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大人女子、恋バナのススメ

恋バナはどれも楽しいけど
立場や年代によってキラキラ感とか深さにレベルがある。

学生のときは
「こういう出会いが理想」
「付き合って何回目のデートでどこまで許す?」
「恋愛と結婚って別?」
などと、夢のような恋バナに花を咲かせていた。
告白するかどうかで騒ぎ、失恋したら騒ぎ、
カップルが誕生しては騒ぎ、別れては騒ぎ。
ようするに、恋に恋して騒ぐのが本分だった。

高校2年当時、私はバスケ部兼軽音楽部のW君を推していて
わざわざバスに乗って遠くまで試合を見に行っては
タオルをプレゼントしたりした。
バンドのライブも、もちろん見に行った。
でも、それらの「推す」行為が楽しいだけで
W君自身のことは、よく知らなかった。
その証拠に、1つ上のバレー部の先輩に告白されたとき
「1つ上の先輩」で「一目惚れ」というところに
私は一瞬で舞い上がり、ソッコーで付き合った。
同時にW君のことはどうでもよくなり、私の推し活はあっさり終了した。
タイミング悪く、その頃になって
W君は私のあげたタオルを首にかけてくれていたようで。
甘酸っぱいすれ違い。
後日談もあるけど、
せっかくのキラキラ感をぶち壊すので、それはまた別途。

私だけじゃない。
当時は周りもみんなそんな感じで、まさに恋のから騒ぎ状態だった。
騒ぎすぎておかしくなったのか
ときには「この気持ち、もしかして恋…?」
みたいな相談とかもあり、
それは流石に「知らねぇよ」と思ったものだ。
とにかく、この頃の恋バナはキラキラ感で言ったらダントツ。

既婚女性の恋バナは
過去から現在までの恋愛経験を打ち明けていくうちに
結局、下ネタ全開となる。
(年齢が上がれば上がるほどその傾向あり)
挙句の果てに
世の男性に対してダメ出しをし始め、
キラキラ感からぐんぐん遠ざかっていく。
(私調べ)

特に60代はすごかった。
私が30代の頃に所属していたフラダンスのサークルは
30代が3名、60代以上が10名というメンバー構成だったけれど
年齢差関係なく仲が良く、ときどき飲み会があった。
ある日、30代同士で恋バナになった。
そこに60代お姉さんが乱入したのが運の尽き。
彼女はたまたまビンゴの景品で当たったしゃもじを手にやってきた。
そのしゃもじは自立するタイプで、パッケージに「立つ」と書いてある。
細かい描写は控えるが、独特のダンスが始まり、
恋バナは花を咲かせる前に、幻と消えた。

というわけで
一番深くて悩ましくて楽しい恋バナができるのは
パートナー募集中の大人女子だ。

まず、彼女たちに尊い恋バナをしている暇はない。
「彼氏欲しいなぁ」
「出会いがないかなぁ」
「こういう人、どこかにいないかなぁ」
などというのは、無駄無駄無駄無駄ァーーーッ!
机上の空論なのである。

どうやって出会うか。プランを練る。
「今どきはアプリっしょ」
「どのアプリを、どれだけの期間試すか」
「見た目と年齢差をどこまで譲歩するか」
しっかり詰めていく。

そしてやっと出会いがあったとて、大忙しだ。
冷静に相手と自分のスペックを比較しなくてはならない。
さらに相手の家族構成、実家の太さ、距離感、金銭感覚、笑いのツボ、
結婚はしたいか、したくないか。
一緒に住むか、あえて別か。
チェック項目が半端ない。

戦略的に、行動的に、現実的に。
トキメキはあるならあったで大歓迎。
大人女子は恋愛無双なのだ。

そして私の周りは今、大人女子の恋バナがブーム。
彼女たちの話を、ゾクゾク悶えながら聞いていたら
子宮腺筋症の薬で10年以上止めていたはずの生理が来た。
楽しい上にアンチエイジングにも良い(?)なんて、恋バナ最高か。
病院にはちゃんと行きます。
ご参考までに。

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