見出し画像

うおおおお!!トム・クルーズを超えた?!インドが放つスパイ・ユニバースは『ミッション:インポッシブル』にマーベル要素を絡めた超絶ウルトラアクションエンターテインメントだった『PATHAAN/パターン』

【個人的な満足度】

2023年日本公開映画で面白かった順位:4/122
  ストーリー:★×20
 キャラクター:★×20
     映像:★★★★★★★★★★
     音楽:★★★★★★★★★★
映画館で観たい:★×20

【作品情報】

   原題:Pathaan
  製作年:2023年
  製作国:インド
   配給:ツイン
 上映時間:146分
 ジャンル:アクション、スパイ
元ネタなど:シェアード・ユニバース「スパイ・ユニバース」

【あらすじ】

2019年、パキスタンの将軍カーディル(マニッシュ・ワドワ)はインド政府がJK州の自治権を無効化したことを知り、インドへの攻撃を計画。未知の集団Xというテロ組織を率いるジム(ジョン・エイブラハム)に連絡をする.。実はジムはかつて、インドの諜報機関RAW所属の最強のエージェントだったが、ある事件で国から裏切られ、インドに憎しみを抱いていた。

2020年、RAWに所属するエージェント、パターン(シャー・ルク・カーン)はミャンマーで作戦中に負傷し大けがを負った。しかし、脅威の回復力で現場復帰を果たすと共に、一線を退いた元エージェントたちを呼び集め、JOCRというRAWの内部組織を立ち上げる。

2022年、ドバイ訪問中のインド大統領が未知の集団Xに命を狙われいるという情報を掴んだJOCRは、大統領警護の任務に就く。しかし、大統領暗殺計画はおとりで、ジムの本当の目的は同じくドバイにいたインド人科学者の誘拐だった。その計画に気がついたパターンは科学者を救おうとするが失敗、あと一歩の所で取り逃がしてしまう。

その後、JOCRの捜査でジムに繋がる人物としてルビナ・モフシン(ディーピカー・パードゥコーン)が浮かび上がる。ルビナがスペインにいることが分かり、パターンはスペインに向かい彼女に接触を図るが、ジムの罠により拘束されてしまう。しかし、絶体絶命の危機を辛くも脱出したパターンは、そこでジムの恐ろしい計画を知る。

果たして、インド最高のエージェント、パターンは母国を救うことが出来るのか!?

【感想】

いやいや、またやってくれましたよインド映画!!メッチャ面白いじゃないですか、これ!!まさか『ミッション:インポッシブル』シリーズ×「マーベル・シネマティック・ユニバース」みたいな形にしてくるとは!!全編を通して興奮しっぱなしで、今後の展開を踏まえたら絶対に観ておきたい映画です!!

<インドが放つ新たなユニバース「スパイ・ユニバース」>

まずは、今回の映画のキーワードとなる「スパイ・ユニバース」について軽く触れておきたいです。今までインド映画においてユニバースっていう概念はあまりなかったそうなんですが(ゼロではないようです)、このたびヤシュ・ラージ・フィルムズという映画会社が、過去に作って来たスパイ映画をひとつにまとめるときました。僕は観ていないのですが、『タイガー 伝説のスパイ』(2012)と『WAR!!』(2019)というスパイ映画の主人公は、みんなRAWという諜報機関に所属しているという設定で、それを軸にユニバースが展開していくんだそうです。実は、今回の映画にも『タイガー 伝説のスパイ』の主人公であるタイガー(サルマーン・カーン)がゲスト出演しています。まあ、「知ってたらエモい」ぐらいなので、その映画を観ていなくても本作にはまったく影響ないのでご安心を(笑)ただ、この『タイガー 伝説のスパイ』って、主要な映像配信サービスにはなく、TSUTAYAでDVDあるところを探すしかないんですよね。。。しかも、これは『2』もあるんですけど、それに関しては日本未公開かつDVDとかも出ていないから、簡単に観る術がありません。。。後付けでのユニバース化なので、まさかここにきて過去作と繋がりを持たせるなんて誰も思わなかったんでしょう。今後、『タイガー3』、『パターン vs タイガー』、『WAR ウォー!!2』などの企画があるらしいので、そのときにリバイバル上映があったらいいなーなんて密かに期待してます(笑)

<本家の『ミッション:インポッシブル』を超えてる?!>

で、今回の映画の内容なんですが、これはもうハリウッドのアクション超大作が好きな人は絶対にハマると思います!!もともとシッダールト・アーナンド監督はトム・クルーズのアクション映画をリスペクトしていたこともあってか、本作は『ミッション:インポッシブル』シリーズを思わせるシーンや演出が多いです。というより、もはやこれはインド版『ミッション:インポッシブル』と言っていいんじゃないでしょうか。トム・クルーズ並みに体を張っているかは謎ですが、少なくともスクリーンに映し出される映像自体は、本家を超えていると言っても過言ではありません。ドバイの公道で行われたカーチェイスや、走るトラックや列車の上での格闘、ウィングパックを背負って行われる空中戦など、もはやマーベル映画を観ているかのようでしたね。それも、『キャプテン・アメリカ』シリーズっぽい感じで。おそらく、本作の主人公パターンが、各エージェントを率いるキャプテン・アメリカのようなポジションになるのも関係しているのかもしれません。

<スパイ映画に必要なのは圧倒的なセクシーさ>

この映画で強く推したいもうひとつのポイントが、キャストの肉体美です!この映画を観て、スパイ映画で何が大事なのか、ようやく気づけました。"セクシーさ"なんですよ。そして、それが何によって作られているかと言ったら、圧倒的な顔のよさと肉体美、これに尽きます。別に自分はルッキズムではないですし、人間は外見がすべてだとは言うつもりも毛頭ありませんが、特にスパイ映画においてはマジで大事な要素だと思いました。ミッションを遂行する上で、ターゲットの異性を翻弄できるぐらいの整った顔立ちに加えて、男性ならシックスパックかエイトパックが当たり前の筋肉、女性ならスラッとした手足と、出るところは出ている健康的な肉付きは必要じゃないですか。本作のパターンなんかバッキバキの筋肉でしたし、ヒロインのルビナのエロさ・妖美さもハンパなかったですよ。美の基準や性の在り方は時代によって変わりますけど、やっぱり男性の筋肉や女性のボンュキュッボンっていうわかりやすい外見的特徴ってのはいつの時代も不変かもしれません。もう遺伝子なんですかね。カラダづくりの徹底ぶりが日本とは全然違いますし、個人的に邦画で憧れるスパイ映画やアクション映画が少ないのは、そういうところに起因するんじゃないかなって思います。

<ただド派手なだけじゃない秀逸なストーリー展開>

こういう映画って大体「アクションはすごいけど、ストーリー自体はあってないようなものだよね」ってなりがちですが、この映画はそこもしっかりしています。敵のジムは国に裏切られ、妊娠中の妻をテロリストに殺されたことで憎しみに燃えているという設定はとても感情移入できますし、パターンとルビナの関係も意外な展開の仕方で見ごたえがあります。さらに、ジムの罠にハマって味方が犠牲になるシーンなんかは涙なしには観れずで。。。興奮と感動とちょっとした笑いもあるという複数の感情が刺激されるストーリーは、単純なスパイアクション映画を超えた面白さがありました。

<そんなわけで>

マーベル要素を含んだ『ミッション:インポッシブル』って感じで個人的にはメチャクチャぶっ刺さりました!!興奮と涙のストーリー展開に、圧倒的な肉体美から溢れ出るセクシーさ、ド派手なアクションの数々と、面白すぎる要素がてんこ盛りです!!今後の展開を踏まえると、まずはユニバースが本格始動した本作を押さえておくべきかと!!ぜひ劇場で観ていただきたいです!!


この記事が参加している募集

#映画感想文

67,587件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?