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一度終わった青春を老いてから取り戻そうとしているように見える生き方について

落合陽一氏が書かれたnoteの題名が気になり、本日のテーマにしてみました。落合さんのマガジンは購読しておらず、全文を読んでいる訳ではなく、タイトル部分だけを切り取っての個人的感想です。


40代くらいの少しの貯蓄のあるつまんない大人… を目指した私

タイトルは、落合さんが以前にツイートした一連の内容の一説です。この内容が呟かれた2014年10月頃の私は、間違いなく「40代くらいの少しの貯蓄のあるつまんない大人」でした。まさに「一度終わった青春を、老いてから取り戻そうとするこじらせた大人」でした。六本木のクラブで若い女の子に酒をおごりながら、説教くさい話をした経験は、確かにあります。

つまんない大人 を目指さざるを得なかった個人的な事情

無計画に貯蓄した結果そうなった訳ではありません。私の場合は、若い頃に

● 典型的な会社員人生を送るのはつまらない
● 自分の能力と性格では会社組織でのし上がれる可能性は低い
 → かといって、自分を殺して他人に媚びるのは嫌だ
● 面白い仕事がやれる間は、レバの効く会社組織で生きる方が得策
● 派手に遊べる才覚も意欲もない、派手な友達、知り合いもいない
● 不遇をかこった時にスパッと会社を辞められるように貯蓄が必要  …

と考えた結果、将来の来たるべき時期に備えて貯蓄に励みました。贅沢をしたかった訳ではなく、自分を、自分の人生を防衛したい一心からです。

自分には突出した才能も、他人を惹きつける人間的魅力も、突き抜けたいという強い意欲もありませんでした。実力者に引き立ててもらえる可愛げも、後輩から慕われる人徳も持ち合わせていないことも自覚していました。

社会的成功を一直線に目指すような人生は考えられませんでした。そこを目指した所で惨めな結果に終わりそうだったので、魅力も感じませんでした。自分には圧倒的な社会的成功を手に入れられる才覚も意欲も興味もない、と自己分析していました。行き着く先は、「守り主体の人生」です。

40代は仕事的には充実していたものの、何が何でも達成したい人生の目標はどんどんぼんやりとしてきていました。
● 会社仕事に人生を捧げたくはない……
● 組織の中で安く軽んじられて扱われることには耐えられない…… 
● 無駄にプライドだけは高いので、組織の中で不遇な扱いを受けたら辞めたい気持ちになるだろう…… 
● その時に路頭に迷わない為には金が要る…… 
という発想で、「つまらない大人」になることを容認することにしました。

自己啓発には多くのお金と時間を使い、意識高い系の姿勢だけは維持してきました。若い頃だからこそできる派手な遊びや身の丈を超える散財は抑え、セコく過ごしました。今の自分は、その昔狙った通りの結果です。

会社組織の中で、身銭を切らずにいい思い(海外出張、海外駐在、接待 など)をさせてもらう機会にも巡りあいましたし、40代になる頃には、「概ね目的は達したな」という確信もありました。若い頃は我慢していた旅やお酒に時間とお金をかけられる余裕も出来ました。

そして、こじらせる大人になる

私の予感は、見事に的中しました。40代半ばには会社員を続けるのが嫌になりはじめ、長年温めていた会社員卒業計画を昨年前倒しで実行することにしました。今は、青春時代を取り戻したいという気持ちは全くありません。

経験も知識も未熟な若い頃にあえて我慢をし、分別のある年齢になってから自由を模索する方の道を私は選びました。あの判断が正しかったのかどうかはこれから私自らの生き方で証明していく他ありません。



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