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“音”だけで人命救助を試みるも、まさかすぎる展開に衝撃を受ける『THE GUILTY/ギルティ』

【個人的な評価】

2021年日本公開映画で面白かった順位:184/283
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:ー(配信での鑑賞)

【要素】

スリラー
サスペンス
緊急通報電話
警察

【元になった出来事や原作・過去作など】

・映画
 『THE GUILTY/ギルティ』(2018)

【あらすじ】

緊急通報指令室のオペレーターであるジョー・ベイラー(ジェイク・ギレンホール)は、ある事情から現場を離れ、緊急司令員として働いていた。

そんなある日、一本の通報を受ける。それは、今まさに誘拐されているという女性自身からの通報だった。

彼に与えられた事件解決の手段は”電話”だけ。車の発車音、女性の怯える声、犯人の息遣いなど、微かに聞こえる音だけを手がかりに、“見えない”事件を解決するためにあらゆる策を講じるが……。

【感想】

2018年に公開されたデンマークの同名映画のリメイク作品です。一部劇場でも上映してたんですが、タイミングを逃してしまい、泣く泣くネトフリで鑑賞しました(ネトフリが嫌ってんじゃないですよ。映画は映画館で観たい派なので)。ぶっちゃけ、内容はオリジナルとほぼ同じなので、オチを知っている身からしたら、そこまで目新しさは感じませんでしたけど(笑)

<手がかりは“音”だけ>

舞台は緊急通報司令室。ひっきりなしにコール音が鳴り響き、本当の緊急事態から、よくわからない要望まで、様々な国民の声が届きます。そこにかかってきた、1人の女性からの電話。最初は酔っ払いかと思いきや、何やら様子がおかしい。どうやら子供と話していることを装って電話をしてきたようなんですよね。そこでジョーは気づきます。これは誘拐されたのではないかと。

状況が状況なだけに、相手も自由に会話できず、正確な位置情報もわかりません。それでも、人命救助のために、ジョーは相手のわずかな声を頼りに少しずつ情報を集め、関係各所に連絡しつつ、女性の居場所を突き止めていきます。最大限に想像力を働かせ、早急に対応しなくてはなりませんからね。この予測不可能な展開はスリリングで面白かったです。まあ、これはリメイク版ならではなく、オリジナル版からしてそうなんですが。

<オリジナル版との違い>

正直、なんでリメイクしようと思ったのか疑問に感じてしまうぐらいには、ストーリーはほぼいっしょなんですけど、細かな違いはいくつかありました。今回のリメイク版には山火事があって、警察がそちらに手を取られていたり。主人公が短気な性格かつぜんそく持ちだったり。主人公と妻とのやり取りが追加されていたり。誘拐されたと判断した家族の事情が違ったり。

それらはそれらでよかったんですけど、個人的には、総じてオリジナル版の方が面白かったです。もっとダークでシリアスな雰囲気が漂ってて。オリジナル版は映像も緊急通報指令室しか映っていないので、より一層"音"の存在が際立ちます。リメイク版は、ほんのちょっとですが現場の映像もあったりして、いろいろわかりやすすぎるんですよね。その分、想像の余地が減ってしまったのが、ちょっともったいなかったかなって。わかりやすい映画は好きですけど、こういう設定や世界観重視の映画では、あえて"見せない"というのも大事な気がします。

<その他>

ネトフリにはオリジナル版リメイク版も両方ありますが、前者の方が面白いので、観るならそっちの方がオススメです。リメイク版はよくも悪くもザ・ハリウッド映画って感じがするので、好みは分かれるかと思います(笑)


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