いつまでも待っていたいひと | aiko「キラキラ」

待ってるねいつまでも
今日は遅くなるんでしょう？

aiko「キラキラ」

　何度聴いたかわからないaikoのキラキラ。
　何度も聴くのは、私にもいつまでも待っていたい人がいるからだと思う。

　かつての私にとって待ち焦がれることは、忍耐を要する消極的なことだった。支えであり幸福そのもののような、途方もない愛をくれたその人の不在に耐えられなかったのだ。

　長い時間が経つなかで経験を経て、再会した彼に私は多くを求めなくなった。彼が生きてくれていることに感謝し、幸せな心持ちで彼を想っている。
　永遠を信じるなんてくだらないと思っていたけれど、今は安らかな気持ちで信じられるようになった。

　多くは求めていないけれど、ただ彼の優しい目の奥にずっといたいと願っている。
　そして、だから愚鈍なこともたまには考える。
たとえば昨日、ギターを弾いていた彼はひどくかっこよかったのに、寂しい思いをした。その間私は彼に見てもらえないから。

　初めて会った頃は自分のことを話すのが怖くてできなかったけど、いまはなんでも聞いてもらいたいと思っている。
「羽が生えたことも 深爪したことも シルバーリングが黒くなったことも 帰ってきたら話すね」
　彼はあのうっとりしてしまう笑顔で、きっと私の何もかもを受け入れてしまう。