとなくのお話は知っていたので、それだけでも充分に楽しめました。もちろん、ゲームをまったく知らなくても問題ないと思う作りだと思います。

<忠実に再現されたゲームの世界>

今回の映画は、クリスたちの視点(その中でさらにクリス側とウェスカー側で分かれます)と、クレアたちの視点の2つを軸に進んでいきます。ゲームをプレイされた方ならご存知だと思いますが、クリスたちは洋館が、クレアたちは警察署内が舞台で、今回の映画ではそこが描かれています。で、何がすごいってその建物の見た目も内部構造もゲームのまんまなんですよ!メチャクチャ忠実に再現されてて!しかも、グリーンハーブまでちゃっかり置いてあって、まるでゲームの中にいるような雰囲気が味わえます。

ゆえに怖いんですよね。。。ミラ・ジョヴォヴィッチ版みたいに、ゾンビをボコボコにするアクション寄りならまだしも、今回はれっきとしたサバイバルホラー。限りある武器で、次から次へとわいてくるゾンビを撃退しきれず、圧倒的な劣勢に立たされるあの恐怖は、まさにゲームで感じた怖さそのものでした。

<尺が足りてない>

この映画の上映時間は107分。ハリウッドの大作映画の中では短い方ですよね。その中で、2軸で進むストーリーと、それなりに多い登場人物。どう考えても収まりきりません(笑)なので、ストーリーはトントン拍子で進んじゃうし、キャラクターもけっこうあっさり描かれています。原作ゲームに近い分、そこに物足りなさを感じる人はいるかもしれませんね。ゲームだと、探索や謎解きを踏まえてゴールにたどり着く面白さがありますけど、映画だとそこらへん全部すっ飛ばしちゃうんで。よく言えば、テンポがいいとも捉えられますけど。

ただ、『1』と『2』を融合させるなら、なるべくシンプルな形の方がわかりやすいと思うんで、個人的にはこれはこれでアリだと思いましたけどね。仮に続編が出るとしたら、後で観返したときに、案外これが最適解だったと感じるかもしれません(笑)

<そんなわけで>

正直、ミラ・ジョヴォヴィッチ版に慣れ親しんでいると、少し地味な印象を受けるかもしれません。でも、「本来はこういう雰囲気だよな」って、ゲームを知っている人は思うでしょう。世間的な評価は今のところ低いですけど、原作ゲームの世界観をうまく再現してくれたことに、僕の好感度は高いです。今年一発目のホラー映画として、ぜひ観てみてください。

とりあえず、ゲーム全部やりたくなりました(笑)


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