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猫ガン闘病記*最後のときとこれからと病院・治療についてのこと

10歳の女の子猫、にこ☆お空へ旅立ちました。
最初にお礼を。みなさん、あたたかく見守っていただいて本当にありがとうございました。
みゆさん、ピーコックさん、サポートありがとうございました。みゆさんにはメールの返信もしなくてごめんなさい。
何をどう言えばいいのかわからなくて、何も書けないでいました。
1週間たって、なんとかちゃんと向き合えるようになってきたので、にこ☆の最後を、そして飼い主の行動と、病院との付き合い方や治療方針の考えを書いておきたいと思います。
写真多めで重いです。


8月16日〜8月20日

16日に病院に行った時、着いた途端、口をぱくぱくさせて呼吸困難になった。先生から入院させる?と聞かれたけど、注射をして帰った。帰宅すると落ち着いてお腹を見せてくれたり。
1日あけて病院に行こうと思ったけど雨が降ってるし、なんとか元気だし病院に電話して様子を見ることを報告。家で様子を見ていた。ものすごく移動を嫌がるし、あとで考えたらあの雨はにこ☆が降らせたんじゃないかな。おウチがいい。そう言ってるみたいだった。
わたしもできるなら緩和ケアで、にこ☆のストレスになることは避けたかった。だけど治療をあきらめることはできない。できることは十分やったと言えるだろうかと、そのあとも今でも考えてる。

8月21日午後4時

嫌がるけどキャリーに入れて病院へ。今思えばこれが最後のだっこになった。にこ☆はだっこ大好き。だっこの写真がいっぱいある。

病院につくとまた口をぱくぱくさせて苦しがる。今回はさらにひどくて目をむいて痙攣のよう。待合室に先に待ってる犬たちがいたけど、緊急で診てもらう。先生はこの状態で帰すわけにいかないと言うが、入院して状態がよくなるとは限らない。「もしものとき」に間に合わないかもしれませんと言われて、家に連れて帰る決断をする。
「もしものとき」なんてまだ先。だってさっきまでごはん食べたり遊んだりしてたんだよ。きっとウチに帰ったらよくなる!という謎の自信で診療を終わる。病院を出てすぐ失禁。これにいやな予感がした。
帰宅するとしばらく呼吸が荒いまま、キャリーから出れない。しばらくしてよたよたと自力で出てきて、ぺたりと横になる。ちゅーるをあげてもいらないとそっぽを向く。水も飲まないから指につけて口につけると舌でなめた。
1時間ぐらいしたら起き上がって動いて移動したりしてる。撫でると嫌みたいで、そっとしておこうと飼い主は、のそのそと夕食の準備をしたりしていつもの夜が始まった。

この数時間後旅立つ

24時近くなって少しでも寝ようと、しかも「もしものとき」なんて来ないと信じて寝室へ行く。にこ☆に声をかけて撫でる。「3月の誕生日は盛大にお祝いしようね」って。じっとわたしを見る目が、今思うといつもと違って弱かった。

8月22日午前3時20分

はっとしてかばっと起きた。変な胸騒ぎ。
最後に声をかけた場所でにこ☆が寝てる。
でもそこにいるのに、もういないとわかってしまった。
動きがない。「にこ☆!にこ☆!」名前を呼んでさわるとまだやわらかくて、でも動かない。わたしはどうしてそばにいなかったんだろう。
なんでひとりにさせてしまったんだろう。
「起きて」
涙は出ない。
必死で何度も目を閉じさせようと撫でた。
ごろごろと言って起き出しそうで、でも動かないにこ☆
クッションの上までだっこした。
悲しいというより、呆然と、やっとよく眠れるねと思った。苦しかったね。ごめんね。

そのままにこ☆のそばにいた。
お香も線香もなくて、クリスタル浄化用のホワイトセージをずっと炊いた。
名前を呼んで撫でた。
朝が近づくと葬儀のことをネットで調べた。お迎えに来てくれて、車の中で火葬してくれる会社があった。問い合わせボタンを押すと「5分以内に電話します」と表示された。朝の6時ちょっと前。ほんとに5分ぐらいで電話があった。地域の担当者からまた電話があり、娘が仕事が終わって来れる16時に火葬車が来てくれることになった。
このペット葬儀社は電話対応はもちろん、対応が丁寧だった。
「ご遺体は保冷剤を頭の下とお腹の辺りにおいてください。クーラーの入れた部屋で安置されてください。口とお尻から体液が出てきますのでタオルなどを敷いてあげてください」
8時を過ぎてから病院に電話。「看取れましたか?」と聞かれて後悔ばかりだった。先生にお礼を言って電話を切るとなぜかほっとして涙が出てきた。
9時過ぎてから花を買いに行った。なんだかこのあたりの記憶がない。お線香も買ってきた。絶やさないようにお線香をあげていたら気がつくと一束なくなっていた。

葬儀

娘は帰ってくると、ティッシュを1箱使うのではないかというぐらい泣く。ふたりでお別れをしながら、16時になった。
葬儀社の年配の男性は丁寧ににこ☆を車に乗せると「大きいですね。うちの子の倍ぐらいかな」
そしてお線香をあげて合掌。
車がゆっくりと静かにクラクションを鳴らして見えなくなった。
公園の駐車場で火葬するという。お骨上げはしなかった。
帰ってきた小さくなったにこ☆
葬儀社の方が便がたくさんあったこと。腫瘍のところが残っていたこと。歯がほとんどなかったことなどを教えてくれた。
葬儀代は全部で3万円弱。
小さなにこ☆を眺めながら、お弁当を買ってきて娘と今日初めての食事をした。

先代猫ぼこちゃんと並べた祭壇をつくりました

病院との付き合い方と治療方針

ペットを飼うと、いつか必ずお別れが来るし(それは人だってそうだけど)言葉がわからない猫の思いを、飼い主の感情でコントロールさせてはいけないんじゃないか。でもやれるだけ、治療できるだけやってあげたいと思う。
病院では「ガンが消えるわけじゃない」と何度も言われていたし、覚悟はしているつもりだった。少しでもラクにしてあげて長く生きてもらいたい。それは猫にとっていいことなのだろうか。
最後は入院(酸素室に入って呼吸をラクにする)を拒み、自宅に連れて帰ってきた。病院では先生もスタッフの方も優しく適切な処置をしてくれたと思う。
治療を拒んだのはわたしだ。
少なくない治療費をかけて、ガン告知から4ヶ月半、にこ☆がご機嫌でいてくれて、ごはん食べていてくれればそれでよかった。
最後の夜は苦しかったと思う。
でもこれを何年もやれるかと問われたら、NOと言うしかない。
猫も飼い主もつらい。
だからお宅の猫さんたちのちょっとした変化を見てあげてほしい。そしてなんでも病院に相談してみてほしい。動物の保険は7歳までしか加入できないものが多かった。
ウチにはひとりっこになってしまった弟猫レオがいる。もう保険には入れない年齢。だけどレオをしばらく病院に連れて行きなくない思いと、早めに健康診断をしたい気持ちが入り混じっている。

元気な頃はふたりでよく遊んでた

ありがとうございました

家族しか知らないにこ☆の病気のこと。
でもnoteでたくさんの方からのあたたかい応援に励まされました。
ほんとうにnoteをやっていてよかった。
じぶんを責めて責めて、どうしようもないときにコメントを読むと救われた思いでした。
コメントもスキもマガジン登録もサポートも、ひとつひとつお礼を言えてませんが、ありがとうございます。
明日からまた平常運転に戻ります。
弟猫レオが元気がないし、何かを探すように泣いて鳴いていますが、すっごくあまえんぼうでかわいいです。
また楽しくひきこもり生活を書いていきたいと思っています。
ありがとうございました。

ありがとう。大好きだよー



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