![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/86011771/rectangle_large_type_2_25e7a45dcdd6c794e972050bdcbc3b65.png?width=800)
Photo by
gj_158
『株式会社のおと』# 毎週ショートショートnote
「みんなに応援してもらって、仲間と素晴らしいものをつくるのが株式会社なんだよ」
彼は、自分の質問に父が答えるのを聞いていた。
次の日、テーブルの上に一冊のノートがあった。
「株式会社のおと」と書かれている。
「これはなんだい? 」
「これはね、ママに応援してもらって、パパと僕で素敵なおはなしを書いていくんだよ。だから、株式会社のおとなんだ」
「で、あの時のように、この新しいノートに2人で物語を書いていこうよってことなんだ」
彼の前のノートには「株式会社のおと」と書かれている。
「でも、のおとって書かなくても、ノートでいいんじゃない? もう大人なんだから」
「いいじゃないか、雰囲気だよ。
ところで、これ、プロポーズのつもりだったんだけど」
「あら、そうだったのね。
じゃあ、私からもひとつ、サプライズがあるの」
「お、なんだい? 」
「あなたは2人でって言ったけど、この物語の登場人物が、もうひとり増えそうなのよ」
彼女は自分のお腹を撫でた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?