【イベントレポート】個人のデータを中心とした新しい社会とは?
ブロックチェーンに関連する情報は毎日のように新しくアップデートされていきます。
コラボゲートでは6月3日に「個を中心とした新しいビジネスと採用の未来 」というテーマでイベントを行います!是非ご参加ください!
今回は欧州から戻り、5月15日に開催した「データを中心に考える新しいビジネスモデルとは」というイベントをシンガポールのブロックチェーン企業と共催で開催した現場レポートをお伝えしたいと思います。
コラボゲート大阪から四條能伸さんに登壇頂き、データを活用したモデルのエッセンスに関して紹介頂いています。
プレゼンテーションのテーマは「The Present and Future of Data Exchange Market in Japan -Toward Society 5.0- 」というタイトルで、Society 5.0時代のデータ流通マーケットに関する話を中心に展開しています。
人間を中心とした社会がこれから広がっていく中で、経済的な価値だけでなく、社会的な持続可能性といかにバランスを取りながら、ネット社会と私たちが生きる社会を融合させていくのかが非常に需要なポイントになります。
始めのスライドで Society5.0 とは一体どういった状態なのかを説明しています。私たちが生きている社会とネット世界との情報の行き来がものすごいスピードで早くなり、今までデータとしてネット空間に存在していなかったものが技術の発達でどんどんデータ化されて行きます。
医療の分野で例を考えると、紙や別の何かに記録していた情報、病院の室内環境や患者さんの治療状況の情報など今まで医療の現場でデータになっていなかった情報がどんどんデータ化され、そのデータを上手く組み合わせる事によって今まで成し得なかったリアルタイムでの診療やロボット診療、外科手術なども可能になる世界が訪れようとしています。
食の分野ではアレルギーの問題や食品添加物の問題などが徐々に注目を集めていますが、その食品自体が消費者が求める基準にあっているかどうかのトレースを行う面でもデータが活躍します。また、消費者だけでなく在庫の処理など事業者目線でも大きなメリットが生まれる事になります。
日本で Society 5.0 を達成するにあたって、産業として大きく期待を寄せている領域があります。それは身の回りにあるもののデジタル化に加えて、個人間でデータを交換できる世界を目指しながら、将来的にA地点からB地点まで社会全体でシームレスにデータが繋がる世界を目指しています。
現在行なっているアクションとしてはチップの開発や人材育成、セキュリティ強化などデータを上手く活用する仕組みづくりから、世界の国々との協力関係の構築、輸出の仕組みや標準化などコラボレーションを促進し最終的にはデータがグローバルマーケットで流通するロードマップを描いています。
中でも個人データをどのように取り扱っていくのかという議論は非常に重要で私たちが自分自身でデータの提供者となる仕組みの検討が進んでいます。今までは事業者側で私たちのデータを管理し運用するという考え方から、社会全体でのデータの利活用をベースとして仕組みを作っていくというPDS(Personal Data Store)という考え方に変化していく必要があります。
このPDSの考え方から出てきたものが情報銀行という仕組みです。この構想が実現すると個人がデータの提供者として特定の企業や団体に対し、自分自身の情報を提供する事ができるようになります。データの流れが真逆に変化するという事がポイントで個人がデータ提供先の企業を承認する事になります。
さらに個人がデータの提供者になる事によってデータの売買という今までに存在しなかった新しいマーケットが誕生する事になります。そのマーケットを通じて、個人のデータを必要な企業と提供者で売買することができる新しい関係性が生まれる事になります。
個人に紐づくデータを中心とした社会設計は、今までの仕組みに対して大きな変化をもたらす可能性を大いに秘めています。
次回は、構想を実現に持っていくためにどのような事が必要なのかを紹介して行きたいと思います。
ブロックチェーン技術は世界中の人たちが注目している新しいビジネスのタネの一つです!気になったら気軽にメッセージください!