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ラスト1分にならないと何もわからず、わかった頃にはお話が終わってるという手遅れ感ある『雨とあなたの物語』

【個人的な評価】

2021年日本公開映画で面白かった順位:244/274
   ストーリー:★★☆☆☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★☆☆☆☆

【要素】

ラブストーリー
文通

【元になった出来事や原作・過去作など】

なし

【あらすじ】

まだスマートフォンもSNSもなかった2003年の韓国。夢も目標もなく、
ソウルの予備校に通う浪人生ヨンホ(カン・ハヌル)は、長い間大切にしてきた記憶の中の友人を思い出し、あてもなく手紙を出す。

一方、釜山では、自分の夢を見つけられないまま、母親と一緒に古書店を営むソヒ(チョン・ウヒ)が、ヨンホから姉のソヨンに届いた手紙を受け取る。ソヒは病気の姉に代わってある“約束”を条件に、手紙を交わしていく。

「いくつかルールを守ってほしい。“質問しない”、“会いたいと言わない”、そして“会いに来ない”。」

偶然始まった手紙のやり取りが、モノクロだった2人の日常を鮮やかに彩り始め、やがてヨンホは「もしも12月31日に雨が降ったら会おう」と提案をするが…。

【感想】

韓国映画のラブストーリーってことで期待していたんですよ。。。激しい人間ドラマや全俺が泣く感動作を。。。ところが、、、一体これはどうしたものでしょうか。。。

<文通は素敵だけど、終始「?」な設定に困惑>

シチュエーションは『ラストレター』(2020)に似てますね。主人公とヒロインの文通。でも、ヒロイン側は別の人が書いてたっていう。それ自体は素敵な設定なんですけどねえ。

そもそもなんでヨンホは、クラスも違う小学校時代の同級生のことを急に思い出したんでしょうか。業してから一度も会っていないのに。回想で、小学生だった頃、運動会のかけっこですっ転んだヨンホにハンカチを差し出したことが、そんなに尾を引くものでしょうか。そういう動機に対する納得のいかなさがハンパなかったのが困惑した要因です(笑)

<成立しているかも怪しい三角関係に違和感>

ヨンホに恋をするスジン(カン・ソラ)。予備校で2浪同士ってことで仲良くなるんですが、終始スジンからの強引すぎる押ししかないんですよ。ヨンホは文通相手のことを想っているので、まったく相手にせず。この噛み合ってないところが、逆に笑える気もするんですけど。しかも、スジンからしたら、ヨンホの文通相手って恋のライバルに当たることになるんですよね。なんだけど、スジンとスヒは接点も何もありません。ゆえに、これは三角関係と呼べるのかすらも怪しいんですよ。もはやスジンは、亡霊か何かと戦っているようにしか見えませんでした。これ、スジンって必要でしたかね、、、?特に何もしていなかったような気が。。。

<ひどいオチにドン引き>

極めつけはここですね。このオチこそが本作の一番のウリなんだと思いますよ。でもね、、、遅いんですよ。。。ラスト1分になってようやく、「ああ、そういうことね」ってなりますから。それまでずーっと、「この人たち何でこんなに感動ストーリーぶってるんだろう」って疑問しかなかったんですわ。いろいろ予想はするものの、ことごとく外れてしまって。むしろ、あんなの誰も気づかないだろって思いますけど、それぐらいチートです。

オチを知ると、ちょっとほろりとはするんですけど、それまでに溜まった疑問や気持ち悪さは拭いきれず、『FF』で戦闘不能になった後にポーションを使われるというような手遅れ感がありました(笑)むしろ、あのオチがあったからといって、これが運命めいた話になるかといったら、そうはならないと思いますけどね。。。

<その他>

本当に終始よくわからないまま終わった映画です。ラブストーリーって基本的にわかりやすい話だと思うんですけど、この映画は時系列も行ったり来たりしますし、全体的にわかりづらい構成です。正直、映画館でわざわざ観なくても、、、とは感じてしまいましたね。。。


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