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もしも今私が中学生なら…… 高専(高等専門学校)進学はどうだろう

本日は、仮想の話です。

もしも今、私が中学生なら……

もしも今、私が中学生で、将来の進路を考えるのであれば、高校~大学というルートではなく、高専(高等専門学校)に進学することを考えます。

5年間でIT系のテクノロジーと実践的なスキルを身に付けられる学校を選び、そこで頭角を現わせるように全力で努力します。身に付けたスキルを武器にIT系の会社に就職します。20歳(もしくはそれ以前)から働き始めます。

働きながら、数年後に経済的な余裕が出来たら、大学の学位(できれば修士課程まで)をオンラインで取ります。『テクノロジー信者』『ITおたく』に陥らないよう人文系の科目を学びます。自習でもいいのですが、優れた指導者に学ぶ方が近道だろうと思います。

40歳くらいまでは仕事中心の生活を送って着実に実績を積み、優れたエンジニアとしての評価を得ます。そこからは、活動の重心を社会貢献と人生を楽しむ方向にシフトさせていって、生涯の職と環境を得てマイペースで働ける道を目指します。

高専(高等専門学校)とは
高等専門学校は実践的・創造的技術者を養成することを目的とした高等教育機関です。全国に国公私立合わせて57校あり、全体で約6万人の学生が学んでいます。
特色① 5年一貫教育
特色② 実験・実習を重視した専門教育
特色③ ロボットコンテスト、プログラミングコンテスト、デザインコンペティション等の全国大会開催
特色④ 卒業生には産業界からの高い評価
特色⑤ 卒業後、更に高度な技術教育を受けるための専攻科(2年間)を設置 ー文部科学省のHPより

考えるきっかけ

高専の可能性を考えるきっかけは、noteプロデューサー、徳力基彦さんのnoteで、徳島県の山間部にある神山町で「神山まるごと高専」を設立するプロジェクトが進行中という話を知ったことです。Sansan CEOの寺田親弘氏が理事長に就任し、来年度から開校されます。面白そうです。

一時期”工専”への進学を考えていた

私が育った兵庫県には、国立明石工業高等専門学校(明石工専)と神戸市立工業高等専門学校(神戸工専)がありました。私の父親はエンジニアだったので、私が工専に進学することを望んでいたようです。

当時の工専は、日本の製造業が必要とするエンジニアの養成校として、就職先がほぼ保証されていると言われていました。学力の必要な難関校でもあり、私も明石工専を第一志望にしていた時期がありました。

ある時、父の友人のおじさんから、「工専卒は短大卒扱いになるので、民間大手企業では、大学の工学部卒と比べると待遇が劣る。君が今、工専に合格できる学力があるのなら、高校は普通科に進んで、大学を目指した方がいいよ。」とアドバイスされ、私は進路を変更しました。

1980年代は、”ものづくり”の企業がまだ日本経済で存在感が大きい時代だったので、おじさんのアドバイスは的を得ていたと思います。ただ現代は、個人が幸せに生きていくために、大学卒のブランドも、大企業に就職するメリットも昔ほど大きくありません。

むしろ、高専でIT系、クリエイティブ系の”稼げるスキル”をみっちりやり、ベンチャーや新興企業のビジネスの現場で鍛えられた方が、チャンスと可能性が大きいように思うのです。全国の”工専”は”高専”に鞍替えし、そのような方向にカリキュラムを転換しているのではないでしょうか?

公立学校で学ぶということ

私は、小学校・中学校は市立、高校は県立、大学は国立、と公立の教育機関での教育を受けてきました。私は、公的機関が提供する教育サービスは費用が安いと信じており、公立学校で学ぶことが、家計を助けると思っていました。私の育ったエリアは、公立>私立の図式でした。

その選択に後悔は全くないですが、12年間公立学校の環境一辺倒で過ごしたことの弊害は少し感じます。私は、画一的に扱われるのが好きではない一方、突出して目立つ勇気や行動力がなく、我慢して集団迎合的に過ごしているうちに、”日本的な価値観”に順応していきました。

公立校のカリキュラムが、為政者にとって都合のいい日本国民になってもらうように設計されるのは当たり前です。年長者を敬い、文句を言わずに汗水垂らして働き、きちんと税金を払う”真っ当な”人間を養成したい筈です。『お金稼ぎにはチートや近道が存在する』『雇用されて働くのは奴隷みたいなもの』という都合の悪い事実を教えるメリットがありません。

小学生の頃の私は、協調性と責任感が△で、自主性と創意工夫は〇という評価でした。日本の組織で生きていくには、協調性と責任感の欠如は致命的な欠点となります。協調性と責任感の欠如を矯正しなければと思いました。

しかしながら、もしも、ユニークな教育を施す学校に通って、ユニークな教師や生徒に出会い、多少の欠点には目をつぶっても、私の長所がもっと引き出される環境に身を置けたらどうなっただろう、と思う部分はあります。

どこで学ぶか、誰に学ぶか、何を学ぶか、は重要です。年齢が幾つになっても変化は可能ですが、最短距離で自分なりの成功を手にしたいと思うのであれば、ティーンエージャー時代の学ぶ環境は重要であり、周囲も巻き込んで慎重に判断することが大切だと思います。



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