見出し画像

かなり真面目に甲子園を考えた

もう夏の風物詩のようになってきた感のある議論。
そう、真夏の甲子園の是非。
聞いていて思うのは、いつも肝心の高校生の意見が出てこないことだ。
まわりの大人たちばかりが騒いでいるような気がする。
僕も含めて。
まず、やっている本人たちはどう思っているのか。
不幸だと思っていない人に、あなたは不幸ですと決めつけるのは、怪しい宗教の勧誘みたいだ。
もちろん、本人たちが大丈夫と答えたからと言って、野放しにしていい問題ではない。
それを踏まえて。

実はこの記事を書こうと思っていた矢先に、夏木凛さんの記事が目に飛び込んできた。、

基本的には僕も賛成だ。
野球に限らず、何事も死者を出してまでやることはない。
ただ、高校野球がいまや日本人の祭りのひとつだと考えれば、多くの危険な祭りが昔から死者を出しながらもなくならないように、高校野球もなくならないのではないか。
もちろん、高校野球で死者を出してもいいと言っているわけではない。 
そんなことは、あってはならない。
そこで、解決策をいくつか。

まず、僕は真夏論者でも、汗崇拝者でもない。
この点も夏木凛さんと同じだ。
精神論も根性論も嫌いだ。
マウンドにポトリと落ちる汗のひと雫にしびれたりはしない。
いや、ちょっとするかも。
だが、ここからは勇気を持って言わなくてはならない。
老害ジジイと呼ばれるのを覚悟の上で。
僕は、甲子園聖地派である。
なぜと言われても、こればかりは、甲子園だからとしか言いようがない。
その甲子園で開催するために、僕のかなり乾燥してきた脳みそを、よっこらしょと回転させてみた。

まず、真夏に試合をしているのは甲子園だけではない。
地方大会の時から、すでに猛暑だ。
その地方大会も含めて考えなければならない。

案その1
試合は9回または2時間までとする

つまり、たとえ9回に達していなくても、2時間を超えて新しいイニングには入らない。
タイムやボールデッドの間は時計を止めて、それはサッカーと同じようにアディショナルタイムとする。
さらには、9回にこだわらずに、中学野球と同じように7回にするのもいいだろう。

案その2
9回終了または2時間が経過して同点の場合は、ジャンケンまたはくじ引きで勝者を決める

高校野球は勝ち負けじゃないとよく言われる。
それならば、ここまで戦って同点なら、ジャンケンやくじ引きでもいいのではないか。
それに、こうすれば、野球は下手でも、ジャンケンに強かったり、くじ運のある選手にベンチ入りのチャンスが訪れる。
今は、10回から、ノーアウト一二塁でスタートするタイブレークが導入されているが、あれも、ある意味、くじみたいなもんだ。

案その3
コールドゲームを導入する

これは地方大会ではすでに導入されているが、甲子園でも導入すればいい。
5回終了時点で10点、7回終了時点で7点以上の差があれば、地方大会と同じようにコールドゲームとする。
奇跡の大逆転も、甲子園での過去の最大得点差は8点とのことなので、それほど影響はないだろう。
どうしてもと言うなら、決勝戦だけ最後までやればいい。
ただ、決勝戦だからと言って、猛暑の危険性がなくなるわけではない。

以上の3点で、かなりの時間短縮になり、球児の体力的負担も改善されると思うのだが、どうだろうか。
やる気になれば、来年からでも実施は可能だ。
ルールブックの書き換えなんて、憲法改正に比べれば屁みたいな(失礼!)もんだろう。

さらに、審判は二交代制にして、5回または1時間で交代する。
選手は、攻撃の間はベンチに座れるが、審判の方々はたちっぱなしだ。
同じ審判が1試合全部をやる必要はない。

高校球児はいきなり試合に臨むのではない。
それまでに厳しい練習を耐え抜いてきている。
負けた高校は、翌日から、甲子園と同じ炎天下で、試合よりも長時間の猛練習が始まる。
彼らもまた、護られるべきである。
そこで、
休日の練習時間は、途中休憩を挟んで2時間までとする。
さらに、週に1日の休養日を設ける。
夏休み中に7日以上、冬休み中に3日以上の連続休暇を与える。

違反が発覚すれば、監督者、指導者、学校に対して反則金などの処罰を課す。

これで、どうだろうか。

残るは観客の安全だ。
これは、チケットの販売方法を、今の開催日ごとの販売から、試合ごとの販売に切り替えることで、かなり改善されるだろう。


中には、たとえ1分たりとも真夏の甲子園でプレーするのは許せない、そんな方もおられる。
とすると、聖地にこだわるならば、秋に開催するしかない。
ドラフトと重なるかもしれないが、プロのスカウトは甲子園の成績よりも、予選の段階で既に目をつけているだろうから、あまり関係はない。
試合中にドラフト指名のニュースが流れたりすると、かなり盛り上がるだろう。
しかし、現実的には既に、春の選抜選考の基準となる秋季大会が存在する。
それと、秋に開催となると、当然ながら野球のために学校を休ませるのかと批判の声が上がる。
でも、僕の頃は、高校球児の大半が授業中寝ていたのであまり影響はない。
今は違う?
これこそホンマに知らんけど。

春の選抜を拡大して、一本化することも考えられるが、そうなると、3年生が出られない。
いや、欧米のように9月始まりにすれば、いけるか。

とにかく、この議論、なかなかおさまりそうにない。
ファンとしてはこれも楽しみにして、盛り上がるしかないのか。
責任者、出てこい!
出てきたらどうすんの?
ごめんちゃい。
わかるかなあ。

もちろん、この透明ドーム案が実現すれば全て解決する。

それにしても、ここまで全国の方から心配してもらえるなんて、高校球児は幸せだなあ。

この記事が参加している募集

高校野球を語ろう

野球が好き

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?