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なぜ劇場公開しなかったのかディズニーを小一時間問い詰めたいほどすべての瞬間が魔法のように素晴らしかった『魔法にかけられて2』

【個人的な満足度】

2022年日本公開映画で面白かった順位:10/175
  ストーリー:★★★★★
 キャラクター:★★★★★★★★★★
     映像:★★★★★★★★★★
     音楽:★★★★★★★★★★
映画館で観たい:-(配信のみ)

【作品情報】

   原題:Disenchanted
  製作年:2022年
  製作国:アメリカ
   配信:Disney+
 上映時間:121分
 ジャンル:ファンタジー、ミュージカル
元ネタなど:『魔法にかけられて』(2007)

【あらすじ】

ジゼル(エイミー・アダムス)とロバート(パトリック・デンプシー)が結婚して数年。ジゼルは都会での生活に幻滅していた。おとぎ話のような暮らしを求め、2人は子供たちを連れて、郊外の静かな町モンロービルに引っ越す。

しかし、残念ながらそれはジゼルが期待した手っ取り早い解決策ではなかった。郊外には郊外のルールがあり、地元の女王のような女性マルヴィーナ・モンロー(マーヤ・ルドルフ)のせいで、ジゼルはこれまで以上に場違いな存在だと感じる。

「いつまでも幸せに」の生活がなかなか見つからないことに不満を感じたジゼルは、アンダレーシアの魔法の力を頼り、うっかり町全体をおとぎ話の世界に変えてしまう。ところが、これが家族の将来の幸せを危険にさらしてしまうことになり、午前0時の鐘が鳴り終わるまでに呪文を取り消さないと、永遠にこの魔法が解けないという窮地に陥ってしまう。

果たして、ジゼルは「いつまでも幸せに」暮らせる生活を手に入れることができるのだろうか。

【感想】

魔法にかけられて』シリーズ第2作目。まさかの15年ぶりの新作ですよ!前作がとても好きだったのでずっと楽しみにしていました!しかも、キャストほぼ全員続投という奇跡!当時30代だった方々も今やアラフィフ。なのに、見た目が全然変わってなくて、全力でおとぎ話やっちゃうのは最高でしたね。相変わらず、リスのピップはキュートすぎるし、イディナ・メンゼル(『アナ雪』でエルサやった方)の歌唱力はヤバかったです。。。

<前作とは逆転の発想>

前作は、アンダレーシアというおとぎ話の世界から現実世界のニューヨークにやって来たジゼルたちのドタバタ劇で、2Dアニメーションと実写のハイブリッドという革新的な作品でしたね。おとぎ話の世界では普通に見えるジゼルも、現実世界ではただの変人。そんな彼女が織り成すラブストーリーが最高に面白かったです。シンデレラやオーロラ姫といった、正統なディズニープリンセス作品ではないものの、新たなプリンセス映画として大好きな人も多いのではないかと思います。

一方今作は、現実世界がおとぎ話の世界になってしまうという、前作とは逆転した話です。おとぎ話なら「いつまでも幸せに」で幕を閉じますが、現実世界ではそうはいきません。結婚した後も生活は続いていきます。そんな状態に辟易したジゼルは、自分の理想を実現するため、魔法で現実世界をおとぎ話の世界に変えてしまいます。

朝、目が覚めたら、まわりはファンタジー一色の光景。動物やキッチン用品は言葉を話し、ディズニー映画らしく、会話をするように歌い出す。お花畑全開で現実世界では浮きまくっていたジゼルのキャラクターも、ここではすっかりなじむ世界観に。人って「その人がどうか」よりも「どこにいるか」で印象がまったく変わるんだなと思ういい例でしたね。

<もちろん楽しいことばかりじゃない>

見るからに楽しそうな時間が流れており、往年のディズニー映画が好きな人なら間違いなくハマる世界になりましたが、楽しいことばかりではないのがこの映画の面白いところです。町を牛耳るマルヴィーナが女王として君臨し、さらにはジゼルにもよからぬ変化が起こり始めます。これが「まさかそうなるとは……」っていう設定で驚きの連続。そこからの親子の絆を感じるエピソードは感動的で涙出ました。・゜・(ノД`)・゜・。現実は常に幸せが続くとは限りません。いいことも悪いことも振り返ってみればみんな愛しい思い出。だからこそ、すべての瞬間が魔法のように素晴らしい。そんなメッセージがとても癒しになります。

<前作と比べると……>

全体を通じて、個人的にはすごく楽しめる映画ではあるんですが、正直、前作の方が面白かったですね。おとぎ話の国の住人が現実世界でドタバタするっていうギャップに夢があったので。今回は、町全体がおとぎ話の世界になっちゃったから、それはもう普通のファンタジー映画というか、もともとの舞台がおとぎ話の世界っていうのと変わらないんですよね。しかも、2Dアニメーションのシーンも少なかったので、あのアニメから実写へ移行するような視覚的な刺激もあまり感じられず。あと、ジゼルの変化も「何で彼女に限って?」という疑問があり、ちょっと設定が腑に落ちない部分もありました。

<そんなわけで>

ディズニーらしさ全開の夢と魔法のお花畑映画として、すごく楽しめる内容ではあります。ディズニープラスに入っている人は観て損はないでしょう。がしかし!前作があまりにも面白すぎたってこともあって、みんがみんな満足できるかはわからないですね。現にレビューサイトの評価も低めでして。。。うーん、僕は好きなんですけどね。。。とはいえ、納得いかないっていう人がいるのもわかっちゃうのが辛いところです。それほど前作の存在感が強いんですね。もし、これが映画館でやってたら、もう少し違う結果になっていたかもしれません。いやー、本当にこれは映画館で、IMAXで上映すべき作品です!なんで配信のみなんですか!ディズニー!!

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