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「Train」にまつわる名曲【洋楽編】

先日の『「汽車」にまつわる名曲【邦楽編】』に続き、【洋楽編】の名曲を辿ってみます。5曲選んでみました。

① Rod Stewart 『Downtown Train』(1989)

私が好きなのは、1989年にロッド・スチュワートがカバーしてヒットしたものですが、オリジナルは「酔いどれ詩人」の異名を持つトム・ウエイツ(Tom Waits 1949/12/7-)の作品です。

トム・ウエイツは、他のアーティストが自分の楽曲をカバーすることをあまり好まないようです。それでも多くのアーティストが彼の楽曲を取り上げ、彼をリスペクトしているのは、彼の作る作品が素晴らしいからでしょう。

ロッド・スチュワート(Sir Roderick David "Rod" Stewart 1945/1/10- )は、ロック史に残る実力も人気もあるスーパー・ボーカリストです。独特のハスキーボイスを駆使して、ゴージャスでド派手な楽曲から、しっとりとしたバラードまで完璧に歌いこなす技能の持ち主です。幅広い領域の音楽に取り組む掴みどころの無さも、彼の魅力の一つです。

この曲の味わい深い歌詞と哀愁漂うメロディが好きでした。トム・ウエイツ版よりも牧歌的に仕上げている感じです。東京に出て来た頃、仕事から帰った夜、寮の自室で、独りよく聴きました。

② Soul Asylum 『Runaway Train』(1992年)

アメリカ、ミネソタ州出身のバンド、ソウル・アサイラムの1992年に発表された楽曲で、彼らの最大のヒット曲になりました。1994年にグラミー賞のベスト・ロック楽曲賞にノミネートされています。

なかなか深いテーマを持つ曲で、確か、当時全米で問題になっていた迷子(missing children)問題解決キャンペーンとのコラボでも有名になったと記憶しています。車を運転する時によく聴いていました。

③ Electric Light Orchestra(ELO)『Last Train to London』(1979年)

奇才、ジェフ・リン(Jeffrey Lynne 1947/12/30-)率いるELOが、1979年に発表した名作アルバム『Discovery』の最後を飾る一曲です。邦題は『ロンドン行き最終列車』とそのままです。

恋人を故郷の町に残し、ロンドン行きの最終列車に乗る際の切ない思いが歌われていて、『洋楽版 心の旅』という印象です。曲の後半に「Last Train to London」というフレーズが挿入されていますが、これは本物の駅員のアナウンスだと言われています。今でも時々聴き直すお気に入りの一曲です。

④ Ozzy Osbourne 『Crazy Train』(1980年)

元ブラックサバス、「メタルの帝王」と称されるボーカリスト、オジー・オズボーン(John Michael "Ozzy" Osbourne 1948/12/3-)のファーストソロアルバム『Blizzard of OZZ ブリザード・オブ・オズ〜血塗られた英雄伝説』に収められています。

このアルバムはよく聴きました。オジー・オズボーンは才能溢れるギタリストの発掘には定評があり、『クレイジー・トレイン』のギターは、1982年の飛行機事故により25歳の若さで亡くなった、若きギターヒーロー、ランディ・ローズ (Randy Rhoads 1956/12/6-1982/3/19)が弾いています。私はランディ・ローズの大ファンで、この曲のグルーブ感溢れるプレーが大好きなのですが、彼のプレースタイルには賛否両論があるようです。

また、アメリカでは野球やフットボールの試合の合間に流れる定番ソングになっています。この曲の印象的なイントロが流れると、スタジアム内が一体となって揺れる感じになり、一気に盛り上がります。 

⑤ Sheena Easton 『Morning Train (Nine to Five)』(1980年)

スコットランド出身のシンガー、シーナ・イーストンのヒット曲です。デビュー当時の彼女はアイドル的な人気がありました。日本でも各種CMに起用されて知名度抜群でした。最近はどうしているのでしょう。この曲はミディアムテンポで覚え易く、1981年5月にビルボード全米No.1に輝いています。

プロモーションビデオには、機関車トーマスを彷彿とさせる英国の重厚な機関車が登場します。高校生の頃、お気に入りの曲を集めた「マイベスト」のカセットテープをよく作っていましたが、この曲はチョイスの常連でした。

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こうして振り返ると、これら汽車のタイトルが付く曲を、列車の中で聴いていた思い出はないなあ…ということに気付きました。【邦楽編】は、↓です。



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