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あの頃好きだった曲❺…風立ちぬ

本日は、『あの頃好きだった曲』の第五回、『風立ちぬ』です。

秋が来ると思い出す

『風立ちぬ』は、作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一、歌唱:松田聖子で、今から40年前の1981年10月に発売されました。当時人気絶頂のアイドルだった松田聖子にとって、通算7枚目のシングルで、グリコ「ポッキー」のCMソングにもなり、オリコン週間ランキングで1位、ゴールドディスクを記録しています。同名のアルバム『風立ちぬ』にも収録されています。

私は、数ある松田聖子のヒット曲の中でも、『制服』(1982年発売の名曲『赤いスイートピー』のB面に収録。作詞:松本隆、作曲:呉田軽穂=松任谷由実、名作の誉れ高い)と並んで、この曲が非常に好きで、秋が来るとつい口ずさみます。

松田聖子を担当していたCBSソニーのディレクター、若松宗雄氏が、大好きだった堀辰雄の名作小説『風立ちぬ』を題材に松本隆氏に作品を依頼し、松本隆氏の推薦で、大瀧詠一氏に曲が依頼されたようです。若松氏は、

「聖子の娯楽性に、松本さんの文学的な才能と大滝さんの音楽性が加わり、間違いなく松田聖子のアーティスト性がぐっと広がったエポックの作品で、大瀧さんには今もとても感謝しています。」

Wikipediaから引用

と語っています。この見解に完全に同意します。この曲の後にリリースされる『赤いスイートピー』の序章になった一曲だと思います。

別バージョンも好き

この曲を徳永英明がカバーしたバージョンも渋くて、好きです。アルバム『VOCALIST6』(2015)に収められています。

徳永英明は偉大なボーカリストだと思います。さらっと歌っているようで、物凄く複雑な解釈で楽曲を表現しており、彼のハスキーな声を聴いた瞬間に「あっ、徳永だ」とわかる唯一無二のアーティストです。

この曲に関しては、松田聖子のバージョンより、松本隆の詞が持つ憂いの部分をより際立たせているように感じます。

風立ちぬ、という美しいことばの響き

『風立ちぬ』は、美しい響きのことばだと感じています。クリストファー・クロス(Christopher Geppert Cross 1951/5/3- )のデビューアルバム『南から来た男 Christopher Cross』に収められシングルヒットした『風立ちぬ Ride Like The Wind』という曲もあります。

宮崎駿監督も、小説家・堀辰雄、航空技術者・堀越二郎に敬意を込めて創作した映画『風立ちぬ』(2013)を制作しています。

単身赴任生活のひとりの夜は、昔聴いた楽曲が妙に心に響きます。

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