ドウェイン・ジョンソンの圧倒的なパワーもさることながら、ミッドクレジットシーンのラスト1秒でテンションが5億倍ブチ上がった『ブラックアダム』
【個人的な満足度】
2022年日本公開映画で面白かった順位:22/183
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★★★★★★★
映像:★★★★★★★★★★
音楽:★★★☆☆
映画館で観たい:★★★★★
【作品情報】
原題:Black Adam
製作年:2022年
製作国:アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
上映時間:124分
ジャンル:アクション、スーパーヒーロー
元ネタなど:DCエクステンデッド・ユニバース
【あらすじ】
5,000年の眠りから目覚めたブラックアダム(ドウェイン・ジョンソン)。かつて、彼の息子は自らの命を犠牲にして父を守り、自身の持つ特別な力を父に託した。
息子の命と引き換えに手に入れた"呪われた力"。ブラックアダムは苦悩と悔恨に苛まれながらも、息子を奪われた復讐心から、その強大な力を使い、現代の地球で破壊の限りを尽くす。そんな彼を人類の敵とみなし立ち向かうのは、スーパーヒーローチーム"JSA"!
果たして、ブラックアダムは人類の敵なのか!?彼が現代に蘇った本当の理由とは?
【感想】
DCエクステンデッド・ユニバース第12作目。あのドウェイン・ジョンソンが超人パワーで暴れまくる画に大興奮!!久しぶりにエンタメに全振りした頭使わずに観れる爽快感ある映画で面白かったです!!過去のシリーズを観ていなくても楽しめるのもいいところでした。
<ジャンプ漫画はすべてこうあってほしい>
ブラックアダムは、マーベル・コミックと双璧を成すDCコミックスのキャラクターです。近年の映画では完全にマーベルの盛り上がりに押され気味ではありますが、実はDCってマーベルよりも歴史が長いんですね。さらに、映画に関して言えば、1970年代~90年代に『スーパーマン』や『バットマン』で人気を博し、世代的に僕はマーベルよりもDCの方が先に慣れ親しんでいたんです。
今回は、見た目からして"人類最強"と思わざるを得ないドウェイン・ジョンソンがそのDCに初参加です。もうね、ある意味キャラ勝ちでした。5,000年の眠りから目覚めた超人として、敵を容赦なくフルボッコにするハチャメチャっぷりがウリです。銃弾は効かず、瞬間移動をこなし、手から電撃も放ち、おまけに空も飛べちゃうんですから、まさにサイヤ人と言っても過言ではないかと。それを実写でド派手に見せるものですから、ジャンプのバトル漫画も実写化したら全部こうあってほしいなと思うほどのクオリティですよ。
<アクションに全振りしているため、もったいないと思うところも>
久しぶりにこんなアクションに全振りした映画が観れて、個人的にはすごく満足なんですが、ツッコミどころもなくはないです(笑)まず、ブラックアダムを復活させたアドリアナ(サラ・シャヒ)。ブラックアダムが生活していた5,000年前には"サバックの王冠"という闇アイテムがあって、それを現代でも狙う悪者がいるんですけど、アドリアナはどこから情報を仕入れたのか、その"サバックの王冠"の恐ろしさを知っているんですよね。考古学者という設定もなければ、当然5,000年前に生きているわけもないので、あそこまで恐怖を感じられるのがちょっとピンときませんでした。ただ、祖母からの言い伝えっぽいことを言っていたので、そこに秘密はありそうですけど、今回の映画ではちゃんと描かれてないから唐突だと感じました。
あと、JSA(ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ)の面々。いきなり出てきましたよね。『スーサイド・スクワッド』(2016)や『ジャスティス・リーグ』(2017)もそうなんですけど、マーベルみたいにひとりひとりのヒーローに焦点を当ててからの集合ではなく、いきなりドバっと出しちゃうのがDCらしいです。情報量が多くて個々のキャラの印象が薄れちゃうので、せっかくキャラそのものはよかったのに、見せ方がもったいないなーと感じました。んでもって、マーベルのキャラとかぶるんですよ(笑)ホークマン(オルディス・ホッジ)は、アイアンマン×ファルコン。ドクター・フェイト(ピアース・ブロスナン)は、ドクター・ストレンジ。アトム・スマッシャー(ノア・センティネオ)は、アントマン。サイクロン(クインテッサ・スウィンデル)は、シュリ×ストーム。ここらへん、もしかしたらドラマシリーズでの登場があったかもしれませんが、僕は観ていないのでわかりませんでした。なので、初見だと誰が誰なのか少し情報が錯綜してしまうかもしれません。
<最後まで席を立たずに観てください>
この映画で僕が一番興奮したのは、実は本編じゃありません。本編終了後のミッドクレジットシーン(本編終了後、メインキャストのクレジットがあって、その後に流れる映像。マーベルでもおなじみですね)なんです。いや、映画なんだから本編で楽しまなくちゃダメだろっていうのはありますよ。焼肉食べに来たのに、一番感動したのはデザートでしたっていうようなものですから(笑)でもね、そんなのどうでもよくなるぐらい、個人的にはこのミッドクレジットシーンの"ラスト1秒"でテンションブチ上がりでした!クイズ番組で最終問題が5億点っていうぐらいのインパクトです!これはネタバレしませんので、真相はその目で確かめていただくしかないんですが、ようやくDCも変わるかーって期待しかなかったです。
これまでのDC映画って、マーベルみたいに同じユニバースの話ではありますが、作品同士の絡みがあまりなかったですし、サノスみたいに共通の敵がいて、徐々にそれとの決戦が迫っているっていう展開でもありませんでした。素材が素晴らしいのに、うまく調理できていないっていうのはよく言われていたことですね。今後は、マーベルの『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズの監督を務めていたジェームズ・ガンがDCエクステンデッド・ユニバースの新リーダーとなるようなので、今からとても楽しみなんですよ。このおまけ映像から得られる期待を裏切らないと信じています、、、!
<そんなわけで>
気になる点はあったものの、この映画は総じてパワフルかつエキサイティングで楽しめました。やっぱり、ドウェイン・ジョンソンっていう役者の圧倒的な存在感が強いですよ。実際の人間と架空のキャラクターが同化しちゃうほどのマッチっぷりですから。ここまでキャラクター化している役者って邦画ではほとんど見られませんからね。とにかく超人たちのド派手な殴り合いが痛快なので、スカッとしたいときにオススメです!
ちなみに、この記事の冒頭で過去のシリーズを観ていなくても楽しめると書きましたが(もちろんそれにウソはないです)、『シャザム!』を観ているともっと世界観を楽しめると思います。