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どっちが令和的なのか?月9と火10

夏ドラマ、たくさん見ています。
これからどんどん最終回を迎えると思うと悲しい・・・・

先日、音声配信で現在放送中のフジテレビ系列月9「真夏のシンデレラ」について友達とあつーーーーく語りました。
というか、私がめちゃくちゃ語ってしまいまいした笑

主にこの3点についてお話しています。
・江の島と東京の距離の描かれたおかしい。
・良き母、良き妻、良き友達、なっつんのスーパーウーマン&慈善っぷり
・なっつんを通して都市と郊外のジェンダー観ちがい

なんていうか、なっつんのドラマで描かれる自己犠牲っぷりには、本当に
ぞわぞわするといいますか・・・
シンデレラとつくからあんなに自分よりも家族を他のことを優先するのかなって感じだったんですけど、ポッドキャストの方で友達のつっこみどおり、
実際のシンデレラは虐げられていろんな家事やら雑務をさせられていたけど、なっつんの場合は自ら望んでというか、しょうがない自分が我慢すれば・・・と自己犠牲でしかないんですよね。
それ以外にも地域のごみ拾いもして、事前活動家な面も・・・・
自己犠牲癖には父と弟の存在がめちゃくちゃ影響していて、
なっつんの父は「ごめんな」って申し訳なさそうにして強いるわけでもなく、だけど娘が沖縄で行われるサップの大会へ参加するための資金を知人の医療費に当ててしまう・・・
弟も父の背中を見てるからなのか、SNSを通してでもお店が姉不在で回らないときに「お姉ちゃん帰ってきてー」と頼む。これにより、なっつんの友達周知されるので、なっつんは家に戻ろならきゃいけなくなる。
そのくせ、弟は姉であるなっつんにあれ作ってこれやってって頼んでおいて、「お母さんがのがおいしいー」とか言う無神経っぷり。
ってかこの弟、計算できないとかいっていたけど、この間のなっつん
夏休み回のときにお父さんとちゃんとお店、まわせたん!?
それとも健人のおかげで計算強くなった?それなら、健人すごくない?
ちなみに肝心の出ていったお母さんは借金があってなっつんから僅かなお金だけもらってまた去っていた・・・
とてもイエに囚われてる主人公で古風だなと感じる一方で、
この描かれ方は逆にリアルすぎるほどリアルだなって思うこともあります。どう考えてもなっつんがいなくなるだけまわらなくなるなんておかしいし、
なっつんだってサップの仕事や友達との予定もあるのに、なっつんの存在を軽んじているのが内面化された家父長制というか、そしてなっつんも違和感なく受け入れてるし・・・
それが自分の住んでるところもなっつんと同じく神奈川なんですけども
(江の島より東京遠い笑)、たまに耳にするんですよね。
妻が家を空けていて、だけど夫が早く帰ってきちゃったからご飯つくりに早く帰らなきゃみたいなこと・・・
そういう話を聞くたびに私は「え?自分が今日自分が出かけること知ってるんだよね?なんで早く帰ってきた夫氏はやらんの?」って思っちゃうわけです。だけど、発してる本人はなんの違和感もなく、ちょっとした愚痴程度な感じで、しょうがないってかんじ。
なっつんは父子家庭だけど、かつて母がいた時がいた時、あの父なので、
きっといろいろ家事やらなにやらってせかせかしてたと思うんだよね。
友達も愛梨も修のケア役をしているあたり、親世代はお母さんが世話して
家事してというのが当たり前の中育っているだろうし、
家父長制、再生産である。
女性が働くことがスタンダードになってきて「仕事に恋愛に」とか「仕事がんばる!」みたいな主人公が増えていく中で、ある意味「真夏のシンデレラ」のなっつんやなっつんの友達は、都市部郊外の女性像を忠実に描いてるのかもしれない。

そんな古風な主人公が月9で描かれてる一方で、対照的だと思うのは、
TBS系列火曜22時から放送している「18/40~ふたりなら夢も恋も~」の
主人公・中川有栖である。
このドラマは放送前にキャッチコピーで炎上したのが(しれっとそのキャッチコピーは公式から消されている)非常に残念で、最初は見ないでおこうかなと私も思ってたのですが、ドラマのテーマはとてもいいなと思ったので、見ることにしました。
ちなみに公式によるあらすじはこちら↓


主人公・仲川有栖(なかがわ・ありす)は、最愛の母から影響を受けて美術館の学芸員となり海外で活躍できるキュレーターになることを夢見ている高校3年生。その母を11歳のときに突然病気で亡くしてからは、消防士の父と二人暮らし。推薦で大学の文学部芸術学科への進学も決まっていた最中、予期せぬ妊娠によって18歳の人生が一変する。一方、深田が演じるもう一人の主人公・成瀬瞳子(なるせ・とうこ)は、もうすぐ40歳になるビジネスパーソン。現代アートを扱う会社で、アートとビジネスを繋ぐ仕事をしているやり手のアートスペシャリストであるが、10年間恋はマナーモードのまま。そんな年の差が倍以上で生き方も立場も違う2人が偶然出会うことによってお互いの人生が大きく変わることに――。

18/40~ふたりなら夢も恋も~

高校卒業式当日に妊娠が発覚した有栖。
相手は、部活の先輩。しかし相手の先輩は妊娠を告げた瞬間、連絡が取れなくなるし、相手の親に呼び出された有栖は「子ども諦めて欲しい。費用は負担する」と言われる。肝心の先輩はカナダへ留学。
親も親で有栖に「これからやりたいことがあるのに、子どもがいたら無理よ」と・・・
ただ夢を諦めたくない&親に迷惑をかけたくない有栖は、親に黙り(奇しくも有栖もなっつん同様、父子家庭!)、大学に入学する。
しかし、通学中に妊娠による体調で道に倒れ込み、偶然もう一人の
主人公・瞳子に出会う。
瞳子は、有栖を近くの病院(瞳子の親友が開業している産婦人科)に連れていかれ、有栖は改めて出産するのかしないのかという決断を迫われ、瞳子は親友であり、産婦人科医である薫から自身が「子宮内膜症」だということを知らされ、将来妊娠は難しいと告げられる。ショックを受ける瞳子。
そんでそっから、いろんな偶然が偶然を呼んで、有栖と瞳子は反発し合いながらも、交流を深め(その間、有栖は自分の子どもを産むと決断)、瞳子は非常におっせかいなんですけど、自分の住まい(めちゃくちゃ広くておしゃれなインテリア揃い!)に有栖を呼んで共同生活を始める。
あとこの間に有栖が父親に自分の妊娠をまだ言ってなかったので、瞳子に諭され、しぶしぶ告げて父と娘の衝突はあったものの、解消!
有栖、出産と夢に向かっていく。瞳子、有栖を通して自分の仕事以外の
ライフプランを見つ直していくという感じ。

でまぁ、なっつんとどこが対照的なんじゃってことなんですが、
まずそもそもなっつんだったら、葛藤した挙句に夢を諦めると思うんですよね。夢も子どもも・・・・って貪欲にならない。

あと「真夏のシンデレラ」では、ひたすらなっつんが一人で解決してる
ところを描かれているけど、18/40の世界はみんなが助け合ってあるんですよね。世代間超えて。

確かに18/40は、なんのコネもないキュレーター志望の女子大生が偶然
アート系の仕事をしている瞳子と出会ってとか夢物語だし、そんなのあるかって感じだけど・・・・ってかどっちかというと有栖のがシンデレラガールじゃないか・・・これ?

有栖という主人公を通して、瞳子はもちろん、まわりのみんなが子育てに関わっている姿が描かれてめっちゃ素敵なんです!!
お父さんは作り置きのおかずを持ってきてくれる、たまに瞳子のお母さんも
金沢からやってきてくれる、有栖の友達も保育園のお迎えや学校の課題でばたばたしている有栖にスーパーのお惣菜を買ってきてごはんを食べたり、
保育園用のおむつに名前スタンプ押してあげたり、
大学の先輩は有栖のかわりに保育園のお迎えにいってあげ、
時に有栖、有栖の友達、瞳子と薫でごはんを食べてみたり・・・
一人暮らしをしていた瞳子の部屋が有栖というか有栖の子ども・海通して
いろんな人たちが訪れてくるんです。
その様子が本当に素敵だなーっと思うのとこういう社会でありたいなって
めっちゃ思うんです。
いろんな立場の人が子育てに関与できるというか、交流できるというか。

ちなみにカナダに逃げてしまった先輩も日本に帰国して、有栖のはからいで先輩と先輩家族もお宮参りして、幸い先輩家族は理解があったため、
「自分の子どもにも責任を」ということで養育費を払わせようとして有栖も戸惑うけど、父親に「海のためにもらったほうがいい」ってことで先輩も
大学に通いつつ、レストランで働きながら月6万、海宛てに送金してるところが描かれて、ちゃんと男性側の責任も描かれているのも好感!!

というわけで、この夏のドラマ、月曜日と火曜日で似たような環境でこうも違うのかという対照的な女性主人公のドラマがあり、大変興味深く見ていました。18/40は明日最終回。真夏のシンデレラは来週。

どちらもちゃんと見届けたいと思います!!!

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