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資本主義に身を委ねる私の独言

本日は、資本主義を考えます。定期的に、自分が身を委ねざるを得ない資本主義に真剣に向き合って考え、打ちひしがれて絶望的な気分になりつつも、その時その時の学びと意見をまとめてきました。迷走することを含めて言語化することは自分にとって有益な経験になると信じて書き残します。今日の根拠の乏しい感情的な内容を、時間が経って読み直したら、どう感じるのか楽しみです。

『資本主義』には色々な意味や解釈があることは百も承知ですが、今回は敢えて詳しい定義はせず、「……のようなもの」「……と言われているもの」くらいの意味合いで使います。

松本生活に感謝

実は、先週あたりから取り組んでいる仕事に勢いがついてきて、日々充実した時間を過ごせています。久々にアドレナリンが出ています。久しく経験する機会がなかった高揚感です。組織の中の人々の心を動かすという難しさに立ち向かう不安とワクワク感が日々高まっています。

緊張感のある生活を送っているので、健全な疲れもあります。酒で喉と心を潤すことを欲する夜も徐々に増えています。50歳を超えたポンコツ親父である私に、いい経験ができそうな場を提供して貰えたことに感謝です。

資本主義が標準として駆動する社会の中の歯車の一つに再び組み込まれて、ゆっくりと回転し始めた気がしています。昔は、社会の歯車として回り続ける自分が嫌で嫌でたまらなかったのに、今は社会を構成する一員に戻れた安心感で、ホッとしている部分があることは否めません。タフで、したたかな歯車として与えられた役割を果たします。

悔しいけど資本主義は揺るがない

私にとって、資本主義は憎悪の対象ではないし、資本主義に代わるオプション、たとえば手垢のついた社会主義や共産主義への変革なんて、本気で望んでいません。資本主義的価値観が支配的な社会で、何度か休憩を取りながらも労働市場に身を投じて、50年以上生き抜いてきたことは誇りです。資本主義からは、それなりの恩恵も受けてきました。

新自由主義的価値観には飽きたなあという倦怠感……
以前ほどワクワクしないなあという虚無感……
金>人間という価値観が定着して嫌だなあ、という絶望感……

などを感じて、ちょっと嫌な気分になるだけです。資本主義的な価値観が、まるで人類普遍の価値観のように偉そうな顔をして居座り続けるのが何か気に食わないのだと思います。資本主義社会を素直には礼賛できません。

二極で物事を語られると…

最近になって、資本主義的価値観が剥き出しの「勝ち/敗け」「成功/失敗」「富裕/貧困」「優秀/愚鈍」に二分する話を聞く機会に接すると、心の中で無性に反発したくなるようになりました。その内容が、一般的に正しいものだと納得はしていても、心にさざ波が立ちます。負け犬の遠吠え的発言と受け取られるかもしれませんが、「そういうのって、くだらなくない?」という気持ちになり、急速に冷めてしまいます。

私はかなり周囲の空気を読めない人間ですが、同じく空気を読めずに苦しんでいる人間を識別する目利きは結構ある方だと思っています。競争志向の強い人、頭のいい人の中には、自分では意識していないのかもしれませんが、他人をディすり、マウントする話し方や態度をする人が少なくありません。

初対面で、自分は優秀なんです、格上の人間なんです、こんなに立派な経歴を持っていて、評価されるのが当然の人間なんです、という体でぐいぐいこられると、私は引いてしまいます。一応「スゴいですねえ……」と相槌を打ったり、愛想笑いをしたりして、後は距離を置きます。

資本主義社会では、「勝ち馬」になる人、「勝ち馬」に乗り続ける人が…

資本主義社会では、「勝ち馬になる人」と、その「勝ち馬に乗る人」が望まれています。ビジネスの世界で流れに乗れるかどうかは、大切な要素です。私自身も優勢な流れに積極的にベットして注力していこうと試みる方です。そして、その予感や読みが当たると嬉しいものです。

そういう場合、結果的に経済的メリットに跳ね返ってくるのも事実ですが、評価が「お金」の多寡による優劣、儲かった/儲からなかったという点に収斂する風潮はなんか嫌いなのです。

バラエティ番組の演出って……

松本へ来てから夜に部屋でテレビを流している時間が増えました。以前から言われることですが、テレビのバラエティ番組は、取り上げた時代の風潮やトレンドを、「儲かる/儲からない」という着地点に露骨に落とし込もうとします。あれが嫌なのです。大多数の視聴者が望んでいるのかもしれませんが、ああいうスタイルを繰り返していては、劣化は止まらない気がします。もしテレビマンが、視聴者のレベルをそのように軽く見積もっているのであれば、テレビ離れは一層進んでいくでしょう。

では、それに代わる何かがあるのかと言われれば、答えに窮します。私が言いたいのは、何でもかんでも、メリット(得)/デメリット(損)や、お金の価値に換算して評価しようとする傾向だけは何とかならないものか、ということです。「品がないよなあ」と真剣に思う機会が本当に増えています。

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