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【パートナーレポート】中国政府がICOを厳しく取り締まる理由とは?

ブロックチェーンに関連する情報は毎日のように新しくアップデートされていきます。今回は中国のブロックチェーンに関連した政治状況に関して、連載レポートで紹介します!

4月12日にはイノベーターの皆さんと飲み会の開催も行うのでご興味ある方はご参加ください

コラボゲートのパートナー企業BITBLOCKがレポートとして発表している内容を日本語でご紹介します。

前回の記事では仮想通貨マーケット広がりと、それに対して中国政府がどのような関心を見せているのかについて紹介してきました。

2017年以降大きく潮目が変化してきましたが、今回はその変化と取り組み関して紹介します。

(3) 「2017年〜2018年にかけて」ICOは幅広く禁止の流れに対し、仮想通貨と関連の無いブロックチェーン技術への関心が高まる

2017年初期に中央銀行は幅広く仮想通貨取引所の評価を行い、公式に管理ネットワークの強化が発表されました。2017年1月6日には中央銀行が関係各省庁とコンタクトを取り、仮想通貨取引プラットフォームに対して適切な管理とオペレーションを行うようにコンプライアンスを制定し、必要であれば停止を行うように発表しました。同月11日には中央銀行はトップ取引所であるBTCChina、OKcoinやHuobiへの調査を行なっています。

2017年の第2半期にはICOに関連した規制の制定がスタートします。

2016年以来ブロックチェーンという言葉が周知されるに伴って、ブロックチェーンを活用したビジネスが注目されるようになり、ICOに関連したプラットフォームも数多く誕生し始めました。2017年の第1半期が中国でのICO絶頂期だったのですが、多くのプロジェクトは詐欺や違法に資金調達を行なっていた疑いがあり金融取引上非常に大きなリスクが存在していました。中国ネット金融協会によってICOは大きなリスク要因として公式に位置付けられることになります。

2018年に入ってもICOや仮想通貨に関連した取引手法は厳しく管理されている状況です。

94の中国系ICOと仮想通貨の取引場所が排除されるという発表後、海外に逃亡するプロジェクトやオフラインで取引や地下取引を行う事業者が相次ぎました。ただ、海外に逃亡したプロジェクトもその国での規制が不透明なこともありリスクを抱えた状況であることは変わらない状況が続きます。2018年1月に中国ネット金融協会が発表した「海外でのICOと仮想通貨取引リスク防止」では、投資家に対して海外ICOに関する制度的なリスクとシステムの安全性リスクを公表し、投資家自身でのリスクに対する理解の啓蒙を行なっています。

その後も海外に逃亡した取引所やICOプロジェクトに関してはソーシャルメディア上でのやり取りを通じて中国の投資家への勧誘や、OTC取引など様々な形でのアプローチが続きました。2018年8月に関係省庁は第2回の法的なルールの制定を試み、同月、中国保険管理当局、the Central Network Information Office、中華人民共和国公安部、中国人民銀行、国家市場管理局は「仮想通貨、ブロックチェーンを引用した違法な資金調達方法へのリスク防止」という発表を行い、違法な資金調達、及びねずみ講や詐欺取引など一部ブロックチェーンを謳ったプロジェクトへの注意喚起を行いました。

厳しい管理体制の下、以下のアクションが求められるようになりました。

(1)バーチャル通貨の取引プラットフォームに対して取引の引き出しに関する号令が行われ、2018年5月には110の取引サイトがブロックされました。

(2)引き続き支払い、決済に関しては厳しい改正が行われ、TenpayやAlipayなどの主要決済企業に対して規制当局は状況の調査を行なっています。TencentとAlipayはバーチャル通貨の取引支払いに関して制限を行い、Alipayは取引に関わったとして3000のアカウントを停止しています。 

(3) その他のバーチャル通貨の広告サイトなども管理下に置かれ、北京では公布された内容でホテルやその他の場所に置いてICOプロジェクトのプロモーションを禁止し、加えて30のブロックチェーン関連メディアアカウントが停止されることになりました。

2018年以降仮想通貨関連の規制はより厳しくなる方向で進んでおり、WechatアカウントでICOやコインなどに関連したコンテンツを発信するアカウントは停止され、ICOやコインと呼ばれるキーワードはプロジェクト界隈でも別の呼び名で発信されるようになり始めてきています。

第2回は昨年話題になったICOに関連した中国国内の反応と政府の取り組みを紹介してきました。

日本でも数多くのプロジェクトが海外から訪れてピッチを行なっていましたが、現在は法的な枠組みなど適切な規制を設けるべきという流れが各国で起こっています。

次回は中国全体でのブロックチェーンに対する政府の位置付けと取り組みを紹介します。

ブロックチェーン技術は世界中の人たちが注目している新しいビジネスのタネの一つです!気になったら気軽にメッセージください!