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『CROSSROAD 20代を熱く生きるためのバイブル』を再読する

本日は、Sanctuary監修『CROSSROAD 20代を熱く生きるためのバイブル』を再読してみての読書感想文です。

出会いは20代最後の年

この本に出会ったのは29歳の秋の日曜日でした。六本木交差点近くの青山ブックセンター(abc)でこの本を買い求め、六本木ヒルズが建つ前のテレ朝通り沿いにあった喫茶店に入り、昼から夕方までコーヒー1杯で粘って一気に読了したことを覚えています。

読み終わった時の感想は、「俺ってなんてショボいんだろう…」でした。

当時の私は、独身寮暮らしの入社7年目の会社員。職場では中堅社員として仕事はそこそこ忙しく、それなりに充実した日々だった一方、時々湧き上がってくる将来に対する疑問や不安を抑えつけながら、過ごしている時期でした。

人生で最も重要な20代の身の処し方を糺すような強烈な本に、20代の最終局面で出会ってしまったのは幸運だったのか、不幸だったのか‥‥

『人生の最盛期は20代』は真実

この本は、聖なるシスターから、極悪のパンクロッカーまで、大金持ちの起業家から、無一文の放浪詩人に至るまで、自分自身の価値観を失うことなく、20代を熱く生きた60人の魂の言葉を集めたスピリッツブックだ。
ー はじめに より  

本書について、これ以上の説明は試みても無駄です。教訓を読み取るのも無理でしょうし、上手く渡っていく為のマニュアルでもありません。それぞれの人が残したことばを、それぞれの読者が噛み締めて味わう以外の用途はないように思います。行動を促す本です。

六本木の喫茶店で過ごしたあの日から、人生の節目節目で何度となくこの本のことばを読み返してきました。多くの人が「人生の最盛期は20代」と言うのを聞いてきました。どのような20代を過ごしたかはその後の人生に大きな意味を持ちます。

20代を頑張った人間じゃないと、30代のパスポートはもらえない。
ー 矢沢永吉
とにかく30歳になるまでに何とかしよう
ー 小室哲哉

冴えない20代、思い悩んだ20代、何も世の中に爪痕を残せなかった20代…だったとしても、20代の過ごし方は人生のベースになるということです。

今、改めて触れる60人、189のことば

時が流れて50代を生きている今、本書を再読して、期待以上の新たな発見がありました。20代をもがきながらも必死に駆け抜けた人のことばは重いし、心を打ちます。当時感動したことばに、またも心が揺さ振られました。

どの人のことばも地味だし、驚くほど平凡でシンプルだったりします。字義だけ追えば、名言と呼ぶには程遠いものもあります。でも、その人の生涯や生き様を少しでも知っていれば、そのことばは確実に心を捕らえてきます。

ことばは、誰が、どの状況で発しているのか、が重要で、上辺だけ取り繕っていいことを言っていても全く響きません。ことばに魂や熱がこもるので、心に迫ってくるのだと思います。

名言に酔っている暇があったら、さっさと行動しろという批判があることは重々承知しています。ただ、心に迷いがある時、少し心を休めてアクティブに生きる糧に、ピュアなことばに触れる時間が私には必要です。

心を揺さぶられたことば ≪抜粋≫

何かを象徴する人物や尊敬できる人間、あるいは自ら行動を示すような人達はいてもいいけれど、「まとめ役」はいらない。
ー ジョン・レノン
ありのままの俺を受け入れないのなら、全然受け入れなくていい。
ー ジョン・ライドン
成功した人間になろうとするな。むしろ、価値のある人間になろうとせよ。
ー アルバート・アインシュタイン
成功は、やはり成功だ。つまり、俺たちは成功とともに成長する。俺たちは成功を手に入れるのではなく、成功とともにあるのだ。
ー ボブ・マーリィ
人間が生きるためには、少しばかりの勇気と、少しばかりのお金があればいい。
-チャールズ・チャップリン
おまえは1時間後に死ぬと、もし言われても、私にはそれを受け入れることができる。なぜなら、まだやらないで残しているものはなく、清算しておかなければならないことは一つもないからだ。
ー ボブ・ディラン

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