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『僕たちは、地味な起業で食っていく。』を読む

土曜日は、読了した書籍の紹介など自己啓発系の記事を予定しています。今日は、現在の私の境遇にぴったりの田中祐一『僕たちは、地味な起業で食っていく。』という本の読書感想文です。

はじめに

著者の田中祐一さんは1986年生まれ、"会社員のための地味な起業プロデューサー"。自身初めての著書とのことです。

本書で勧められている【地味な起業】は、一般的なイメージである【派手な起業】と違い、好きな人を裏方的にサポートすることで、着実に信用と信頼を集めていく方法であり、

・今すぐ会社はやめられない
・こっそり収入を増やしたい
・得意なこと、すごくやりたいことは特にない
・稼ぐネタになる「好きなこと」なんてない
・もっと評価されたい
・人のサポートは得意
・コツコツした仕事は得意
・貯金があんまりなくて将来不安

という人をターゲットにしています。

序章「地味なスキル」を武器にすれば、個人の「市場価値」は最大になる

本書は、会社員として雇用されることを苦痛に感じ、将来に不安を抱いている多くの若い会社員達にとって「目から鱗…」になるかもしれません。

定年まで同じ会社にぶら下がった方が有利な人は確実に存在しますが、大多数の人は、キャリアの途中で転身をはかるのが当たり前の時代になったことを痛感します。本書は、会社を辞めたいと悩んでいる人達の背中を押すことに繋がるかもしれません。

全体的にソフトタッチのトーンで書かれていますが、雇用主である企業側からみると結構危険な内容が満載です。固定的な労働環境を必要としない令和の時代に相応しい働き方の提案かもしれません。

第1章 「地味な起業」の考え方

私自身もフリーランスへの転身にあたり、「得意なこと、すごくやりたいことはない」「稼ぐネタになる「好きなこと」なんてない」が不安の種だったので、「自分が主役」と気負って、派手な起業を志向する必要はない、と自分の決断に確信が深まりました。自由には働きたいものの、あまり目立つ役割は担いたくないので、心強いです。

第2章「地味な起業」をやってみよう

マネジメント系、クリエイティブ系、コミュニケーション系別に、地味に食っていく為の、絶好のネタが満載です。リスクもある起業の世界で、誰もが一番星を目指す必要はありません。才能と野心溢れる人の及ばない所、苦手な所を身近な場所でサポートする役割を担う人が必要です。

第3章 あなたに「資産価値」を見出すビジネスパートナーとの出会い方

オンラインでもオフラインでも出会うチャンスは無数にあり、そのコツが解説されています。今はオンラインでも繋がりやすくなっていますが、好印象を与えるノウハウは今後一層確立されていって、スタンダードになるでしょう。その分、賞味期限も、見切りも早くなるでしょう。

第4章 仕事相手との信頼関係を深める神ワザコミュニケーション

この章ではノウハウを惜しみなく開示されています。キーワードのみですが、

地味な起業の仕事=出会いの人数x信頼関係の深さx提案数
信頼関係=接触頻度×情報共有
現在→過去→未来
①具体化②数値化③ベスト④ストーリー⑤理由
価値提供
提案の実践
お金よりも経験を買え

第5章 未来のキャリアが自在になる「自分軸」の作り方

サポーター ⇒ ディレクター ⇒ プロデューサー ⇒ 派手な起業

地味な起業はあくまでもきっかけであって、自分を成長させるためには、一人でこつこつやっているだけはダメだと言います。共感するのは、人より長い時間軸で人生設計するという点です。

私も、著者以上に不器用で要領の悪い人間なので、地道に長くやっていきたい思いがあります。ノウハウも凄く充実しているので、何度も熟読します。

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