見出し画像

会社員とTシャツ

本日のテーマは、今年に入ってすぐにふと思いついたものの、どうにも書き出しが思いつかず、半年近く温め続けてきた『会社員とTシャツ』というものです。Tシャツと会社員とを結びつけて考えるきっかけは、この過去記事が影響しています。

Tシャツは丈夫だ

いよいよ、夏本番に向かってカウントダウンという陽気になってきました。私自身もようやく重い腰をあげて、今週から会社に来ていく作業着を長袖から半袖にチェンジし、5月も数回使用した膝掛け毛布と寝具用毛布をクリーニングに出し、本格的な夏仕様に衣替えを断行しました。

私の松本の部屋のクローゼットには、長袖のハイネックシャツや長袖Tシャツは豊富にある一方、夏仕様の半袖Tシャツは、昨年秋に自宅へ大量に持って帰ったままになっているので、気持ち不足気味です。先日は、日中気温が上がるとの天気予報を確認して、作業着の下に黒の速乾仕様の半袖Tシャツを選んだつもりで着ていったところ、全然涼しくありませんでした。休憩時間に確認してみたら、間違ってヒートテック肌着を選んでいたことがわかり、閉口しました。その日はじんわり不快な気分で過ごしました。

前段が長くなりましたが、Tシャツって本当に丈夫にできていて、普通に来ていれば、10~20年は余裕に着れてしまいます。汗染みで黄ばんでしまったり、ネック周りがゆるゆるになってしまってみずぼらしくなってしまったら捨てるくらいです。近年は、一年間で着古した3枚を捨てて、新たに3枚を補充するようなペースです。私は、1枚数万円もするようなお洒落なブランドTシャツには全く興味もなければ、価値も感じないので、コンサートなどの記念Tシャツを除けば、買うのは価格は1,000円以下、速乾性など専ら機能性重視で選んでいます。最近のお気に入りブランドは、ワークマンです。

Tシャツも会社員も頭数は必要

丈夫で長持ちなTシャツですが、頭数は必要だと思っています。なんだかんだいっても、30~40枚は常時保有しています。実際に、レギュラーでローテーション入りしているお気に入りは5枚程度で、実用的に着回すのが10~15枚くらいあります。殆ど食指が動かないTシャツや、滅多に着ないものは、処分候補になります。処分する前には必ず着て、感謝の気持ちを現してから捨てます。Tシャツは、丁度いい衣類だと思っています。

そこでふと思ったのが、会社員もそうだよなあ…… ということです。きちんと最低限造り込まれたTシャツと同様、それなりの教育を受けて最低限の人間性を身に付け、成長意欲もあって精神状態も良好な会社員は、経営者がきちんと評価し、人間性を損なわないように大切に扱えば、丈夫で長持ちします。成長事業を営み、野心的で成長意欲に溢れた経営者であれば、Tシャツ同様、そのような水準以上のスペックを持つ会社員の頭数は必要です。

自分は、Tシャツだと考える渡世術

そんな感じで「Tシャツと会社員は似ているかもなあ……」と漠然と考えを巡らせてみました。自身をTシャツに模した時、思ったのは以下でした。

自分は、「価格の割には実用的なTシャツ」ぐらいの存在かなあ…… デザインも特段酷いとは思わないし、普段使いには問題ないクオリティかなあ……

独り言

忘れてはならないのは、Tシャツを捨てると決めた時、捨てるのを逡巡するほど良心の呵責や罪悪感は感じない、ということです。私も、お気に入りだったTシャツを妻に勝手に捨てられた時や、自分で勇気を振り絞ってゴミ箱に放り込んだ時には、寂しさを感じましたが、翌日には平気でした。

つまり、経営者にとっての会社員も、価値の高いヴィンテージ社員(Tシャツ)は別として、切り捨てる時には一抹の寂しさや申し訳なさは感じるものの、数時間後、数日後には、前を向けるくらいの存在だということなのだと思います。運が良ければ、時々は、「あいつ、今頃どうしてるかなあ……」と思いを馳せて貰える可能性はありますが、実用的Tシャツである多くの人は、そういうことは考慮しない方が、精神衛生上いいと思います。

強引な着地になりましたが、Tシャツと会社員は扱われ方に共通点があるのではないか、という考察でした。

サポートして頂けると大変励みになります。自分の綴る文章が少しでも読んでいただける方の日々の潤いになれば嬉しいです。