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21.「令和の白拍子」 宝塚音楽学校へ〜殺気立つ高校時代(決勝戦編 殺気立つ理由2)

「令和の白拍子」こと、花柳まり草(はなやぎまりくさ)こと、まりちゃんです。

前回は、17歳のまりちゃんによる「間違っちゃってるけど本人的には大真面目だったダイエット生活」についてご紹介させて頂きました。

そして!私のドタバタな記事を読んでくれているという受験生ズの仲間の愛ちゃんが連絡をくれまして、当時バレエ教室でお世話になったお姉さんたちも、私の拙い記事を読んで下さっているそうです!!お姉様たちも懐かしく思って下さっているということで・・・本当にすごく嬉しかったです。

しかも、その事実をストレートに私に伝えてくれる愛ちゃん。めっちゃ優しくないですか?愛ちゃんは女神だなって思いました。

大人になると、自分に対していろんな思惑を持って近づいてくる人たちが増えますよね。ただ、人が自分に向けているであろう「マイナスの感情」に対してはかなり「鈍感」な私。ですが、「親しげにこっちに寄って来てるけど、何かがちょっと違うな」、「なんだか分からんけど、イケすかない」というように、その人の雰囲気に対する「動物的直感」はかなり的中します。(してなかったらごめんなさいだけど、してると思います!!笑)

何が言いたいかというと、自分が心から信頼できる人たちを、自分が大事だと思う人たちを、私は全力で大切にしたいし、その人たちに何かがあったらなら、絶対に力になりたいなぁと改めて思うのでありました。

愛ちゃん、ありがとう。

という訳で、今日も元気に21本目の記事参りましょう!

■かじりついた、学校の試験勉強

以前の記事でもお話ししましたが、バレエ教室では毎年発表会が開催されます。それに加え、受験生たちには「模擬試験」を実施してくださいます。

2月頃に毎年本番が行われていたと記憶しているのですが、本番直前よりも11月〜12月頃が一番いろんな意味でしんどかったです。

冬は、当たり前ですが寒いです。ですが、暑がりのまりちゃん的にはなるべく薄着で過ごしたい。しかし、風邪を引くわけにはいきませんので、カイロを貼ったり、腹巻をしてみたり、レッグウォーマーを着用したり・・・。ダウンジャケットは嫌いなので絶対に着ませんでしたが、体調管理に気を使いながら若干のストレスフルな厚着の日々が続きます。(そんなの軽々と我慢しなさいよ、と今になって思います)

そして、年を越したら受験日が本当に目前。受験直前よりも、むしろこれくらいの時期の方が「受験」という言葉が現実的に実体を伴い、まりちゃんの身体に重くのしかかって来ました。

発表会のお稽古も熱が入りますが、まだまだ掴みきれないことや出来ない事ばかり。とにかく闇雲に焦っていました。発表会直前の方が踊りのイメージも固まり、「やるしかない!」という感じで楽しんで踊っていたように思います。

そして、何より嫌だったのは学校の期末試験。確か、11月の末から12月頭くらいに試験期間があったと思うのですが、欲深きまりちゃんは学校の勉強も諦めたくなかったのです。

後から聞きましたが、もう宝塚受験だけ一生懸命やれば良いのに、と周りの皆様は心配して下さっていたようです。ですがまりちゃんとしては、ここまで優等生の仮面を貫いた訳ですし「最近のあいつはどうしたんだ」と学校の先生に言われるのも超面倒くさいと思いました。何より、頑張れば絶対に負けないのに、頑張らなかったことによってみんなに負けてしまったら死ぬほど悔しい、という謎の意地っぱり根性が炸裂しておりました。それに、「宝塚に落ちたら推薦入試で早○田に入りたい、センター試験とか面倒くさいから、絶対に受けたくない」と虎視眈々と狙っていたのであります。(究極の面倒くさがりなのかも知れません)

どんなお仕事の世界でもそうですし、芸道の世界でも共通していると私は思うのですが、そこには「ここまでできれば良い」という決まったゴールもなければ、行き着くところや目指すところも、果てしなく高くてどこまででも広がっている頑張れば必ず認められる、というわけでもありませんし、かと言って自分で自分に満足したらそこで終わり。そこは、点数がつくとかつかないとか、そういう価値で測れない「別世界」です。

でも、学校の試験勉強は「理解と暗記」さえ出来ればなんとかなります。時間をかけたり、効率よく勉強すれば、本当になんとかなる世界です。自分で「今回は何点くらいだった」と予想がつく世界です。だから安心感もあったのかもしれません。せめて、「自分にも出来ることがある」と思いたかったんでしょうね。ちっちゃい自己防衛本能のなせる技ですけど、それなりにまりちゃんも必死だったみたいです。

という訳で、初冬のバレエ教室、レッスンが始まる前の一コマ・・・首にタオルを巻き、冷えないように学校のセーターをレオタードの上に着用。足をおっぴろげてストレッチをしながら、自作の試験用ノートをすごい顔で眺める「般若顔女子」が出現することになりました。

そんなまりちゃんについたあだ名、それが「頭のいい馬鹿」でした!!!笑

■あだ名「頭の良い馬鹿」・・・!笑

ここで絶対に誤解されたくないのですが、「私はこんなに頑張ってて偉いでしょ!?」とか「学校の勉強も頑張ってたのよ!?」という事を言いたいのでは決してありません。

なんてったって、まりちゃんは「頭のいい馬鹿」です。

ちなみにこのあだ名、当時も今も完全に笑って聞けるので、全然傷ついておりません!しかも、本人としても心から「そうだなぁ」と思うのです。特に、ご指摘をしてくださる皆様の親心には本当に感謝しております。親身になって心配して下さるから、こうして伝えてくださるんです。

17歳当時も人付き合いは相変わらず苦手で、決まった人にしか心を開きません。仲良しの受験生ズともたまに距離を置いたりしてしまいます(前の記事参照。「お茶する?」の誘い断る事件)。レッスン中には自分の弱さ故に「自己嫌悪」を発動して、のびのびと出来るはずのことや、もっと簡単にできるはずの事も覚束なくなります。その姿は、まるで迷路の中に自ら踏み入っていくよう・・・。

「勉強ばかり出来ても仕方ない。もっと大切なことを学びなさい。」「何が優先事項なの?勉強して目がつり上がって、レッスン中もそのテンションだったら本末転倒」ともご指摘を受けましたし、まりちゃん本人としても「本当にそうだよなぁ」と感じていました。

でも、先ほども書きましたが、自分にとっては一つでも「これだけはできるんだ」という自信を持ち続けたかったんでしょう。だから、試験勉強に対して、異常なこだわりがありました。これだけは、失いたくない、守りたい。「そこだけは踏み込まないでください」という心の中の「聖域」というか・・・そこを手放したら自分の色々を手放すような気がしたんです。

だから、私は、人様が大事に思っていたり、こだわっていることを、無闇に否定したり馬鹿にはしたくないなって思うんです。自分が知らない事だったり、仮にそれが受け入れ難いことだったとしても、とりあえず一旦は受け止めたい。壊してしまうことはすぐできると思うんです。

あ、ここでまた誤解されたくないのですが、まりちゃんはあだ名をつけられたことで、自分が否定されたとか馬鹿にされたとか攻撃されたなんてこれっぽっちも思っておりません!「頭の良い馬鹿」は、何ならめっちゃ気に入っているあだ名です!それに、結果として、自分のこだわりは守ることが出来ました。

ただ、人様に対してこういう風に接したいな、なかなか出来ないけどこんな風に出来たら素敵だな、と思うことをお伝えしてみました。

特に、まりちゃんにとって「大事な人」が大事に思っていることは、自分も大事に出来たらな・・・今も昔もそんな風に思います。

自分でもこんなことを書くつもりなかったんですが、今回は「いい話風」に結論が落ち着きました!

次回からはいよいよ「受験直前の発表会」そして「二回目の宝塚受験」とコマを進めて参りたいと思います!

ということで、本日はこれ切り・・・是非、次回も逢いにいらしてください♪

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