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『リビング・シフト』を読む

本日紹介する本は、柳澤大輔『リビング・シフト 面白法人カヤックが考える未来』です。

企業理念が素敵な会社

著者の柳澤大輔氏は、鎌倉に本拠を置く面白法人カヤックの代表取締役社長を務める人物です。私は、面白法人カヤックが具体的にどのような事業を展開している企業なのか、詳しく知らないにも関わらず、その企業理念や社員の働き方はとても魅力的だと思っていました。

「旅する支社」という発想や、はじめにで書かれている以下には凄く共感します。鎌倉にしっかりと根を張りつつ、移動や自由な働き方を奨励する考え方が素敵です。

僕らは一年の大半は鎌倉に根を張って農耕民族のように働き、一年のうち10%くらいは、狩猟民族のように働くのがちょうどいいのではないかというバランスでやってきました。これも、どちらがいい悪いではなく、価値観や好みの話だろうと思います。(DD4)

地方移住は今熱い生き方

先日投稿した『多拠点生活を考える』というnoteは、本書を読む前に書いたものですが、本書のテーマとも結構かぶっていました。私と同じように考えている人が世の中にはいるものだなあと実感しました。

私が地方移住 ー生き方を変えようー に憧れるようになったのは、シンプルに東京の職場に通う生活が嫌になったからです。もっと自分の裁量で使える時間を確保したかったし、働き方も働く場所も自由に選択したいという思いが強くなりました。今年に入ってリモートでの働き方が急速に広がっていきそうですが、こういう状況になるとわかっていたなら、次の道を固めるまでもう少し組織に止まってもよかったかなあ、という気はします。

早速、カヤックグループの提供している移住促進サービス「SMOUT」にも登録し、案件を探っています。地方移住は本気に考えていることなので、いいサービスに巡り会えたと感謝です。

リビング・シフトで生まれるビジネス

リビング・シフトで生まれる各種ビジネスを紹介している【Chapter 5 リビング・シフトを知れば未来の経済がわかる】は面白い内容が満載でした。

3Dプリンターで家を建てる技術の実用化が進んでいることを知りました。技術的・社会的に確立すれば、その土地に飽きたら家を解体して別の場所へ移動する生活が理論上は可能になります。これはスゴいことです。

クラウドファンディングが普及したことで、資金調達方法もかなり多様化してきました。資金回収できるかどうかキャッシュフォローの観点から、そのビジネスモデルに融資するか、投資するかが判断される無味乾燥な世界から、そのプロジェクトが面白いか、ワクワクするか、共感できるか、という視点が加わった意思決定の方が遥かに面白い世の中と思います。

本書は、柔軟な発想を求める人にお奨めです。

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