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結婚生活の見直しに役立つこと

どんな人が自分の結婚相手になるのか、思いをはせたことは大抵の人にはあるだろう。結婚して不幸になった人の話が、身近に溢れているにも関わらず。

結婚生活がずっと安泰だった人の話を私はあまり聞かない。というか聞いたことがない。(私だけ?)うまくいっているように見えるカップルでも「山あり谷ありだった」なんて口にするから、一筋縄ではいかないものだ。私の両親は離婚はせずに、もうすぐ70代になろうとしているが、私が小学校低学年の時に、母が離婚すると騒ぎ立てていた時期があった。今その話をすると、当の本人は、そんなことあったかしらとケロリとしているが、私は仲の良い友達数人に「転校するかも」と勇気を振り絞って伝えた事実があるので、決して夢ではない。

人生の幸・不幸を大きく左右するものなのに、どうして「上手くいく結婚」を学校では教えてくれないのだろうか。しかし、学校の先生ですら翻弄されているのだ。基礎科目に出来ないほど、簡単なものではないらしい。

結婚はゴールではなく、スタートであることを承知の方は多いはず。
お互いの絶え間ない日々の貢献なしには、いとも簡単に終わりを迎える。片方だけが頑張っているだけでは成り立たない。

いくつかの交際を経て得た最も大きな収穫は、自分でも知らなかった自分の一面に気付いたことだろう。

10代の頃は、「好きなタイプは?」という質問に「背が高くて、優しくて、体育会系の人」とよく答えていた。でも、実際のところ、自分の求めているものはそれだけじゃなかったのだ。この3つの条件が揃っていても、私は疑問を抱きながら交際することになったのだった。

性生活の重要さ

実際に結婚してみると、性生活がかなり大事だということに気付いた。そんなアドバイスをどこかでふんわり聞いたことがあったかもしれないが、他人事は所詮、他人事。実際に自分がその状況に置かれて初めて、事の重要さを知るのである。私には子どもがいない。子どもがいたら、さほど気にしていなかったかもしれないが、子なし夫婦の我が身には、思っていた以上に深刻な問題となった。充実した性生活を送れていないことが、こんなにもストレスになるなんて、想像もしなかった。現在36歳。この先もずっと満たされないのかと思うと地獄とすら感じたのだった。結婚すると、パートナー以外と性的関係を持つことは不貞とされる社会。初めて結婚を後悔した。

お医者さんによるセックスの本を始めて読んだ。ひとりだけではなく、ふたりが気持ち良く満たされるように努めるのがよいセックス。パートナーに性的トラウマがある場合は結婚生活に大きな影響を及ぼすので、婚前にカウンセリングを受けるなどして対処すること、そして一緒に乗り越えるサポートをすることが大切。などなど、自分が考えもしなかったことに言及されていた。こういう本、もっと前に読んでおくんだった。男性の知識がAVに偏っていると非難する前に、自分もしっかりしたセックスに対する考えがなかったと気づかされた。

知り合いに20年の結婚生活に幕を下ろそうという人がいる。子どもはおらず、好きなことに勤しむ彼らの関係性は穏やかに見えて、周囲からは「理想のカップルだ」と言われていた。でも実際は、外からは見えないふたりの事情がある。このカップルは過去に3度、ふたりでカウンセリングを受けている。スキンシップを求める夫と、スキンシップを拒む妻。長年の葛藤と話し合いの末に辿り着いた答えは、離婚の理由の統計の上位にあがる「性格が合わない」だった。では、性格が合わないとは具体的にどういうことか。

The 5 Love Languages診断でパートナーと自分の愛情表現を知る 

ー愛情表現法の違いが誤解を生む。


日本語にも翻訳されているゲーリー・チャップマン著『愛を伝える5つの方法』という本がある。人によって相手に求める愛情表現が違うのだ。自分とパートナーが各々が思うベストな愛情表現をしていたとしても、相手が重要視している愛情表現法でなければ、パートナーからの愛情を十分に受けていないという不満に繋がってしまう。

この5つにはどういったものがあるかと言うと、

  1. Words of affirmation (肯定の言葉)

  2. Acts of Service (奉仕行為)

  3. Physical Touch (物理的な接触)

  4. Quality Time (充実した時間)

  5. Gifts (ギフト)


こちらのウェブサイトで診断テストが受けられる。英語だが、パソコンの翻訳機能で日本語表記に変換可能なので気軽に試していただきたい。ふたりで話し合えるように、パートナーの方にも是非受けてもらおう。


https://5lovelanguages.com/


無料で自分の最も強いラブ・ランゲージ結果が見られる。診断結果の全てを見るのは有料となるが、私自身、自分の強いラブ・ランゲージを知るだけで、過去の諸々が腑に落ちたのでおすすめだ。自分では「物理的な接触」が一番強いかなと予想していたが、実際のテスト結果は「肯定の言葉」で驚いた。どおりで、パートナーに「私のどこが好きなの?」という愚問に聞こえる質問を幾度となく繰り返していたのだと腑に落ちた。私は、自分を認めてくれる言葉を聞きたかったのだが、それが叶わないので何度も同じ質問をしていたのである。


16パーソナリティ診断でパートナーと自分の性格を認識する

そしてもう一つ、パートナーと自分を客観視するのに役立つのが、「16パーソナリティ」診断テスト。繰り返される似たような質問に答えていくと、自分の性格を示す結果がでる。結果を読んでみると、私はとてもしっくりきた。私は誕生日占いはさんざん経験済みだが、これは違った角度から納得することだらけの内容だった。星占いはしっくりこないのよね、なんていう人には特に試していただきたい。

良い結婚とは?


こうしてつらつらと綴って、ふと思う。離婚に至らなければ、「良い結婚」なのだろうか。負の感情をこらえて結婚に縛られている人は山ほどいる。恋人がいるけど不幸な思いをしている人も、たんまりいる。クリスマスを一緒に過ごす相手がいる人達が、必ずしも心躍る思いをしているとは限らない。一人の方が俄然、平和で幸せなこともある。

性格が違うのは当たり前。愛情表現が違って当たり前。その違いがお互いにとって良いと実感できる関係が、相性が良い、ということではないだろうか。まったく同じじゃつまらない。

大抵のカップルが、この先、上手くやっていけることを期待していると思う。しかし、遠い先の未来までは見えない。経済状況、健康状態、家族関係、友人関係などが変わって、ふたりの関係に影響していることは間違いない。それをふたりで協力して乗り越えて続けて行ってるのが、一般的に言う「理想の夫婦」なのだろう。でも、同じパートナーと生涯添い遂げるのが幸せ、という定義は万人にフィットするのだろうか。離婚してはいけないという考えに縛られて、自分の心をすり減らしていないだろうか。

人生は旅。結婚生活はその一部。気づいて悩んで試して進む。普段気づかない振りをしている小さな自分の心の声に、耳を澄ませて向き合ってみる日をもとう。


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