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旅の記録: 2019/6/21 インドで考えた「馴れはよくない」

昨日から、2泊3日(1機中泊)で海外出張です。今回の目的地は、インド・ニューデリーです。今日は本業の仕事が朝から終日入っていてnote投稿時間が確保出来ないと思いますので、朝の時間〜インドと日本との間には、時差が3.5時間あります〜を利用して、書いてみます。

ニューデリーでの雑記

ニューデリーは2015年に初めて訪れて以来、仕事の関係で毎年来ています。通算では今回が12〜13回目位になります。

日本との比較で思うのは、経済成長している国で過ごすのは、停滞している国で過ごすよりも刺激があって面白い、ということです。

2008年に北京五輪、2010年に上海万博を控えていた2000年代中盤の中国は特に顕著でした。当時の発展は目覚ましく、途轍もない猛スピードで全てが変化していました。当時は、仕事の関係で定期的に上海へ出張していましたが、1ヶ月も経つと街の景観や雰囲気ががらりと変わっていた記憶が残っています。成長への熱量とスピード感が半端ないな、と感じました。

インドは人々の気質もあるのか、当時の上海で味わった変化のスピードよりは幾分緩やかな気もします。それでもニューデリーは、4年前に初めて訪れた時よりは随分と洗練され、発展している印象です。

ニューデリーはインドの首都であり、優先的に資本が投下されているので、地方都市や農村地帯とはまた様相が違うかもしれません。古いものと新しいものが混在しながら、伸びている地域の勢いを感じます。

朝夕の主要幹線道路の交通渋滞は相変わらず酷いですが、走っている車のグレードは明らかに良くなっていますし、空港から市内への道路の舗装状態も毎回改善されているように思います。停滞の象徴だった鉄道建設工事も加速しています。

宗教の問題、衛生面の問題などでインドが生理的に駄目という人がいます。なんとなく理解はします。確かに、快適さとか洗練度の絶対値では、まだまだでしょう。

この人口大国のパワーの凄さは、絶対に肌で感じておいた方がいいと思います。東南アジア諸国の経済発展も目覚ましいものがありますが、数字上は同じ6%、7%の成長率でも、土台となる経済規模が違うので単純には比較出来ません。インドの人口は日本の10倍以上です。1.2億人の国の物差しでみると間違います

伸びゆく国と停滞する国

唐突ですが、粗削りではあるものの目を輝かせながら、必死に未来の夢を語る若者…… 知識と経験はあるが、昔に思いを馳せながら自慢話を繰り返す中年親父…… どちらの人の話を積極的に聞きたいですか?

前者はインドのように経済が成長している国、後者は日本のような成熟国です。私が若い頃は、欧米への憧れが強かったものの、最近の米国や欧州には勢いを感じません。それ以上に日本は勢いが止まっていて、ゆっくりと、徐々にスピードを上げながら下り坂を転がっているような印象です。

この日本を覆っている閉塞感に慣れてしまうのは、先々怖いなと感じます。低成長でも社会に安心感や安定感が充満していればまだ救いはありますが、最近はそれも薄れつつあります。今に始まった訳ではないのですが、日本が本格的にやばくなる時代が到来しました。

私自身が中年親父カテゴリーに分類される属性ではありますが、気持ちとしては、勢いのある若者ともしっかりと付き合っていきたい。馴れはよくないな、がインドでの雑感です。

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