Mari YUTAKA

貸本屋の三代目店主です。都内某所で50年以上続く店を引き継いで7年超・・・。さて、ここ…

Mari YUTAKA

貸本屋の三代目店主です。都内某所で50年以上続く店を引き継いで7年超・・・。さて、ここで問題です。「世の中に貸本屋がほぼないのはなぜでしょう?」答えは簡単!儲からないから!それでもしぶとく続けてる奇特な店、いよいよ退去を迫られ、これから一体、どうなる!?どうする!?

最近の記事

貸本屋三代目店主、いよいよ立退きへ!どーする? どーなる!?〜Vol.7〜

新緑が芽吹き、鮮やかな黄緑色にハッとする今日この頃、 みなさま、いかがお過ごしでしょうか。 この季節のあの色がとても好きな、 貸本屋三代目店主マリでございます。 第7回の今宵は、 「えっ、桜咲いてたはずが、もうそんな感じ?」と思うここ数日のごとく、 「えっ、物件あると思ってたのに、実はそんな感じ!?」 と思った出来事についてお話しして参りましょう。 さてさて、 場面は立ち退き通達が届いたその晩の、深夜から続きます。 三代目貸本屋店主は、常連さんたちの胸熱な議論の果てに

    • 貸本屋三代目店主、いよいよ立退きへ!どーする? どーなる!?〜Vol.6〜

      こんばんは。貸本屋三代目店主のマリです。 お花見もそろそろ終焉ムードの中、 みなさま、楽しく酔っ払われたのでございましょうか。 舞い散る桜の儚さに月もひっそり隠れた今宵。 第6回は、前回の立ち退き勧告&閉店決意から続き、 「べ、別に褒められたから続けようと思ったわけじゃ、 ないんだからねっ!」という流れを、 お話して参りましょう。 時は、弁護士事務所から立ち退きの通達が届いた当日、 10月7日の23時半過ぎ。 私の「残念なお知らせ」発表に驚愕したのは、 実は彼女だけで

      • 貸本屋三代目店主、いよいよ立退きへ!どーする? どーなる!?〜Vol.5〜

        春の匂いをはらんだ風吹く今日、 さても皆様、お久しぶりございます。 三代目貸本屋店主・マリでございます。 この数ヶ月、仕事や店のこと、確定申告などで ドタバタとした日々が続いており、 すっかりとご無沙汰しておりました。 そんな中、諸方面の皆様からぽつぽつと 「再開して欲しい」というありがたいお言葉を頂きまして、 あらためて店主日記を更新していこうと決意した所存でございます。 お待ちくださった皆さまも、 「ハア? 待ってねえよ!」という皆さまも、 お時間ありましたら、どう

        • 貸本屋三代目店主、いよいよ立退きへ!どーする? どーなる!?〜Vol.4〜

          さてさて、貸本屋三代目日記、 今夜はいつもより少し早めのお時間のアップです。 初めて読んでくださる皆様も、 初回から読み続けてくださっている皆様も、 全身全霊、ありがとうございます!!! 今回はうちの店の特殊サービスについてお話していきます。 以前にも書きましたが、私がこの店を継ぐ前の時期、 お客さんとして通っていたのはおそらく7年程度です。 その間に借りる冊数がどんどん増えていき、 寝る間も惜しみ、寝ながらマンガの角に顔面をぶっつけながらも、 多い時は毎月300冊近

        貸本屋三代目店主、いよいよ立退きへ!どーする? どーなる!?〜Vol.7〜

        • 貸本屋三代目店主、いよいよ立退きへ!どーする? どーなる!?〜Vol.6〜

        • 貸本屋三代目店主、いよいよ立退きへ!どーする? どーなる!?〜Vol.5〜

        • 貸本屋三代目店主、いよいよ立退きへ!どーする? どーなる!?〜Vol.4〜

          貸本屋三代目店主、いよいよ立退きへ!どーする? どーなる!?〜Vol.3〜

          こんばんは! 貸本ゆたか書房、3代目店主のマリです。 お初にお目にかかる皆様、そして引き続き読んでくださっている皆様、 どなた様もありがとうございます! ちょっと間が空いてしまいましたが、 今夜も貸本屋三代目店主の実録物語、 第3話を始めさせていただきましょう。 今回は、「貸本屋を引き継いだのちの、お客さんとの攻防戦」 についてお話して参りたいと思います。 さてさて、この貸本屋は都内某所で50年続いているので、 お客さんの中には小学生から通っていたという方もいらっし

          貸本屋三代目店主、いよいよ立退きへ!どーする? どーなる!?〜Vol.3〜

          貸本屋三代目店主、いよいよ立ち退きへ!どーする? どーなる!?〜Vol.2〜

          みなさま、こんばんは! お初にお目にかかる皆様、どうぞよろしくお見知りおきを。 私、ゆたか書房のマリと申します。 貸本屋3代目店主、第2話をつらつらと続けさせていただこうと思います。 さてさて、前店主さんによれば、 週6日の営業で12時間も店を開けていても 月利がたったの5万円ですよ、と。 非常に言いにくそうにそれを伝えてくれたのは、ともこさんの旦那様。 いつも飄々としている、たかさんでした。 もちろん、それを聞いた瞬間、 驚愕した自分ではありましたよ。 だって自

          貸本屋三代目店主、いよいよ立ち退きへ!どーする? どーなる!?〜Vol.2〜

          貸本屋三代目店主、いよいよ立退きへ!どーする? どーなる!?〜Vol.1〜

          さて、まずは私の自己紹介からさせていただきます。 都内某所で50年以上続く貸本屋を引き継ぎ、早7年が過ぎました。 ゆたか書房店主、マリと申します。 貸し賃はマンガ一泊80円~、超過料金は1日につき20円・・・。 20年前と同じ料金設定をそのまま続けているこの店、 まさに「儲からぬことこの上なし!」 お客さんから頂くお金は、すべてこの店の家賃、仕入れ、光熱費で消え、 つまりは無銭労働を7年以上も続けてきたというのだから、 資本主義社会にあるまじき異常な店、異空間と言える

          貸本屋三代目店主、いよいよ立退きへ!どーする? どーなる!?〜Vol.1〜