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色に意思があるとして。

「見えないもの」を可視化ししたものが「色」なら、足元に咲く花の色は、そこ一帯の “土の意思“ なのかも知れないと思うことがある。


いろんな土地や海外、少数民族が身につけている色とりどりの装飾をみても、そこを取り囲む自然の色が、人の色素や街、衣食住にかかわる多様なものにおおきく影響しているのがわかる。

石に色をつけて並べてみたり、顔料を混ぜたりして選択肢が増えると表現したイメージが文化になったり、団体を象徴する色をつけて理念を表現したりして、取り扱うものの意思や思想が現されていくようになる。


東京のビジネス街に行けば黒いスーツを着たサラリーマンが忙しなくうごめいているし、沖縄に行けば色とりどりのパッション溢れるかりゆしウェアを着た“ないちゃー“が昼夜問わず、ゆるりだらだら宴を繰り広げている。

そうゆう景色をみていると時間の感覚の緩急によって身の引き締まりがちがうサカナのことを思い出す。

温かい海には鮮やかな色を、
冷たく潮の流れがはやい海には暗い色のサカナがいるように、色で性質を大別できるのはきっと偶然ではない。


成分・性質の意思が色だとして、色そのものにも意思があるとしたら。

私たちには当たり前すぎて気がつかないだけで、実は真理に付随した尊大なメッセージがあるように思う。


人間の根源的なパワー2020

私たちを取り囲む色と、私たちから派生する色。
こんなご時世なので、「社会を取り囲む色」がどんなものなのか気になった。


世相や周期をみて あらかじめ流行色を選定する機関が毎年発表するトレンドカラー。世の中のあらゆるプロダクトやファッション業界が、この流行色に沿って新製品を打ちだしていくようになっている。

2020年の流行色が(日本JAFCA/世界PANTONE)どちらも人間の根源的な力にフォーカスしたものであるということは興味深かった。

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JAFCA :ヒューマンレッド

デジタル化が進む中、人間らしさに注目し、人ならではの豊かな感情や身体の躍動感を象徴する色として選定。
[豊かな感情][未来を創る行動力][スポーツそして高揚感]

今や開催が困難となった東京オリンピックに向けて選定された色でもあるヒューマンレッド。生命力を奮起する、血の色を彷彿とさせる赤。

日出る国、日本の日の丸カラーは、混乱する世界を引率して今こそリーダーシップをとるべきなのは日本なのだと、訴えてくるよう。


PANTONE:クラシックブルー
深い余韻に包まれたクラシックブルー。
不変性と信頼感、しっかりとした基盤。
広大で無限の夜空を思い起こさせる限りないブルー・思考を広げる・当たり前であることの先を見る。
より深く考え、視野を広げ、心を開いて会話をしようとする意欲をかき立てる。

年始のセールで、まさにこのクラシックブルーのワンピースを手に取ったのは私の意思なのか、はたまたトレンドに促されて手にとった色なのか。
誠実性、思考力、IT、民主主義を象徴する色でもある。

対立する色は相対しているようで2色ともリーダーシップカラー。
この2色が並ぶとそうしても大統領選のネクタイの色を想起してしまいますね。
これはこれで今揺れている世相を表しているんじゃないかと。

流行色は、人間に時代の方向性を促していく一種のレールみたいなもので、それは社会の意思ともみれるし、流行ビジネスだとも言える。
そう言いながらも、いきなりリーダーシップカラーと言えるこの2色がババン!と出てくるのはちょっと例外的だなと思うところもありました。
社会からのメッセージとして、頭に入れておきましょう。


こうゆう流行色とは別に(とくに有事のとき)想定外に世に氾濫する色がある。
どんな色でしょう?

今あなたはどんな色が気になっていますか?
それが答えかも。

長くなってしまいそうなので、また次回。


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