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VALUE BOOKSで古書を買ったら想像以上によかった話

本好きの私は、図書館をよく利用する。趣味としての読書のためだけではなく、仕事の資料集めとしても本は必須のため、場合によっては地元の図書館のみならず、国会図書館や美術館の資料室のような場所として存在する附属図書館も積極的に利用する。

それでも読みたい本が図書館では難しそうな時は、まずは古本で探す。その過程で高確率で候補になる店舗がブックオフさんなのだが、それはたまたま目的の本を探していたらブックオフさんにたどり着くことが多いというだけの話で、特段ブックオフさんに対して特別な思いがあるわけではない。特段悪い印象もないし、むしろスピード勝負の実家の片付け時に大変お世話になった記憶があるので、ありがたい存在だと感じているのだけれど。

(国会図書館まで行けば日本で出版された大抵のものは読めるのだが、国会図書館は貸し出しをしていないので、資料をコピーするような使い方の場合は便利なのだが読書となるとちょっと難しい側面もある。永田町在住(国会図書館近所の住人)になったら読書しに国会図書館に行くかもしれない。しかし永田町在住なんて人、いるのか、と思い返してみれば、なんとまあ、知り合いに一人いた。そうか、永田町在住の日本人っていうのも、普通に存在するのだな。以上余談。)

独立系書店が好きな私は、古書店も見つけると立ち寄る。それは日本だけではなく、海外でも同じ。例えばタイで立ち寄った古書店は背表紙が当然のことながら英語とタイ語ばかりで、読みたい本を発掘するのも一苦労なのだけれど、本棚を見ているだけで楽しい気持ちになるので不思議なのだ。もちろん新刊を扱う巨大書店も行くのだが。古書店も大型新刊書店も、どちらにもそれぞれの魅力がある。

前置きが長くなったが、今回、古書をオンラインで注文ができるVALUE BOOKS(バリューブックス)さんを初めて利用した。実は存在はもちろん知っていて、ずっと気になってはいたものの、買いたい本とのマッチングが成立しておらず、これまで利用する機会がなかったのだ。バリューブックスさんを知ったのは、実は東京の神楽坂で開催されたとある本のイベント会場でだった。そのイベントでワークショップに参加したのだが、同じワークグループの中にバリューブックスの方がいらした。今から5、6年くらいも前のことだったと思うがもはや記憶の彼方である。しかしバリューブックスという店名とその内容についてはその時以来ずっと気になっていたし、本の検索をすると時々その名前が目に留まっていた。


今回購入したのは、『静寂の技法』ジャスティン・ゾルンさんとリー・マルツさんの共著を柴田裕之さんが日本語訳し東洋経済新報社から出版された本だ。

(バリューブックスさんだと在庫無しになっているのでこちらを貼っておきました↑)


最近、「静かであることの強み」みたいな内容に興味があってあれこれ読み漁っているのだが、その話は長くなるのでまた後日。

さてインターネットからポチッとして購入してみたところ、我が家の金属製の小さな郵便ポストにガランと先ほど届いたのがこちら。


ゴッホの柄のバンブーカップで隠れているところに住所が見える透明窓があります。


なんか可愛い。

お菓子の袋みたい。


裏面。
巨大板チョコが入っていそうな雰囲気。


プラスチックの包装ではあるものの、結局紙類は、段ボール系の包装で届いても、商品が濡れないように中にプラスチックが使われて梱包されている場合がほとんどなので、なるほど一番外側をプラにしちゃうと、その中は紙だけでいいのかと、発想の逆転のような仕組みに驚く。

本の角が折れたり凹んだりしないように、多くの書籍はいわゆるプチプチと言われるクッション材などに包まれて届くのだが、バリューブックスさんはそれが無い。ある意味無駄な包装がない。人によっては、本に傷がつくかもしれないじゃんと不安に思うかもしれないのだが、私はこれで充分だなと思えた。

住所を書いた紙が納品書も兼ねており、更に裏面にはバリューブックスさんが始めたレーベルの本の紹介が書かれていた。なんと無駄のない仕組み。
しかも読んでみたい本ではないか。うー、すっかりセールスの戦略にハマっている私。



更に納品書をよくよくく読んでみれば、今買った本を30日以内に再びバリューブックスに買い取ってもらう場合の金額が書かれていて、それがなんとまあ、約半額。30日以内に売ったらこの本を約半額で読めたことになるのだ。
今回はこの本はしばらくは手元に置いておきたいので購入したので、残念ながらこの超お得なシステムは利用しないと思うのだが、この本を循環しやすくさせる仕組みは良いなと感じた。

可もなく不可もなく、また利用してもいいけどそこまで積極的に利用するわけでもないかもしれないな、というようなサービスは世の中に溢れているけれど、積極的に選択してまた利用しようと思えるサービスに出会えることは少ない。バリューブックスさんは、私の中ではリピート確定な会社さんになった。

数年前のイベントで出会った、もうお名前も失礼ながら失念してしまっているのだけれど、あの時のあのかた。随分時間が経ってしまったけれど、ついに利用させていただきました。あの出会いがなかったらバリューブックスさんが気になることもなかったので、数年越しとはいえ、今回利用できることができて良かったです。もっと早く利用し始めればよかった。ご縁に感謝いたします。ありがとうございました。


買取案内の紙が栞になりそうな可愛い紙。
栞で挟んで読み終えたら買取へ。なるほど。

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