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虹にまつわる思い出 2選

報告事項

昨日の投稿で通算700記事投稿を達成しました。書き続けることでささやかながら積み上がっていくことを確認できるのは嬉しいことです。

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701記事目となる本日のnoteは、『虹にまつわる思い出 2選』です。虹が印象的な役割を果たすコンテンツに対する極私的な記事になります。

虹はなぜ虫偏なのか?

雨上がりの空にかかる虹、七色の光の筋は見ていて美しく、私は子どもの頃から虹に対して『希望』『再出発・再起動』のイメージを抱いてきました。

英語のRainbow(レインボー)の「雨(rain)の弓(bow)」、フランス語の arc-en-ciel(アルカンシエル)の「空(ciel)に掛かる(en)アーチ(arc)」は字義的に納得できるのですが、漢字の「虹」はなぜ虫偏なんだろう? という疑問がありました。

そう思って調べていたら、同じような疑問を抱き、簡潔にまとめられておられるnoteクリエイターがおられたので、参照させて頂きました。虹という語の成り立ちには納得の言い伝えがあったのですね。natsualohaさん、ありがとうございました。

虹にまつわる思い出① 虹の彼方に

「虹の彼方に」(原題: Over the Rainbow)は、1939年のミュージカル映画『オズの魔法使(原題: The wizard of Oz)』の中で、主人公のドロシーを演じたジュディ・ガーランド Judy Garlandが歌った劇中歌です。今も歌い継がれている名曲です。歌詞も素敵です。

実は、映画の方はあまり印象に残っておらず、「虹の彼方に」についても、今春公開された『ジュディ虹の彼方に』を観るまで、強い思い入れは持っていませんでした。

ただ、ジュディ・ガーランドの生涯を知ってからこの曲を聴くと、味わいが違ってきました。彼女はどのような気持ちで虹を見ていたのだろう、と想像しながらこの曲を聴いています。

虹=チャンスと思う時があります。自然現象である虹は、いつ、どこに、どのように現れるかを完璧には予測できないものの、発生メカニズムはほぼ解明されています。虹が見られる兆候を察知して、虹の見えそうな場所と時間を特定して待ち構えていれば、かなりの確率で見ることができるはずです。装置を使って人工的に作り出すことも可能ですよね。

でも、なかなかそれが出来ないんですよね。虹の出る時間に別の用事があったり、高い建物に遮られたりして見逃してしまうのです。後で虹が出たことを誰かから聞かされて知るのです。自分の身にふりかかるチャンスと似ていませんか?

虹の思い出② ウイニング・ザ・レインボー

車田正美の名作『リングにかけろ』は私にとって、忘れ難いマンガであり、その強い思いは過去のnoteにも書きました。

プロボクサーだった父を持つ主人公、高嶺竜児は、天才と言われた姉の菊の手ほどきで、左ジャブ、右ストレート、左フックを習い、ジュニアボクサーとして脅威の成長を遂げていきます。竜児が放つ独特の左フックは、ブーメラン・フック、ブーメラン・スクエア、ブーメラン・テリオスへと進化を遂げてゆき、数々の敵との激闘を制していきます。

竜児の盟友であり、宿命のライバルとして立ちはだかる剣崎順は、ギャラクティカ・マグナム、ギャラクティカ・ファントムという右左の必殺ブローを持つ世代最高の天才ボクサー。菊の婚約者でもあります。

先にプロ入りし、無敵のバンタム級世界王者に君臨する剣崎からの指名で、竜児がタイトルマッチに挑むのが『リングにかけろ』最終章の舞台です。

数多の激闘を繰り返してきた剣崎と竜児の肉体は既に限界を超えてボロボロであり、コンピューターは「ふたりが闘えばどちらかが消滅する」との予測を事前に弾き出します。

周囲からの制止を振り切ってリングに上がった二人は、コンピューターが予測した運命の4R、2分51秒に、互いの必殺ブロー、ギャラクティカ・マグナムとブーメラン・テリオスを撃ち合います。が、両者のパワーは寸分違わず同等で勝負はつきません。

双方のパンチの衝撃で、剣崎の右腕、竜児の左腕は、もはやパンチを繰り出せない状態になります。ギャラクティカ・マグナムをも凌ぐギャラクティカ・ファントムを左拳に残す剣崎が、フィニッシュブローを撃ちに行った瞬間、竜児の右拳から閃光が放たれ、剣崎はダウンします。辛うじて立ち上がりセコンドに戻った剣崎が「虹を見た…」と言うのです。

対戦までには幾つかのサイドストーリーがあります。菊が竜児に最愛の生母の死を隠していたことから、姉弟の仲に亀裂が入ります。菊が竜児のもとを去る際、「覚えとけ、これが姉ちゃんの教えてやれる最後のパンチだ」と竜児に右アッパーを放ちます。この菊直伝の右アッパーから竜児が進化させたのが、海から真っ直ぐ屹立する巨大な虹の伝説に因んで名付けられた必殺ブロー、ウイニング・ザ・レインボーというパンチです。

クライマックスで、剣崎がギャラクティカ・ファントム、竜児がウイニング・ザ・レインボーを撃ち合うシーンは、名フレーズ『銀河が泣いた、虹が砕けた』(正しかったかな?)と共に私の記憶に刻み込まれています。マンガをあれ程興奮しながら読んだ経験は他にないように思います。

解説が長くなり過ぎました…
私が虹を思う時に自然と沸き上がってくる物語でした。

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