本日は、読了後に勇気を貰えた山田玲司『非属の才能』(集英社新書2007)の読書感想文です。
「非属」という生き方のススメの書
山田玲司氏(1966/1/8-)は、各界のヤバい人へのインタビュー漫画『絶望に効くクスリ』で知られる漫画家です。
本書のキーワードである「非属」とはおそらく氏の造語で、「どこにも属せない感覚」「みんなと同じを拒否する価値観」といった意味合いです。
ざっくり纏めると、協調性=同調性(空気を読んで既成の価値観に黙って従う)と誤解して、時代の空気に思考停止で従ってしまうと、人生がしんどくなるから「非属」で生きよう、という「非属」のススメの本だと思います。
気付きをもらった文の抜き書きノート
「非属の才能」の持ち主が群れの掟に従って生きると、もともと備わっていた才能が削られ、辛い人生となる、という山田氏の信念が貫かれています。
読後のノート
非属の才能の持ち主が「同調性」を発揮すると、人生はかなりハードモードになってしまいます。自分を「同調性」に価値を置く集団に委ねてしまった結果、そのミスマッチが悲劇を生むというのは、肌感覚で理解できます。
非属で生きるとは、つまり少数派で生きるという決断をすること、と受け止めました。ただ、孤独に耐える強さを身に付ける、ひたすら個性を尖らせる、だけではなく、理解者や協力者を獲得する努力も必要です。私の人生後半戦は、非属のまま生き延びていく方策を探り続ける旅になりそうです。